電機業界の明暗

電機メーカー各社の決算発表が続いています。

SONY・Panasonic・シャープといった弱電専業メーカーが軒並み大赤字で、日立・三菱電機・東芝などの総合電機メーカーは概ね堅調です。

日立なんかは二期連続で過去最高益達成ですもんね。

う〜ん、ちょっと前は逆だったんですが…。

当時は事業の集中と選択が出来ていない総合電機メーカーが負け組で、弱電専業メーカーが勝ち組評価だったんですよね。

ビジネススクールの教科書にもそう書いてありました。

分からないものです。



傍目に見ていても、テレビを始めとするエレクトロニクス製品の値段の下がり方は気の毒になります。

パソコンの価格性能比の向上は、CPU・メモリーといった半導体という歩留まりに大きく影響される製品特性があったからこそ。

テレビの液晶/プラズマパネルや、各種制御コントローラー、HDDなんかは半導体ほどの生産効率の変動がないと思うので、ここまで急激に値段が下がっては利益を出すのは至難の業だろうと思いますね。

何かがおかしいのでは…?

ネット上の評判なので信憑性は分かりませんが、原因が韓国メーカーの国を挙げてのダンピングにあるのだとしたら、世界中の電機メーカーが多大な被害を被っていることになります。

消費者の側からするとそりゃ安いに越したことはありませんが、50インチのテレビが10万円しないって異常じゃないですか?

消耗戦に巻き込まれているメーカーの人が可哀想です。



そう考えると、クルマの値段って変わりませんよね。

モデルチェンジで値段が下がった記憶ってあまりありません。

はてさて、どっちの業界が正しいのか…。

PayPal Japan設立の意味

ソフトバンクがPayPalと戦略的提携、「日本の決済を変える」新会社を設立へ



一般紙でも取り上げられたこのニュース、孫さんがやる事なので注目を浴びるのは当然ですが、私は疑問です。



日本版squareはどこか?



↑だいぶ前にまとめたので全部は書きませんが、元々本家アメリカで注目されたSquareというビジネスモデルの劣化コピーに過ぎないと思います。このビジネスモデルのポイントを挙げると、



・基本は従来の対面型店舗内オフライン決済がターゲット

・クレジットカード読み取り端末としてスマホ/タブレットを流用する事でイニシャルコストを激減



という二点です。勘違いしている人も多いみたいですが、PayPalが絡んでいるからといっても本件はあくまでオフラインでの決済シーンが主戦場です。今まで加盟店契約してクレジットカード決済を導入するのには幾つかのハードルがありましたよね。



・契約審査が面倒

・読み取り端末が高価

・クレジットカードの決済手数料が負担

・資金回収が遅くなる



読み取り端末は契約によってはクレジットカード会社から無償に近い貸与を受ける事も多いみたいですが、それでも台数は限られます。それがスマホ/タブレットを使う事で、客の目の前でカード処理をする事が可能になります。最近は百貨店でもカードを店員に預けてから奥のレジまで持って行って帰ってくるのにえらく時間が掛かるじゃないですか。それが目の前で処理が済むのは時間短縮と、客の安心感に繋がります。海外ではクレジットカードのスキミングなんかも心配ですから、見える範囲で処理してくれる事に大きな意味があるのです。



更に日本でクレジットカードの導入が進まない理由が、高額な決済手数料と回収期間の長さです。これがSquareだと決済料率はわずかに2.75%。更に決済した翌日には口座に代金が振り込まれるというスピーディーさ。回収に一ヶ月以上、料率も5%とかの日本とは大違いですよね。



こう見てくると、今回のPayPal JapanのスキームがSquareにかなり見劣りすることが分かります。PayPal Japanのモデルは、



・端末費用:1,200円

・決済料率:5%

・回収期間:即時



となります。回収期間が短い以外は割高ですよね。まあ、ソフトバンクの事ですから例によって絨毯爆撃で端末を無料でばらまく作戦を取るかも知れず、営業力は期待出来ますが。



このモデル自体は非常に魅力的で、事実アメリカでのSquareの決済実績はうなぎ登りです。



Squareのクレジットカード処理金額は、年間50億ドル相当、3月から25%アップ



なかなか日本でSquareの事業が始まらないので私が手を上げようかとも思ったのですが(笑)、実際には決済ビジネスには非常に難しい点が二つあります。



支払いサービスがAppleやGoogleにさえ難しい理由



つまり、カスタマーサービスとリスク評価システム。両方共にハードルの高い障壁で、簡単に他社が参入出来ない理由です。その意味では今回のソフトバンクの戦略は、既に出来上がったPayPalのシステムに乗っかるだけですからリスクがないですね。典型的なタイムマシン経営です。ま、この目の付け所の良さと動きのスピーディーさに日本の古い大企業が太刀打ち出来ないんですが…。私としては、本家のSquareと組んだ新勢力の台頭を期待しますけど、他に手を挙げる会社がないかな?

カロッツェリアの2012年モデル新作カーナビ

映画に出てきそうなフロントガラス前方にナビ情報を表示する世界初のカーナビをパイオニアが7月下旬から発売へ







「道は星に聞く」で鮮烈な印象を残したカロッツェリアのカーナビがデビューしたのは1990年のこと。

当時のCMを覚えている方も多いでしょう。

1980年代から始まったカーナビの開発が、冷戦終結による軍事技術の民間利用促進を受けて高精度化し、市販品として世界で初めてのGPS方式を採用したのがカロッツェリアでした。

以来、精度の向上(ジャイロによる補正・マップマッチングetc.)と地図提供デバイスの進歩(CD → DVD → HDD → SSD)で毎年ファンの期待に応えてきたのですが、近年は自動車メーカーの純正ナビの方が機能が進んでしまっており、市販品は旗色が悪い状況でした。

クルマ自体が電装品の塊みたいになって来てるので致し方ないんですが、久し振りに市販品として新しい提案をした製品が登場しましたね。



これからの進歩は、クルマ自体の自動制御(自動ブレーキや車線コントロールetc.)と、クルマと人間のヒューマンインターフェースの改善という二つの方向。

外部との通信の常時接続も実現しつつありますので、クルマはますますIT武装されていきますね。

この分野は数少ない日本の強い領域ですから、アグレッシブな提案に期待したいです!

