趣味車というカテゴリー



CARZYというサービスについて、思うところをお書きしておきます。

どうして今ごろクルマ、それも狭い趣味車のサービスなんてやってるのかとお思いの方もいらっしゃるでしょう。若者のクルマ離れと言われて久しくもあり、クルマというカテゴリーそのものがオワコンと思われている節もあります。それは果たして正しいのでしょうか。

実は各地にクルマ好きが集まるスポットがあります。関西だと、芦屋の芦有展望台や京都のカフェセブン。関東圏だと大黒PAや箱根ターンパイクでしょうか。週末の早い時間にそういう場所を訪れると、ちょっと雰囲気の違うクルマたちがたむろしているのに出会うはず。そう街中を走る実用車とは明らかに様相が異なるのです。

クルマのCMを見ていると分かりますが、世間でよく売れているクルマは概ねミニバンと軽自動車。実用の観点からクルマを選べばそうなりますよね。でもそんなクルマは運転していても楽しくない! 人とモノを運ぶためだけにクルマに乗るのを良しとしない人が世の中には沢山いるのです。そんなクルマ好きが選ぶクルマは、やっぱりスポーツカー。乃至は、ちょっと古い味のある旧車なんですよね。私たちがCARZYで分かりやすい基準に選んだのは、”2ドア車”でした。クルマ好きじゃないと絶対に選ばないカテゴリーですよねw

国産メーカーでチェックしてみましょう。現行車種として販売されているクルマの中で2ドア車がどれくらいあるか?

●トヨタ
 ・86
 ・スープラ

●LEXUS
 ・RC
 ・LC

●日産
 ・フェアレディZ
 ・GT-R

●ホンダ
 ・NSX
 ・S660

●マツダ
 ・ロードスター

●スバル
 ・BRZ

●ダイハツ
 ・コペン

今や絶滅危惧種であることがわかりますねw だからこそ、2ドア車を選ぶ人は特別なクルマ好きと言えるのです。人も荷物も積めない、税金や保険料も高い、燃費も悪い。でも実用車では代わりにならない運転する歓びがある。クルマ好きの魂に訴えかける何かがそこにあるのです。

いま日本国内では年々クルマが売れなくなっています。人口は減るし、何より趣味におカネを掛けられる人が減っています。若者がクルマに乗らなくなったのは、おカネがないというのも大きな理由ですよね。でもだからこそ、これからは人生にゆとりが出た年配層を中心に、大人の趣味としてのクルマが見直されると思います。実用車をわざわざ自分で買う必要なんてないんです。カーシェアリングでいい。買うなら軽で充分。もしコロナ禍で東京中心のライフスタイルに変化が生まれるとすれば、田舎でゆっくり暮らす人が増えるでしょう。過密な都会を離れたら、ぜひ古いオープンカーを一台買ってほしい。そして夫婦でドライブに出かけてみてください。きっと今まで見えなかった風景に出会えるはず。生活に潤いがもたらされるってそういうことだと思います。実はコレクタブルカーは価格が落ちないというメリットもあるんですよね。下手したら、買った時より値段が上がるケースだってあり得る。絵画と同じマーケットになっていくんだろうと思います。

デジタル全盛の現代だからこそ、アナログな機械の感触に触れるとホッとする。そんな気持ちをみんなが抱いているんじゃないでしょうか。これからの時代で大事なのは、生きる愉しみなんじゃないかな。エンターテインメントこそが一番優先順位の高いものになっていくと思うのです。だからある意味、時代を先取りしているつもりでCARZYに携わっています。笑顔な人の周りには人が集まりますからね。

大阪でのUber Taxiスタート!

Uber Taxi、大阪でのサービス開始を発表 日本国内での更なる展開へ

昨日もJR大阪駅から乗ったタクシーがクレジットカード使えなくてげんなりしました。イチイチ文句言うのも疲れて、どうしてこんなに大阪のサービスレベルが低いのか呆れていたのですが、ようやく大阪でTaxiのUberがスタートしました!

