ビットコイン等の暗号通貨の時代は来ない

これはなかなか勇気のいる書き込みなんですが、個人的には暗号通貨、ビットコインetc.を全然信じていません。理由を明確に挙げてくれているのがこの記事。

週刊金融日記 第468号 いまさら人に聞けないビットコインの概要とバブル崩壊のタイミングについて、ビットコインは再び暴落するか、レストラン紹介コーナーは自粛中、なぜ新型コロナウイルスは変異で弱毒化しないのか、他

毀誉褒貶相半ばする筆者ですが、私は結構正しいことを言ってると思っています。特にこのブロックチェーンや暗号通貨に関する考察は非常に的を射ているのではないかと評価しています。以下に簡単にポイントを列記してみます。

●ビットコインには有用な用途がない
 ビットコインはその仕組み上、分散台帳に書き込まれたトランザクションが確定するのに数分〜10分程度掛かります。μ秒単位の処理を競う国際金融のフィールドでこんな悠長な仕組みは使いどころがありません。

●膨大な電力を消費する
 マイニングに膨大な電力を消費することはよく知られています。国家単位で安価な電力を投入できる中国のような環境がないと、資源の無駄遣いです。

●中国を利する行為である
 上記の安い電力を安価な石炭火力発電でまかなう中国が相対的に有利なポジションです。最近は規制も入っているようですが、これは中国オリジナルの暗号通貨を導入する意図の下かも知れず、安全保障上の観点からも中国を利する行為にメリットはありません。

●アメリカを始めとする主要政府にとってメリットがない
 ビットコインの思想は徹底的に反政府主義です。これはそのまま利用用途にも表れ、主にギャンブル、投機、マネーロンダリング、テロ組織の送金手段、資産隠し、など明らかに社会的に好ましくない用途がメインです。こんなものを政府が容認しておくと思いますか? 最終的に法律を制定できるのが国家であり、警察や軍隊といった暴力装置を持ちあわせる国と喧嘩しても誰も勝てないのです。政府にとって都合の悪いものは潰されるのが常道。つまりビットコインに生き延びる道はない。

というのが論点です。正しいんじゃないでしょうか。

ビットコインや暗号通貨を支持する人は、技術オタクで新しいものを過大評価している気がします。社会を変革するアイデアに興奮する気持ちは分かりますが、ルールを作っているのは既得権益にどっぷり浸かっている権力者なんです。そこを軽く見ては判断を誤るんじゃないでしょうか。

というわけで、未だに投機ゲームから抜けれていない人は、早々に手仕舞いされることをオススメします。まだやってない人は迂闊に手を出しちゃダメですよ。

どの決済代行サービスを使うべきか?

ネットショップを始めるにあたっては、まずはショッピングカート選びから。これはこれで難題ではあるのですが、ここはおちゃのこネットを選んだという前提でw

次に大事なのは、どこの決済代行サービスを使うか。これがなかなか難しい選択です。特におちゃのこネットでは沢山の提携先があって、どこが良いのか迷いますよね。下記に選ぶポイントをいくつかご紹介します。

1.手数料
 商売ですから、まずは決済手数料ですよね。各社の料金設定を見ていると、そもそも個人ショップでは使えない決済代行サービスもあります。法人限定のサービスは基本的に固定費も高く、売上が多いお店しか対象にしていません。会社の規模は大きく営業体制も大人数でやってますので信頼できて良いように思えますが、敷居が高いので要注意。トランザクション料率設定が安く、固定も掛からず、個人ショップでも利用化、となるとかなり限定されますよね。

2.システムの安定性
 これが一番外部から分かりにくいポイントだと思いますが、結構大事です。まずは、画面遷移型かシステム連携型かの違い。カートに商品を入れてから、途中で決済会社の画面に飛んでいくパターンが画面遷移型です。これは実装が簡単というメリットがある反面、途中で決済をやめたとかブラウザーを閉じたとか、イレギュラー処理が弱いのが難点。システム連携型でしっかり実装されているサービスが安心感あります。いま困っているのがPayPayなんですよね。システムの作りが古くて、キャンセルやイレギュラー処理絡みのトラブルが結構あります。PayPay側がシステムのアップデートをしてくれないとどうしようもないので、善処を期待します。

3.オプションの豊富さ
 基本的な決済サービスには各社大きな違いはないんですが、例えば3Dセキュア2.0への対応とか、代金回収サイクルの多頻度オプションとか、クレジットカード番号の預かりサービスなど、細かい使い勝手には差が出てきます。AmazonPay対応とか、コンビニ払いとか、支払い手段の多様化も各社差がありますね。

4.サポート
 これも使う前には判断しにくいポイントなんですが、そもそも申し込みの受付対応とか疑問点への回答とかでその会社の体質みたいなものは見えると思います。チャージバックとか、運用上どうしても出てくるトラブルへの対応を気持ちよくやってくれる会社かどうかは満足度に大きな影響があります。会社のカルチャーが出ますよね。

おちゃのこネットのスタートアッププランでは仕組み上ZEUS決済一択なんですが、ベーシックプランに移行してもそのままZEUSさんがいいかもしれません。SBIグループのアグレッシブなところが出ている会社さんだなと感じています。

[おちゃのこネット]スタートアッププランのご提供を開始しました!

