日本は三流の国なのか?

「日本は三流の国」と言われた――マイケル・ウッドフォード氏インタビュー

2週間ほど前、ワシントンD.C.である米国の機関投資家の業界団体の総会に出席して講演しました。それはカルパース(カリフォルニア州職員退職年金基金)のように数兆円も動かす機関投資家が集まる、非常に影響力のある業界団体なんですね。



 その時、ある大きな機関投資家の代表者がやってきて、「やっぱり日本は三流の国ですよね」と言いました。私は「はい」とは言わなかったのですが、答えに非常に困りました。そう思われても無理はない面が多いからです。
この記事、結構ショックでした。例のオリンパスの騒動に関するものなのですが、事が一企業に対する評価に留まらず、日本全体に及んでいるとしたら由々しき事態です。



確かに、思い当たるところが無いわけではありません。内向きの志向、摩擦を避ける文化、忍耐と受容の精神。日本の良さを作ってきたはずの土壌が、裏目に出るケースが多いんですよね、最近。必ずしも欧米、特にアメリカ型の企業運営が正しいとも思いませんが、間違っていると感じた時に正す勇気は見習うべき。日本の大企業に事なかれ精神、無責任文化が蔓延しているとしたら、やはり修正せねばなりません。少なくとも上場企業に関しては、正しい監視と市場圧力が機能すべきでしょう。オリンパス問題がどのように決着するのか、注目すべきですね。