私は基本的に個人タクシーに乗りません。一部、非常に良いサービスの個人タクシーさんもいらっしゃるんですが、概ねサービスレベルが酷い。クレジットカード決済できないのが当たり前だし、接客態度も悪い。私と同じように個人タクシーは使わないという人も多いみたいです。大手・準大手タクシー会社のクルマも、関西ではちょいちょいクレジットカード決済できないクルマが存在し、よほど急ぎの時以外は乗車時に必ずカード決済の有無を確認して、使えないクルマはパスしています。東京では当たり前のSuica決済は関西圏は皆無。もう何年も前から改善される兆しが見えないのです。

諸悪の根源は、競争原理の不在です。タクシー業界は自分たちの既得権益を守ろうとして、結局自分たちの首を絞めています。日本交通の川鍋さんあたりは改革の必要性をよくよくお分かりなのでしょうが、業界全体として新しい風を迎え入れているとは言い難い。こうなると改革には外圧、黒船が必要になります。その筆頭がUber。古い体質のタクシー業界にも一定数のチャレンジャーが存在していて、こうやってフライング的にUberとの協業を実行するところが出てくるんですね。いいことです。

一人の消費者の立場から、こういう新しいサービスは積極的に利用して応援したいと思います。新しい取り組みを成功させて、どんどん後に続いて欲しいですものね。チャレンジ、万歳!

愛知トリコローレ with CARZY Live! 2018

愛知トリコローレ with CARZY Live! 2018

今年最後のトリコローレを愛知県はあいち健康の森で開催しました。限定200台のエントリーが早々に一杯になり、恐らく一般駐車場にお停め頂いて来場頂いた方も沢山いらっしゃったことと存じます。お越しくださった皆さま、本当にありがとうございました!

今回は閉会後に会場を退場なさるおクルマを一台一台お見送りしたのですが、思っていた以上に若い方、それも女性のオーナーさんが多くて良い意味で驚きました。このご時世クルマに興味なんかないやっていう声が多い中、こんなに大勢にクルマ好きの方が集まって頂いて嬉しい限り。皆さんの笑顔を見ているとこちらが癒されます。何だか日本のクルマ業界悪くないよな、なんて元気が出ましたよ。

実は最近クルマ関連のイベントって増えてるんですよね。各地で様々な趣向を凝らしたイベントが沢山開催されていて、ギャザリング、ツーリング、コンクール、オークション、色んなパターンがあります。景気が良いとは言いながら一般市民には実感がありませんが、景気に波とは無関係な大きなトレンドがある気がしています。それは、世間の風向きを気にせずに、自分の好きなことを中心に暮らしていく、という個性化の流れ。「流行っているから、誰かが言ってるから、周囲がそうしているから。」そんな他人の価値観に振り回されてちゃ面白くない。世間体に捕らわれない個性化と多様化の流れが来てるんじゃないでしょうか。それはこれからますます進む一方で、もう後戻りはしない。だから趣味を楽しむトレンドは加速していくのだと思っています。それはクルマに限った話じゃないですよね。こうやって自分のできる範囲でクルマと仲間の楽しい時間を過ごしてらっしゃるお顔を拝見しながら、そんなことを考えました。

今年一年、各地で多くのクルマ好きの皆さんにお目にかかりました。また来年も宜しくお願いします!

ストレージサービス

あまり聞き慣れない言葉ですが、クルマの預かり保管サービスというものがあります。実は中国は国策で中古車の輸入が禁止されているので、クラシックカーのコレクターは自分のクルマを手元に置くことができません。彼らは日本やアメリカ・ヨーロッパにクルマを預けて、休みを取っては訪れて存分にドライブする、サーキットにクルマを持ち込む、そんな遊び方をしているのです。ま、典型的な富裕層のライフスタイルですね。

日本は実はサーキット大国。鈴鹿、富士以外にも沢山のサーキットが存在し、充実度は世界有数です。高速道路の速度規制も建前はともかく運用幅が緩いので、実態は海外よりも飛ばせたりします。舗装のクオリティは恐らく世界トップでしょうから、インバウンドでクルマを愉しむ需要に対しては受け皿として整っていると言えますね。

ガソリンエンジン車がいつまで市中走行を許されるのか分かりませんが、このアナログで官能的な味わいはモーターでは再現できない代物です。この愉しみを知ってしまった趣味人は社会的に許される限りこの楽園から出ようとは思わないはず。その意味ではこの領域は簡単には死なないと思うのです。

人は実用性だけに基づいて生きているわけではありません。むしろ逆で、生活の中に占める趣味性の領域は、生活水準が豊かになるにつれてどんどん増えています。だって皆さんトイレットペーパーにすら香りや手触りや質感を求めていますよね。文化が成熟するということはそういうことなのだと思います。できることには限りがありますが、我々なりのやり方でCARZYはクルマ文化のさらなる発展に寄与したい。クルマ好きを笑顔にできたら最高ですね!