おちゃのこネット

本日より、おちゃのこネットの”スタートアッププラン”のご提供を開始しました。おちゃのこネットは2004年のサービス開始以来、ずっと固定の料金制でやってきました。当時は万円単位の費用が必要だったネットショップASPにおいて月額500円という料金設定は大きな反響を呼び、お陰さまで大きなご支持をいただきました。どうしてこんなに安くできるの、とよくご質問もいただきましたが、少人数で低コストの運営体制を取ったことが全てで、ひたすらお客さまにメリットをご提供したいという一心でした。当時は価格破壊の尖兵的な捉えられ方をしましたね。

時代は流れ、その後サードウェーブとして無料のサービスが各社からリリースされるようになりました。我々も随分悩んだのですが、確かにそのビジネスモデルを支持されるお客さまの状況も理解できますので、今回料金設定を大きく見直すことにしました。その答えが、従量課金制と固定料金制のハイブリッドモデルです。

この図にあるように、売上ゼロの状態からお店の売り上げが成長するにつれて従量料金が発生しますが、採算分岐点を超えた段階で固定料金に移行していただけます。最初は無料でお店を始めて、成長すれば固定費用でご安心して運用できる。この上限キャップ制が弊社の主張です。一見分かりにくいように見えるかもしれませんが、これが一番合理的な仕組みだと考えました。気軽に始められると安心してずっと続けられるを同時に満たす解だと思っています。皆さんにご支持いただけると嬉しいですね。

おちゃのこネットのカート離脱フォロー機能について

おちゃのこカート離脱フォロー

おちゃのこネットでは今年の8月より「カート離脱フォロー」機能をご提供しております。お陰さまで好評なのですが、改めてご紹介をさせていただきます。いわゆる”カゴ落ち”対策ツールなのですが、弊社ツールの特徴は下記の通りです。

1.圧倒的なコストパフォーマンス
 「カゴ落ち対策ツール」とかでググっていただくと有名なサービスが幾つか見つかると思いますが、概ね月額数万円かかる料金設定ですよね。おちゃのこネットのカート離脱フォローツールは、月額1,000円(税別)という低料金でご利用いただけます。何でも有料オプションかよ、という突っ込みもあろうかと存じますがw、開発に結構な工数を掛けておりますのでそこはご理解くださいませ。有料でもこの内容をこの価格でお使いいただけるのは相当な価値があると自負しております。

2.手が掛からない
 いくら有用なツールでも、設定や使いこなすのに複雑な手順やノウハウが必要では宝の持ち腐れ。弊社ツールは、基本的にボタンクリック一つですぐに開始できる簡単さ。いかにシンプルにお使い頂けるかにこだわりました。

3.高機能
 弊社ツールは、カート内表示、メールフォロー、の二つの機能から成り立っています。カート内表示は基本放置でOK! そしてメールフォロー機能を使えば、もっとも効果的なフォロータイミングをシステムが自動判定して、関連商品やクーポンをメール配信できます。

弊社が実際のショップさんで計測したデータによれば、実際のカゴ落ち率は51%ほど。世間で言われている70%ほど実際のカート離脱率は高くはないのですが、それでもカートに入れた商品の半分以上が落ちているというのは結構な衝撃ですよね。おちゃのこネットでは有料でご利用になる前に、実際のカート離脱状況を画面でモニタリングできるようになっています。ぜひご自分の目で、ご自身のショップでどれだけのカート離脱が起きているのか、お確かめになってみてください。きっと千円程度の費用は安いものだとお感じになると確信しています。

SESに見る日本企業の闇

グループ内に楽らクラウドというSES(いわゆるエンジニアの派遣業態)の会社があるのですが、こちらの現場案件の話を聞いていると暗鬱な気分になります。昨今はコンプラに厳しい時代で、セクハラ・パワハラ・モラハラ、もってのほか、という感じなのですが、それが通用しない昭和感丸出しの世界なんですよね。誰もが知っているエクセレントカンパニーが仕様を決めれずに開発が無茶苦茶になっていたり、納期だけ決まっていてプロジェクト管理がなされておらずに長時間稼働が当たり前の現場など、本当に目を疑うことが多い。話は聞いていましたが、そんなに人数も多くないウチでそんな話を幾つも目にすると、ああ日本の大規模システム開発の現場って本当に病んでるんだなと実感します。

