無償のオフィススイート「Lotus Symphony」日本語リリース

IBMの無償オフィススイートが多言語化、日本語にも対応



Microsoftが今日のOS支配力を持つに至ったその理由は、つまるところExcelがキラーコンテンツだったからです。

日本語ワープロの主流の座を争ったジャストシステムは、一太郎という製品に関しては良い線を行ってましたがExcelの対抗製品を提供できずに破れました。

AppleがMac版のMS-Officeを提供すると決めたときは大反響でしたから、正しい判断だったのでしょうね。



その後のアプリのWeb化・オープンソース化のトレンドの中でも、最後に争点となるのはExcelとの互換性です。

もはや行き着くところまで行ってしまった表計算ソフトの土俵では、Excelの優位性は覆らないでしょうね。



Appleが打ち出した、対Excel戦略は次の二つでした。



 ・表計算ソフトとして日常的に使用している利用頻度の高い機能をピックアップして、より使いやすく実装(Numbers)

 ・閲覧行為をアプリから切り離して手っ取り早く実現(QuickLook)



実際に使ってみて、この提案は的を射たものだと実感しています。

ヘビーユーザーはExcelを手放さないでしょうが、大部分のユーザーは使いこなせていないのですから、普段使う機能だけ分かり易く綺麗に提供してくれれば事足りることが多いのです。

それに、実は誰かが作ったファイルを閲覧するだけで編集機能はそれほど利用頻度が高くない、というのも発見でした。

多機能で軽いビューアー、というのも良い切り口ですね。



片や、Googleを筆頭とするWebアプリ陣営の提案はあまり受け入れられていない様に思えます。

やはりブラウザーを通してアクセスして、ファイル編集するのはCPUパワーの無駄使いで動作が重くなるし、UIも従来のデスクトップアプリに比べて洗練されているとは思えません。

何でもかんでもネットのあちら側に移行されるという訳ではなく、ローカルで処理した方が良い対象は残り続ける、という事です。



さて、Open.OfficeやGoogle Spreadsheet、ThinkFree、ロータススイートといった後発組はどこまでMS-Officeの牙城に迫ることが出来るのでしょうか。

Microsoftから新しい提案は出てこないでしょうから、時間はたっぷりありそうです。