SUZUKA Sound of Engine 2018

SUZUKA Sound of Engine 2018

週末は鈴鹿サーキットでイベントに参加してきました。土曜日はBH Auctionの「Team TAISAN Auction」が開催されました。監督の千葉さんが35年に渡るレース活動を引退し、思い出の品をオークションに掛ける特別な場でした。思い入れの数々を前に想いを語る千葉さんと、縁の深いレーサー達からのビデオメッセージを見ているとこちらももらい泣きしそうになりました。この夜の一番の高値はLot No.042のF40。事前のEstimateを大きく超える1億1千万円で落札! 千葉さんもお喜びでした。

日曜日の見どころは、往年のF1マシンが前回でコースを駆け抜ける「Masters Historic Formula 1 in JAPAN」。敷居の高いF1と違って、このイベントでは普通にピットレーンの間近まで近寄って各マシンを見ることができます。目の前でドライバーがコクピットに乗り込み、エンジンを始動し、走り出していく様を息子はとても興奮して食い入るように見つめていました。こういう経験はサーキットに来ないと味わえませんからね。

このイベントの主催者がタイトルに込めた想い、それは消えていく運命にあるガソリンエンジンと旧車たちへのオマージュなのでしょう。これから発売される新車はEVが主体になり、どんどん自動運転化が進みます。既にマニュアルでクルマを運転できる人は少数派になってしまいました。それでも、このエンジンのサウンドを聴いて、何かしらの興奮を覚える人は多いはず。ただの騒音じゃないんです。肌を突き刺す甲高い金属音、内蔵まで響き渡る重低音。ただの機械のはずなのに、エンジンが発する音はまるで獣の咆哮のように人の心を揺さぶります。それは理屈じゃない、感性の世界。これだけ多くの人が惹き付けられ続けているのには理由があるのです。私は、それは時代を超えて受け継がれる人間の文化だと思っています。どういう形になるかは分かりませんが、愛するクルマ達を愛でる喜びはきっと残っていくはず。だって、人間ってアナログな生き物なのですから。

ぜひ一度、皆さんもサーキットにお越しになってみて下さい。そして感じてみてください。このエンジンのサウンドを。それはきっと皆さんの生活に潤いをもたらしてくれるはずですから。

RALLY NIPPON in California 2018

お時間があれば是非こちらをご覧ください。ラリー・ニッポンというイベントがありまして、今回が記念すべき10回目。ラリーと聞くと多くの方はパリ・ダカール・ラリーのような激しいレースをイメージされると思いますが、ラリー・ニッポンは競技性が低くてもっと緩いスタンプラリーのようなツーリングラリー。そのぶん参加者は有名観光地や景色を楽しめて、満足度が高いイベントなのです。

ラリー・ニッポンに参加する大きな意味の一つは、参加者さんとの交流。特に今回はアメリカまで愛車を船積みしてまでイベントに出場しようという方々の集まりですから、濃いメンバーさんばかりなのです。有名どころでは元日産自動車常務取締役の中村史郎さんもエントリーされており、楽しくお話しさせて頂きました。

実は今回の渡米の大きな目的は、CARZYのアメリカ側エージェントを探すこと。首尾良く引き受けて頂ける方が見つかりましたので、これから北米マーケットをCARZYに取り込むべく、仕込みをしていきます。やはり日本国内だけでプラットフォームを運営していても、面白くなりません。私もまずは国内でトラクション出してから海外展開と思っていましたが、そうではなくて、実は海外マーケットへのリンクを実現することがCARZYのトラクションを上げる最短距離な気がします。

CARZYで、アメリカの、ヨーロッパの、そして中国のCar Craziesが繋がる。そう想像するとワクワクしますね。早く実現させたいです!