これへの有効な対処策は、ともかくおかしい現場の仕事を我慢して請けない、に尽きると思います。営業上の思惑とか、会社のお付き合いの義理立てとか、ともかく会社の意向を優先させてエンジニアを我慢させるから、本人潰れちゃうし、いつまでもそういう現場がなくならないんです。この現場ブラックだと思ったら、さっさと抜ける。これをみんながやれば、人が集まらないプロジェクトは頓挫するしかありません。そうやって市場を浄化するしかないんですよ。大人の事情とやらを蹴っ飛ばして、エンジニアを大事に守ってあげましょう。きっとそんな会社には人が集まるはず。温かい会社にしたいなと思っています。

おちゃのこネットの越境EC対応について

コロナ禍でDX対応が求められている状況では国内でもECは成長マーケットなのですが、それでも長期的には日本の少子高齢化に伴う市場の縮小は避けられません。長い目で見れば、やはり海外向けの越境ECはどこかで取り組んでおきたい大事なテーマだと思います。おちゃのこネットでは下記の施策をご用意しています。

おちゃのこネットの海外対応
 おちゃのこネットでは、管理画面は日本語でショップ表示は英語表示、さらにグローバル設定で言語・通貨・タイムゾーン・配送方法を設定できます。さらに英語表示可能な決済手段を各種ご用意しています。海外ショップオーナーさま向けのおちゃのこネット英語版のご用意もあります。

WorldShoppingBIZとの提携
 ジグザグ社のWorldShoppingBIZサービスとの提携をスタートしました。このサービスはなかなかよくできた仕組みで、お使いのおちゃのこネットに一行のJavaScriptを設定するだけで他言語カートが使えるようになります。海外からアクセスしたユーザーは英語や中国語のカートに商品を入れてお買い物。その注文は国内のWorldShoppingBIZの物流拠点からの注文として扱われるので、お店は国内注文と同様に商品を送るだけ。海外ユーザーからの代金回収や発送トラブルなどの心配をする必要はありません。海外ユーザーはWorldShoppingBIZに10%の取り扱い手数料を余分に払う仕組みです。(規定の初期費用・月額利用料あり)

トリオシステムのメガアプリECサービスとの提携
 これは中国向けに特化した仕組みですが、こちらもなかなか面白い仕組みです。これだけ急成長している中国向けに越境ECを行いたいとお考えのショップさんは多いと思いますが、実際に取れる手段は限られています。有名な天猫モールは既に出店費用が1千万円単位に上り、審査も厳しく、大手企業との過当競争状態で中小ショップが成果を出すことは事実上難しくなっています。Google等のネットサービスが遮断されている中国という特殊なローカル環境では普通にマーケットにリーチすることは難しいのですが、突破口としてWechatやAlipayといった既に普及しているメガアプリに自社ECショップを出店するという手があります。日本で言えばLINE上に自社ECショップを出店するイメージです。この場合のネックは、現地ユーザー向けに中国語で商品登録を行い、中国語でユーザーサポートを行わなければならないこと。当然ながら発送も中国向けに自社で行わなければなりません。なので中国人スタッフを用意することが必要となり、リソースの少ない小規模ショップではなかなかハードルが高いプランになってしまいます。

もちろん国内マーケットを深耕することが一番優先度の高いテーマではありますが、それでも海外向け越境ECのポテンシャルは無視できません。対応リソースに余裕があるお店や、戦略的に挑戦したいお店にとっては有望なチャレンジになると思います。

Clubhouseは流行るか?

話題の音声SNS「Clubhouse」を少しだけ使ってみました。正直オッサンの自分はあまり音の出るサービスが好きではなく、イヤホンをしているのが苦痛です。なので全然使う気がしない、というのがホンネ。しかし招待してくれた渡辺千賀さんのRoom「シリコンバレーのベンチャー部屋」を聞いていたら、
この2年くらい、音声が次のインターフェースだということは割りと明確になってるよね
という発言があり、自分の認識が間違っているのかもと思い直しました。

確かにAlexaはよくできた音声認識デバイスですし、SiriやGoogleアシスタントに話しかけてアプリを操作している人、更に音声でチャットやメールの文字起こし入力をしている人が増えていることを考えれば、音声という対話I/Fは既に定着しているのかもしれません。人のコミュニケーション方法って、まずは会話ですもんね。次が手紙? その次が電話ですかね。E-mailは手紙の置き換えだし、チャットは電話の非同期版と考えると、音声操作がもっと使われるのは先祖返りして自然な方向性なのかもしれません。

Clubhouse自体は流行っているサービスをいち早く使ってる自分はイケてるでしょ、とイキっているだけに聞こえるのでw、普通の人が増えて質が下がれば廃れると思いますが、音声コミュニケーションという手段は軽視しない方がいいのだろうと感じました。個人的には早く日本語と英語のカベがとっぱわれてほしいです。日本人が日本語という大きなカベに阻まれてどれだけ世界が狭くなっているか考えると、AIでもなんでもさっさと発展して言語なんて障壁なくなっちまえ、と思います。そんなことすらできなくて何が未来だと。

結論は、Clubhouseは流行らない、でも音声は重要なインターフェース、ということですかね。

自社ショップを作る理由とは

おちゃのこネットはいわゆる自社独自ショップで、楽天市場やAmazonマーケットプレイスといったモールとは立ち位置が異なります。決定的な違いはやはり集客力でしょう。楽天に出店すれば楽天の膨大な訪問者の目に触れる機会が得られ、売れるチャンスが多く訪れます。方や独自ショップは、お店を作ったものの全くお客さんの反応がなくて閑古鳥、という声もよく耳にします。じゃあモールでいいじゃん、独自ショップなんて労力かかるだけで意味ないじゃん、とお考えでしょうか。そういう考え方もあります。しかし我々の提案は違います。それでも自社ショップを作る理由とは何でしょうか?

結論は、”ブランディング”なのだと思います。

楽天に出店している限り、楽天のルールに縛られるという制約があります。楽天というプラットフォームを利用している限り、それは致し方ないことです。彼らには彼らの商売の都合がありますから、彼らの利益を最大化するようなルール変更が行われます。最近では送料の負担(3,980円以上の購入で送料無料)とか、画像ガイドラインの変更とか、ショップ運営に致命的なルール変更も多く行われています。それでも各ショップは売上・利益(←実は同一ではない)と新たに発生する不自由さを天秤に掛けて、楽天に出店し続けるか退店するかを判断するわけです。そして多くのお店は集客力の魅力に負けて渋々楽天に従う道を選択します。これはYahoo!だろうがAmazonだろうが、どこでも起きることに大差はありません。プラットフォームに乗っかるということはそういうことです。私が思うモールのデメリットは大きく下記のものです。

・他のお店に埋没してしまう
・価格競争に陥りやすい
・デザインの自由度が低い
・ブランドイメージの訴求が難しい

通常消費者は、楽天で買いたいと思うものを検索して探します。当然検索結果には膨大な商品とお店が並びます。あなたのお店はその中の一つに過ぎません。まず目に付くのは値段。商品の質がどうか、お店の運営にどれだけの思い入れが込められているか、一見のお客にはなかなか簡単には伝わりません。結果として通りすがりの買い物が大半になり、あなたのお店の記憶は深くは残らず、多くの選択肢の中の一つというポジションから脱却できないことになりがちなのです。

だから分かっているお店はちゃんと自社ショップを作ります。短期的な集客力よりも長期のブランドイメージの確立を優先して、独自の集客力の獲得と顧客の囲い込みを大事します。その時その時の旬な集客手段は変化します。こちらのSugarさんなら、昔は雑誌媒体への広告出稿が効果的でしたが、今はInstagramが集客導線の柱。そして訪れた初回訪問客や購入客をLINEで上手に囲い込んで、ロイヤルカスタマーを育てています。仕入れ商品だけではなくて、独自PBの開発にも注力。その商売力そのものが売上という成果になって返ってくるのです。

簡単な道ではありませんよね。だからおちゃのこネット出店者さんも継続できないお店が沢山あります。悲しいですが、そこはご自身で乗り越えて頂くしか道はない。気付きの材料はご提示できますが、活かすも殺すもお店次第なのです。でもだからこそ、上手くいった時の達成感は何ものにも代え難い。ぜひ多くのお店に成功体験を得ていただきたいなと願っています。

高速にゴミを作っていませんか?

これはアジャイルコーチの大友さんに言われた言葉です。ショッキングで、未だに頭を離れませんw "ゴミ"と言われるとさすがに抵抗ありますが、確かに一生懸命作っているプロダクトがマーケットに受け入れられていなければ、それは価値のないものを作っていると指摘されても否定できません。良いものであっても、顧客に届いていなければそれもまた同じことです。あなたはゴミを作っていないと言い切れますか?