自動車の安全機能

最近のクルマが進歩しているとは聞いていましたが、これほどとは…。

Mercedes-Benz Intelligent Drive

恐らく世界で一番進んでいるのはメルセデスでしょうね。上記の機能一覧を見ても、現時点で考えられる安全機能がほぼ全部網羅されています。もちろんその先には完全無人自動運転が待っているんですが、95%を99%にするのは至難ですから完全自動運転の実現には意外と時間がかかるのではと思っています。導入の要件として100%を求めれば、それはもう無理筋というもの。ドライバーの運転責任を前提にしないとシステムの設計はできないでしょうね。

Toyota Safety Sense

トヨタも安全技術の開発は重要テーマとして取り組んでいます。新車の販売にあたっては安全機能を重視する消費者がますます増えていくでしょうから、ここの優劣が経営に直結します。手を抜けない領域なんですね。クルマはこうやって電装品のカタマリとなり、各種センサーと制御ユニットが多数搭載されていきます。そしてその使い勝手を左右するのはソフトウェア技術です。日本企業はハードウェアの開発にはまだ優位性がありますが、ソフトウェアに関しては苦手。製造業の筆頭であるトヨタがこの分野でリーダーシップを取っていくことが果たしてできるでしょうか。何となく日本企業が優秀なパーツ下請けメーカーのポジションに収斂していくような気がして、心配です。最終製品の提供者としてトータルサービスのクオリティで勝てないと、世界マーケットで生き残れない。その意味では、トヨタでさえも存亡の危機にあると言えます。

いわんや、他の中小日本企業をや。トータルのユーザー体験、いわゆるUXを第一に考えていく必要がありますよね。ハードルは年々高くなるなと気を引き締めています。

輸入車マーケット

VW復調、5年ぶりのプラスで2位浮上…2018年度上半期輸入車販売
1位[1位]:メルセデスベンツ 3万0944台(7.1%減、4年ぶり減)
2位[3位]:フォルクスワーゲン 2万5292台(9.4%増、5年ぶり増)
3位[2位]:BMW 2万4460台(4.9%減、4年連続減)
4位[4位]:アウディ 1万3575台(2.8%減、3年連続減)
5位[5位]:BMW MINI 1万2671台(3.8%増、4年連続増)
6位[6位]:ボルボ 8725台(12.0%増、4年連続増)
7位[7位]:ジープ 5701台(13.7%増、5年連続増)
8位[8位]:プジョー 4852台(24.4%増、4年連続増)
9位[11位]:ポルシェ 3338台(11.7%増、2年ぶり増)
10位[9位]:ルノー 3331台(2.7%減、2年ぶり減)
ドイツのプレミアム御三家が揃って販売を落としているのが意外ですが、総じて輸入車マーケットは好調と言えますね。売れ筋の変化を見てみると、明らかにセダンが減ってSUVが売れています。各社ラインナップの拡充を進めていて、やたら細分化しつつありますよね。SUVなのにクーペスタイルとか、クロスオーバーとか。最近はベントレー・ロールスロイス・ランボルギーニといったハイブランドもSUVを投入していて、各社の屋台骨を支える存在になりつつあります。ポルシェのカイエン/マカンシリーズの成功が各社の背中を後押ししました。この流れを受けて、いよいよフェラーリも2021年あたりにSUVをリリースするらしいです。4枚ドアは作らないポリシーのはずでしたが、商売勘定抜きには成り立たないのかな。

私は国産車こそ先進の電装技術で世界をリードしているのかと思っていましたが、実はそこでも後追いらしく、新しい技術を採用するのは海外メーカーの方が早いのだとか。トヨタのテレマティクス技術なんて本当に古いですし、国内販売に胡座をかいていられる状態ではないはずなのに進歩のスピードが遅いですね。章男社長の危機感って大袈裟ではなく、正しい皮膚感なのかもしれません。日本が自動車産業でも勝てなくなったら、どこで勝負すればいいのでしょうか。本気でこの国の将来が心配になります。いつの世も時代を切り拓くのは若い人のパワーなんですが、そこを引き出せているとは言えませんものね。若い人に思い切って任せるか、さもなければアグレッシヴな目標を設定して組織を引っ張るか。私はドライブする道を選びます。