振り返ると、創業してからの20年強、モノ作りにフォーカスしてきました。初期はWebの受託制作。これは文字通りクライアントに言われたモノを早く安く作ることがミッション。手を動かしてナンボ、でしたからそこに迷いはありませんでした。Autostepmail、おちゃのこネットを始めてからはユーザーから追加機能に関する要望がひっきりなしに来ましたから、そこにも特に迷いはなく、必死に沢山の機能を作り込んできました。その結果、こんなことになってしまった感があります。

イノベーションのジレンマというヤツです。最初はマーケットニーズを下回るプリミティブなプロダクトからスタートしたのに、気付けばいつの間にかマーケットのニーズを超えた必要以上に複雑で高機能なプロダクトになってしまっている。これは困った状況です。さて、どうすべきか。

いくつか答えはあります。我々が選択したのは、高機能なプロダクトになっている現状を認識して、ベテランショップオーナーさんに永く使って頂けるプロダクトとしての位置付けを強化しようというものでした。申し訳ないですが、高機能になっている分を利用料金の値上げというカタチで修正させていただき、初心者向けの簡単なサービスという出発点から少し立ち位置をずらしました。そしていま、ショッピングカートに付帯する周辺プロダクトを新たに開発するロードマップを組み立てています。その第一弾が「おちゃのこネットPOP-UP」サービスです。ウザいとお感じの方もいらっしゃるでしょうが、原始的でありながら訪問者に対してアテンションを効果的に引き出せるツールであることも事実です。実際に賢い使い方をされているショップさんがありますから、来週のセミナーで効果的なご利用方法についてお伝えしたいと思っています。

もし、もう一度Easyでコストパフォーマンスの良いプロダクトを提供するなら、それは既存のおちゃのこネットとは別の新プロダクトを作るべきなのでしょうね。そこまでやるかどうかは、まだ決めていません。これはこれで、また一つの答えになると思います。

進むべき道がいくつもあるとき、大事なのは戦略を練ることです。今までの私たちは、すぐに手を動かしてモノを作るということを意識しすぎていました。しかしそうやって作りだしたプロダクトがもしゴミ(嫌な表現ですが)だったら、それはとても悲しいことだし、投入した時間やコストが無駄になります。アジャイル開発のスタイルを取り込んで、開発の生産性は上がりました。それは大きな成果。そしていま考えるべきことは、作る前にじっくり腰を落として何を作るべきかを考える習慣をみにつけることです。それが、「仮説検証」プロセス。

優先度が高くて、エビデンスが取れていない”仮説”は何なのか。これをみんなで意見を出し合い、大事なことからなるべくコストの安い方法で検証を進めます。「おちゃのこネットの売上を増やす」「CARZYのトラクションを出す」という会社にとって一番大事なテーマを正面に据えてそのためのアイデア出しをすると、みんな自分のこととして真剣に考えてくれます。みんなで手を動かしてアイデアをポストイットに書き出して、ホワイトボードに貼り出す。それを見ながらワイワイと意見を交わして、やるべきことを決めていく。なかなか楽しい体験です。設定したテーマについてのアイデアを出す”仮説検証MAP”、優先度の高い施策を洗い出す”インパクトMAP”、洗い出した施策を高速に回す仕組みである”スクラム開発”。「アジャイル型開発」を成功させるためのメソッドというのがあるんですよね。たぶんちゃんと理解して取り入れている会社は少ないはず。全ての会社がクリエイティブになるために、オススメの手法です。

時代が進んで、成功するための知見は蓄積されているんです。一つでも多くの成功事例を作って、日本が元気になるといいですね。

アジャイルSESというコンセプト

一説には東京都内に2万社のSES企業があるのだそうです。SESとはわかりやすく言えば、プログラマーの派遣ビジネスです。ご存じない方からすれば普通のビジネスだとお思いになるでしょう。ところが、ここに日本のIT業界の悪いところが集約されているのです。

“IT土方”という言葉があります。建設業界に見立てた多重下請構造を揶揄する表現なのですが、なかなかツライ現実を表しています。今でこそコンプライアンス遵守の世相で長時間労働はなくなりつつありますが、それでも発注元の圧力で不当・不条理な環境に甘んじているエンジニアは沢山います。ソフトウェアの開発というのは聞こえの良さとは裏原に、とてつもない労働集約型の仕事なんですよね。多分、プレファブ工法が普及した建設業界の方がよほど合理化・効率化されていると思います。大手銀行の勘定系システムのリプレースなんかが典型例なのですが、大人数のチームを編成してウォーターフォール式の大規模開発を行う現場はエンジニアが駒扱いされて納期と品質のプレッシャーに喘いで疲弊しています。そりゃ精神病むよな、と同情したくなります。

ソフトウェア開発のスタイルは、大きく二つの流儀に分かれます。一つは上記のウォーターフォール式、もう一つが比較的新しいアジャイル式です。これらはどちらが優っているというものでもなく、目的に応じて使い分けるべきなのですね。ざっくり言うと、ウォーターフォール型は、開発する仕様が決まっていて比較的大規模な案件向き。アジャイル型は、コンシューマー向けのプロダクトなど仕様が固まっていなくて柔軟な対応が求められる案件に向いています。ウチのおちゃのこネットとCARZYはこのアジャイルスタイルで開発をしています。乱暴な言い方ですが、ウォーターフォール型の開発案件は古い大企業の現場に多く見受けられ、アジャイル型はベンチャーや新しめの企業で採用されることが多いのです。仕様と予算と納期を予め決めてヨーイドンで開発するプロジェクトの方が予算を組んで管理する大企業には採用しやすいんですよね。アジャイル式は柔軟なスタイルな分、いつどんな成果物が上がってくるのか予測がつかず、管理がしづらいデメリットがあります。特に新規性を要求されない業務システムの開発ならウォーターフォールで構わないんですが、出してみないと顧客の反応が見えないWebサービスやアプリなんかは短いスパンで開発を回していくアジャイル式の方が無駄がなく効率的な開発が期待できます。ただ比較的新しい手法だけに、クライアントも見通しが立たない怖さがある。比較的小さくて新しい企業が採用することが多いのは、リスクを取ってでも良いものを作ろうという若さがあるからですね。

楽らクラウドは、従来はどこにでもある平凡なSES会社でした。しかしいま、このアジャイル型の開発手法にフォーカスした新しいやり方にシフトチェンジしようと考えています。顧客の現場になるべく近いポジションで、柔軟なアジャイル手法で合理的なソフトウェア開発にチャレンジする会社。顧客の目線に近い立ち位置でサービス設計レベルの提案ができる開発会社であることで、リモートワークに象徴されるような自由度の高い開発スタイルを実現する。これができれば、エンジニアにとっての幸せな仕事環境が手に入るはず。クライアントもエンジニアも双方がハッピーな理想形ですよね。

レベルの高い人材によるレベルの高い仕事をする魅力的な開発会社を目指します。目標は、それが達成できた時に心から満足感が得られる高いものでなければ意味がありませんから。

もう一つのスティーブ・ジョブズ物語り

PIXAR <ピクサー> 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話

今やレジェンドになったスティーブ・ジョブズですが、カリスマの人間的な一面が垣間見れるIT業界人必読の書です。物語の始まりは1994年の一本の電話から。Appleを追い出され、再起を懸けてチャレンジしていたNeXTもPIXARも迷走続きで結果の出ない日々を送っていたジョブズがスカウトしたのが筆者であるローレンス・レビー。この一人のCFOが驚きの成功をもたらすストーリーには、どんなフィクションも及ばないリアリティと興奮があります。意外だったのはジョブズの素顔です。

すごいアイデアも出てくるけど、的外れも少なくないんだ
スティーブの打つ手は何でもビシビシ結果が出ていた気がしていますが、それは成功したあとに振り返っていい場面だけを拾うからバイアスが掛かっているんですね。思い返すと、SONYにおける盛田昭夫さん、ホンダにおける藤沢武夫さんのように、偉大なビジョナリーの夢を形にしていく有能な実務家が成功には不可欠なのかもしれません。スティーブは何でも自分の思うようにしようという独善的なところがありますが、挫折経験を経てはじめて人の言うことに耳を傾けるようになったのかもしれませんね。
スティーブとは、いつもだいたいこんな感じのやりとりだった。大きな問題でも小さな問題でも、スティーブは激しい議論を展開する。議論は同意できる場合もあれば同意できない場合もある。同意できない場合、私は、彼が激しいから譲歩するのではなく、あくまで事態の打開に資するから譲歩という姿勢で臨む。スティーブも、自分の考えを押しつけるより、議論で互いに納得できる結論を出し、ともに歩むほうを好んだ。ピクサーにおける事業や戦略は、彼が選んだものでも私が選んだものでもなく、こういうやり方で得た結果だと思うと、何年もあとにスティーブからも言われている
有能な補佐役との出会いも望んで得られるものではないのだと思います。スティーブにはその縁を引き寄せるパワーがあったということなのでしょう。

実はPIXARは10年に渡り私費を5,000万ドルも投入しながら全く成果が上がっていない苦しい状況でした。カオスな状態から、当面のキャッシュの手当、何が収益を生み出す元となるのかの見極め、ディズニーとの交渉、IPOの道筋と実現、そしてバイアウトという着地。筆者の果たした役割はとてつもなく大きい。スティーブ・ジョブズ復活のお膳立てをしたのはローレンス・レビーだと断言しても過言ではないでしょう。