クルマ自慢

いま、クルマ好きはどんなサービスを使ってるんでしょうか。少し古い話になりますが、10年ほど前はmixiで趣味に関する交流が盛んに行われていました。当時から「みんカラ」(みんなのカーライフ)なんてサイトがありましたが、ここのUIが絶望的に使いにくい! なのでクルマ好きも今は殆どFacebookに流れてしまっているんですよね。ところがFacebookはクルマ好きだけのSNSではないので、ご飯行ったとか、誰それに会ったとか、日常の色んな話題が混ざってしまっている。本音では、クルマ好きはクルマに特化した使いやすいSNSを求めていると思うんですが、その候補が意外とないんですよね。

さて、CARZYでそこを作ろうかどうしようか。サービスの立ち位置とか色々難しい面もあるので、ちょっと腰を落として考えます。クルマ好きは、何を欲しているんだろうか?

クラシックカー保険

Chubbクラシックカー保険

私が知る限り、世界で唯一のクラシックカー保険がこちらです。まあ、そもそも限られたニッチ向けのマーケットなんですが、クラシックカーの場合は毎日乗るクルマではないからフルタイムカバーの保険に割高感があるところに問題があります。スポットでイベントに参加する時だけ、もしくは単月で加入したいというニーズはあると思います。しかし保険会社側が対応できていない。結局のところ数が集まらないから商品開発もされないというジレンマなのですが、そこをCARZYで何とかしたいなと。

数さえ集まれば、他にも陸送や修理ネットワークやイベント企画など、できる事は沢山あるのです。専門化されたサービスならではのおもてなしを考えていきたいと思っていますので、ご期待ください!

CARZYリリースしました!

CARZY.net

2018年9月2日、記念すべきCARZYのリリース日です! お披露目の場に選んだのは、「関西トリコローレ2018 with CARZY Live ! KOB」。当日は120台ほどのエントリーを頂き、神戸の六甲山は森林植物園にお集まり頂きました。心配したお天気も驚くような快晴で、新しいサービスの船出を祝福してくれているかのようです。

CARZYは”コレクタブルカーの個人間売買サービス”です。これは従来のクルマ業界の不透明な商習慣を、少しでもガラス張りで透明性の高い合理的なものにしたいという思いで始めました。メルカリに代表される個人間売買のトレンドは今後も続くはず。最低限の運用手数料で、今までの対面型の販売ではなし得なかったオンラインプラットフォームをご提供したい。それは日本だけにとどまらず、広く世界に繋がる架け橋になれるはずです。クルマ好きのニーズは共通なのですから。

それは、組織から個人へ、実用性から趣味性へ、という二つの大きなトレンドを追う意味も含んでいます。世界が成熟していくということは、そういうことなのだと私は理解しています。

私たちの提案がマーケットに受け入れられるかは分かりませんが、信じる道を真っ直ぐ進みたいと思っています。どうぞ皆さん、サービスを一度ご覧になってみてください!

CARZYリリースへ!

今週末のイベント「関西トリコローレ 2018 with CARZY Live! KOBE」でのお披露目に向けて、本日CARZYアプリを無事にAppStoreに送り出しました。やきもきしましたが、無事にAppleの審査も通りましたので安心して日曜日を迎えられます。

振り返ると、ここまで丁度一年です。私の頭の中にだけあったアイデアが、こうして短い期間にカタチになったことをとても嬉しく思うと共に、実現に向けて努力してくれた全てのスタッフと関係者、そして誰よりも最初に大切なおクルマを出品してくださったお客さまに深く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

さて、これがゴールではなく、ここからが本番。マーケットが私たちの提案を受け入れてくれるのか、ドキドキしながら審判を待ちます。夢は限りなく大きく膨らみます。でっかく育てるぞ!

Monterey Car Weekという非日常体験

先週丸々、サンフランシスコの南のモントレーにクルマイベントの視察に行っていました。今回はCARZYの開発スタッフを連れて行きましたのでなかなか大掛かりなツアーでしたが、その価値はあったと思います。ただクルマのイベントを見に遊びに行ったわけではなく、準備中のCARZYの開発チームに世界最高峰の世界を体験させ、その世界観に触れさせてあげたかったのです。それだけの価値のあるMonterey Car Weekのイベントの数々を下記でご紹介しておきましょう。