生の成功ドラマを読んでいると、本当にワクワクします。そしてそこに自分を当てはめてみる。自分にも同じことができるだろうかとイメージしてみる。身の程知らずなのかもしれないけれど、それでも思わなければ絶対に実現はしない。夢を追う人の背中をそっと押してくれる、そんな勇気をくれる本でした。

アップル vs. ネットフリックス

アップル vs. ネットフリックス。映像配信サブスクで激突、投資1兆円超の戦略

Appleが映像配信のサブスクリプションサービス強化に動いています。普通に考えれば圧倒的な資金力を誇るAppleの優勢なのですが、さすがグローバルマーケットではエースプレイヤーが活躍中、そう簡単にはいきません。最大のライバルはAmazon Primeビデオなのでしょうが、めきめき追走しているのがNetflix。ウチの家族も全員加入しています。CEOのリード・ヘイスティングスの言葉にシビれますね。
アップルは素晴らしい企業だが、我々は、我々のサービスの上で、我々が作ったコンテンツを見てもらいたい。彼らのサービスには参加しない。競合から学ぶことはできるが、競合とともにビジネスをしようとは思わない
こんなこと普通言えます? 時価総額世界トップの企業相手に真っ向から勝負ですよ。チビリそうですw

当然ながらNetflixには勝算があるわけで、
コンテンツの内容は重要だが、あればいいわけではない。多様で質の高いコンテンツを持っていることが重要で、特に“多様である”ということが大切だ

アメリカでは、英語以外で作られた作品を見る人は非常に少ない。だが、アメリカの外には魅力的な作品は山のようにある。吹き替えを行ない、アメリカ人も興味を持つよう提示することで、ようやく見てもらえるようになる。そもそも、英語をネイティブに話している人々は、世界中でたった5%しかいない。
だから、世界中で支持されるには、吹き替えや字幕には力を入れる必要がある。その結果として、“ネットフリックスには他にないコンテンツがある”と理解してもらえて、サブスクリプションの契約が継続する(イエリン氏)
Appleはコンテンツプラットフォーマーとしてのポジションを確立することが優先で、独自コンテンツを作ろうとは思っていません。踏み込みの深さが映像配信専業のNetflixの強みなのです。ユーザーベースで1.4億人を抱えるまでに成長したNetflix、Huluや既存TVメディアを振り切ってトップランナーの地位を固めるのは間違いなさそうですね。

振り返って日本国内は弱小プレイヤーの乱立状態。小粒感が見ていて嫌になります。せめて中国やアジアマーケットを押さえて、欧米プレイヤーに一泡吹かせてやりましょうよ。大きなターゲットを見据えることが大事なのだと痛感します。

おちゃのこネット名古屋セミナー開催しました

おちゃのこネット名古屋セミナー「私はコレにこだわっています」
女性経営者に聞く、選ばれるネットショップ作りのヒント

概ね二か月に一度のペースで開催しているおちゃのこネットセミナーですが、名古屋での開催は初めて。中京圏のお客さまには大変お待たせいたしました。

今回嬉しかったのは、事前アンケートで「岡野さんに会いたい」という参加動機を回答頂いた方がいらしたこと。タレントでもない私に会って喜んで頂けるなんて気恥ずかしいですけど、嬉しいです♪

今回のセッション1では弊社の馬頭より、モチベーションラインという考え方をご説明させて頂きました。つまりどのようなサイトの見せ方をすれば顧客の離脱が防げるのか、という心理的な施策ですね。サイトにも商品ページにも、ストーリーが必要。なぜこのお店で買うのか、なぜこの商品を買うのか。その理由をきちんと説得できなければ、どんなに沢山の商品を並べていても売上は上がりません。それができていないから、多くのお店は売り上げが作れず退場していくのです。おちゃのこネットでも多くのお店は月商10万円以下の水準から脱却できていません。私は一人でも多くのショップオーナーさまに成果を上げて頂いて、長くお店を続けて頂きたいのです。小手先のテクニックよりも、こういう根本的な芯の部分の考え方を身につけて頂くことが成功への近道だと思います。