Automobilia Monterey Expo
これはクルマグッズの販売中心のイベントです。一週間にわたるクルマイベントの幕開けは、掘り出し物を探すフリマ的な楽しみからスタート。一緒にモントレーに行った知人は、ここでポスターを探すのが無上の楽しみなのだそうです。他にも様々なグッズが展示されていまして、例えばランボルギーニがトラクターを作っていた頃のエンブレムとか、フェラーリの初期のベッコウでできたキーとか、各自動車メーカーのエンブレムを型取ったモザイクのプレートとか、興味ない人にはガラクタにしか見えないグッズを夢中になって手に取る大人が集まって凄い熱気です。ある意味、クルマ好きもオタク体質なんですねw

Pebble Beach Tour d'Elegance

日曜日のコンクールに先立って、出展車両がゲートから一斉にパレードに出かけます。陳列して動かないクルマはいつでも見れますが、実際にエンジンが掛かって動いている名車達を見れるのはこのタイミングだけ。だからウォッチポイントには早くから観客が陣取って、ベストポジションを確保しています。EVにはない、ガソリンエンジンの響きがとにかく心地いい! これはメディアで記事を見ているだけでは絶対に感じる事のない、現地だけの贅沢なのです。ペブルビーチで感じるのは、着飾った女性達の晴れがましい姿です。クルマの趣味って男中心になりがちなんですが、奥さんや娘さんたちが思い思いの衣装に身を包み、舞台女優になりきっています。こういう場って、日本にはなかなかないんですよね。羽根飾りの付いた帽子なんて、着ていくところあります?w

The Quail,A Motorsports Gathering
クエール・ロッジでのモータースポーツ・ギャザリングは近年最もチケットが入手しづらいイベントです。なんとお値段が$600もするのに、販売開始から5分で完売してしまいます! 今回はウチはメディアパスの申請が通ったので西川淳さんと一緒に無料で入場できましたが、まさにプラチナチケットなのです。元々モントレーはペブルビーチゴルフクラブでのコンクールがメインのイベントだったのですが、コンクールに出るクラシックカー以外に現代のスーパーカーが集合する各メーカーのお披露目の場になっているんですね。毎年多くの新型モデルがこのクエールを発表の場に選んでいます。今回はBMWの新型Z4のアンベールと展示が会場センターでありました。とにかく華やかなクルマたちが一杯で、こんなに多くのパガーニやブガッティなどのスーパーカーが揃うことは他では考えられません。ここにいると感覚が麻痺してしまいます。ペニンシュラグループが主催なので、お金の掛け方が違うんですね。来年も入場困難なイベントになるのは必至です。

Rolex Monterey Motorsports Reunion個人的にこのイベントが一番アメリカらしさを感じるんですが、ラグナセカという名門コースを借り切って、様々なカテゴリーの旧車たちが本気でレースを繰り広げます。戦前・戦後のクラシックカーからCan-Amカー、昔のF1カーなど、普段なら博物館に鎮座しているはずの名車がガチでバトルをしている様は圧巻です。前に行った2012年はFerrariの250GTO(一台最低10億円!)ばかりで一つのカテゴリーを構成してレースしてましたから、引っ繰り返りました。運転しているのが70代のお婆ちゃんだったりしますから、二度ビックリ。こんな貴重なクルマを飾っておくんじゃなくて、本気で走らせてやる、その心意気にアメリカの懐の深さを感じるのです。

GoodingRM Sotheby'sのオークションこの一週間の夜には各地で幾つもオークションが開催されます。今年のRMでは私の目の前で$44M、つまり約50億円のFerrariが競り落とされました。一千万円単位で値が上がっていくさまは異次元ワールドです。今年の会場の入りは凄く、熱気で息苦しいほどでした。

Pebble Beach Concours d'Eleganceウィークの最後を飾るのが、ショーの花であるコンクールです。全米オープンが開催される世界トップの名門ゴルフクラブの、こともあろうに18番ホールにクルマを並べてしまいます。これは日本ではあり得ない発想。これがカルチャーというものなのでしょうね。これができるのは、実はカリフォルニアの気候という要素もありますから、日本で同様のイベントを開くのはなかなか難しいんですよね。

他にも沢山のクルマイベントに包まれた熱狂の一週間。こんな世界があるのだということをもっと多くの人に知ってほしい。そして、EVや自動運転車にはない、クルマを愛でる文化の愉しさを味わって頂きたい。そう思っています。確かに21世紀後半にはガソリンエンジン車は絶滅するかもしれませんが、それでも人が趣味で楽しむ対象としての乗り物や機械は永遠になくならないと思っています。それは人生を彩るための欠かせない舞台装置だから。生きる目的がどんどんエンターテインメント化していく流れの中で、人を楽しませるためのお手伝いをしていきたい。そう考えています。また来年、モントレーでお目に掛かりましょう!