セッション2ではいつものパネルディスカッション。今回も名古屋の有名店「SPLASH」さまにご登壇頂きました。本当にいつ見てもセンスのいいほれぼれするデザインのサイトですよね。ご夫婦で創業から経営に携わっておられる石田店長に日頃のネットショップ経営の裏側をお話し頂きました。お店を立ち上げて数年はご夫婦二人で運営をされて、ヤフオクへの出品で売れ線の商品の見極めと値頃感を掴み、全てのコンテンツを自前で作り、コツコツと実績を積み上げてこられました。検索エンジンへの露出、リスティング広告、メルマガ発信、FacebookやInstagramなどのSNSの活用、独自の読み物コンテンツの整備。それぞれが当たり前の施策を、ただし高品質に実行しておられます。デザインや見せ方についてはオーナーさんのセンスとしか言いようがないので簡単には真似できませんが、売上を作っていくプロセスそのものは王道ですから参考になるはずです。セッションの途中から参加オーナーさんからお悩みの相談などもあり、具体例を交えたやり取りが時間をオーバーして続きました。

そして最後の打ち上げ。実はこの時間が私にとって一番楽しい時間でもあります。顔なじみの古いオーナーさんたち数人とお互いの近況報告をして、おちゃのこネットがいまどういう状況で何をしようとしているのかお伝えしました。実はいま裏側で凄いことが進行中でして、東京で買収したエンジニアのSES会社を舞台に、新しい人材の採用と新規の開発チームの編成、そしてAIを活用した新しいツールの企画と開発がスタートしているのです。永年神戸で思ったような採用が進まず慢性的な人材不足に悩んでいましたが、状況はこの数ヶ月で様変わり。貴重な人財を多数確保することに成功し、戦略を考えられるキーマンの獲得と併せて新しいビジョンに向けて邁進中です。向こう数ヶ月でこの成果を形にしてお目に掛けられるはずです。どうぞ新しいおちゃのこネットにご期待ください。再度成長軌道に会社を乗せたいと強く決意しています。

iPhoneの次を探せ

次の稼ぎ頭を探すApple

恐らくここ数年、ずっとAppleの経営陣はこのテーマに向き合ってきたはず。これ、考えるだにハードルの高いミッションです。世界で一番売れていて収益をもたらしている製品の次を探す。このミッションをクリアできる経営者が果たして世界に何人いるでしょうか。

もし私がAppleの社長なら。そう考えてみるのはとてもいい思考トレーニングです。クルマという選択肢もあったのですが、彼らは放棄しました。恐らくハードルが高すぎたのです。テレビというのも良い切り口なのですが、Netflixがこれだけ大きなってはもう手遅れでしょうね。Appleはプライドに懸けても既存の大きなプロダクトやサービスをそのまま買うことはないでしょう。ではどうするか?

私ならイヤホンかな。やっぱりAppleはハードウェアの会社、それも最先端のITカルチャーの会社だと思うのです。これから絶対に必要なのは多言語間のコミュニケーションとウェアラブルデバイスによる高次なマン/マシンインターフェース。Googleグラスの失敗に見るように、眼鏡では違和感ありすぎなんです。そこをスマートに納められるのは意外とイヤホンなんじゃないでしょうか。AmazonのAlexaやSiriのような音声応答システムは違和感のないUI/UXとして有望だと感じます。世界中の人が耳にApple Earを付ける未来、充分アリですよね。

事業開発パートナーという立ち位置

K.S.ロジャース

こちらの民輪さんはCARZYのCTOを引き受けて頂いています。今日の午前中のスプリントミーティングで民輪さんの今後の事業プランを尋ねたところ、自社サービスの開発と、事業開発パートナーという立ち位置を追求したいと。なるほど。さすが目線が高いですね! 正直なところ、私は楽らクラウド社について目先の売上を上げるために受託開発スタイルへの移行しか考えていませんでした。それでも普通のSES会社が派遣でピンはねビジネスに甘んじていることからすると大きな飛躍なのですが、事業開発パートナーは更に斜め上を行きます。

事業開発パートナーとは何か? つまり新規事業を志す新興スタートアップとがっぷり四つに組んで、リスクを負ったビジネスパートナーとして立ち上げの苦労を共にするということです。そこに求められるのはただの開発会社ではなく、あるときは戦略コンサルティングであり、資金調達アドバイザーであり、共同出資者であることもあるでしょう。相応のリスクを負う覚悟とハイエンドなスキル提供が求められます。

そこで大事なのは事業の立ち上げ経験、特に成功した実績ですよね。どれだけ美辞麗句を並び立てても、一定のスケールに事業を成長させた裏付けがなければ言葉に説得力は出ません。その意味では私にある材料はおちゃのこネットの実績とCARZYの立ち上げ経験。まだまだインパクトはありませんね。当面CARZYの立ち上げに全力を注ぎますが、必ず成果を出して、次のステージは後進の育成にかかりたいのです。立ち止まっている暇はありません。