7年ぶりのアメリカ

モントレーカーウィーク訪問のためにサンフランシスコに来ています。前に来たのが2011年だったので、7年ぶり。うっかりESTAの申請を忘れて大騒ぎになりましたが、ひとまず家族を置いて独りで現地入りしました。

まずはサンフランシスコ国際空港の規模からしてデカい。このサイズ感がアメリカです。SUVを借りましたが、インフィニティのQX80とかいう初めて見るアメリカ仕様モデルがまた無駄にデカい。大体において近年の日産デザインはどうも違和感があって好きになれませんが…。久し振りの海外でのレンタカー運転なので慎重にスタートしますが、アメリカのフリーウェイは広くてやたら車線が多いのです。結構みんな飛ばすので、恐る恐る一番右側をゆっくり走る。荒れた路面、ゴミだらけの路側帯、フリーウェイ脇の景色。ああ、良くも悪くもアメリカだな、と実感します。今回は久し振りの家族旅行を兼ねているので少し張り込んでリッツ・カールトンを取りましたが、古いんですね。丁寧なスタッフの応対に、伝統あるホテルに勤めるプライドとホスピタリティを感じました。そうそう、チップを用意しておかないと…。

荷物をほどいて、ネットに繋いで、メールとSlackをチェック。ちょうど時間が合ったので、会社のスタッフとリモートでスクラムミーティング。これが本当のリモートワークですね。ネット回線がしょぼい(2Mbpsも出ない…)ので音声が通りにくいですが、それでもビデオで顔を見ながら太平洋を挟んで打ち合わせできるのは凄いこと。ローミングしている携帯には普通に日本から用事の電話が掛かってきますし、海外に来ても普通に日本国内の出張と同じ感覚で仕事ができちゃいます。

一通り用事を片付けて、お腹が空いたのでYelpで近くの良さそうなレストランを探す。このYelpが日本における食べログみたいなサイトで、場合によっては連動しているOpenTable経由で予約も完了します。22時で閉まっちゃうらしいので少し急いで向かうと、ほぼ満席状態で賑わってました。アメリカ南部料理のレストランだったので、セントルイス・スタイルのリブステーキを頼んでみる。美味しい。やっぱりアメリカに来たらお肉が外れなし。しかし街は景気が良さそうなのに、やっぱり道中のシャッターの蔭には必ずホームレスの姿があり、勝ち組と負け組の明暗がはっきりしているアメリカらしさを実感します。彼らにも再挑戦のチャンスが与えられることを願います。

明日には家族が遅れて到着する予定なので、またサンフランシスコ空港に出迎えに行きます。今週一週間はアメリカを堪能することにします。というか、サンフランシスコは寒い! マジで夜は上着を羽織らないと冷えます。日本の暑さがちょっと懐かしいカンジ。

Apple Carが見たい!

AppleがTeslaに転職していた上級技術者を再雇用、車の開発を再開する兆しか?

以前からAppleにクルマ本体の開発プロジェクトか存在することは有名でしたが、プロジェクトは迷走していて、人材が流出したり、いつまでも進捗が発表されず低迷状態でした。このエントリーだけでは今後の見通しが分かりませんが、期待しちゃいますね。

テスラモデル3はファントム羊の夢を見るか

こちらをお読み頂くとよく分かりますが、EVの最先端をいくテスラのプロダクトは、"走るスマホ"、それも完成度の低いプロダクトなんですね。このクオリティで量販しようというイーロン・マスクの判断は間違っていると思いますが、彼は世界のモルモットですから皆んな仕方ないと諦めてるんですね。むしろ不完全でもいいから、早く未来を見せてくれと。

そこを、クオリティと先進性を両立させてくれそうな期待を持たせるのが、Apple。だから世界中が、あっと言わされる斬新なクルマの登場を心待ちにしているのです。

頼むぞApple。クルマを「再発明」、reinventingしてくれ!