原発再稼働の是非

大変難しい問題なので触れるのは避けようかとも思いましたが、大事な事なので考えをまとめておくことにします。どうもこの件は、感情論と理屈が相容れない不毛な水掛け論に陥っている気がしますね…。



まず、私は原発の再稼働に賛成です。理由を幾つか。まず第一に、原発は既に目の前にある現実です。この発電力を前提に社会活動が行われている以上、いきなり止めては影響が大きすぎます。確かに怖い感情を抱くことは自然ですが、何十年も概ね問題無く稼働して来たわけですから、一定の管理技術はあると認めて良いと思います。まずは当面の電力需要を満たすことが最優先ではありませんか。関西電力の原発依存度は48%です。(出典) これだけの供給力をいきなりゼロにして、節電努力だけで乗り切れると楽観視できる理由が分かりません。まずは社会の基盤を守るために現実的な対応が必要だと思います。



当面の電力需要をなんとか賄うことが出来たとして、その次に考えるべきは原子力とどう付き合っていくか、です。ちゃんと管理すればそれなりに安全に扱える技術なのか、それとも21世紀の我々には手に負えない厄介な代物なのか。これは正直分かりません…。原子力に関する専門的な技術知識のある専門家にしかその判断は下せないでしょう。ただ、気持ちとしては何とか扱っていきたい、扱えるようにならないものか、と思っています。文明の初期段階で火を使いこなせたからこそ人類は猿とは違う存在になり得たのだし、新しい技術を前にして尻込みしていたのでは進歩がないと思うからです。自然科学の発展は一本調子には行きません。失敗と改善、試行錯誤を繰り返して成果を積み上げていくものだと思います。失敗した時のリスク管理を出来るのか、というのは不安要因ではありますが、津波による電源喪失なんてのはあまりにも悪条件が重なったレアケースです。世界中に稼働している原発が何百基もあるわけですから、通常の条件下であれば安全稼働させるだけの実績は充分あると思うのです。放射線という目に見えないものに対する恐怖心が必要以上にパニックを呼んでいます。確率論では自転車やクルマよりも飛行機の方がずっと安全なように、ロジカルに落ち着いて考えるべきです。感情的に拒否反応していてはダメだと思います。まあ私の意見も科学的な知見に立脚してる訳ではありませんから、ただの希望的観測なんですが…。付け加えるなら、無くなるのが分かっている化石燃料に依存していては未来がありませんし、自然エネルギーによる代替発電が効率面で当面使い物にはなりそうもないので、原子力発電くらいしか選択肢がないのでは、とは思っちゃいます。



繰り返しますが、電力はインフラ中のインフラ、社会の基盤です。これなくして現代社会は成り立たないのですから、まずは電力供給を回復させましょう。政府が現実的な選択を取る事を期待します。

5/12(土)は「CARZY Live」へ!

CARZY Live NGY 2012



すべてのクルマ好きのためのエンタメ自動車電子メディア『CARZY』が、名古屋でイベントを開催します!

連休明けの2012年5月12日(土)、会場は愛知県の愛・地球博記念公園「愛称:モリコロパーク」。

当日は西川淳編集長を中心に、『懐かしのザSUPERCARショー』をメインテーマに楽しんじゃいましょう。

CARZYのコンセプトは、
『CARZY』のCRAZYなライブ2012へ、ようこそ! 



自動車ライター の “ボンジョルノ”西川 淳 です



ボクが編集長をつとめる、すべてのクルマ好きのための

エンタメ自動車電子メディア『CARZY』(カーズィー www.CARZY.net)  



コンセプトの源は、アメリカ西海岸は“モントレーの週末”でした



老若男女、オーナーも観客も旅人も、地位や趣味に関係なく、

世界中の、ありとあらゆるクルマ好きたちが、ただひたすら、

古今東西、ありとあらゆるクルマたちを眺めて過す極上の週末



その世界観に圧倒され、通い続けて15年



垣根のないクルマ好きの楽園を、なんとかメディアとして表現したい

 

そんな想いが叶って2011年、ついに、CAR CRAZYのための新カーメディア『CARZY』は生まれました



スーパーカーあり、ヴィンテージカーあり、ドレスアップ&チューニングあり・・・

イタリア車もドイツ車も、英車、仏車、アメ車もコクサンも、

とにかくすべてのクルマ好きが楽しめるメディアとして育てたい



そのためには、コンセプトの原点に立ち戻って、

オリジナルイベントを開いていくことが、イチバンの近道だと考えました



かくいうボクも、ナカミはただのクルマ好きオヤジ 



そんなボクが“腰を抜かすような”、”ヒトとクルマのカンケー”を、

もっともっと、いっぱいいっぱい、見てみたい



ただもう、それだけ・・・



クルマの世間的な人気や価値なんて、カンケーなし!



大切なのは、アナタのクルマへの愛、愛車への想いです



主役はアナタ。クルマが大好きな、アナタの顔が見たい

 

さあ、ボクの腰を抜かしに来てください



一緒に楽しく、面白おかしく、クルマを、愛車を、語りあおうではありませんか!



ついでに、『CARZY』コンテンツにも、協力してくださいね



では、各会場にて、お会いしましょう



CIAO CIAO!



『CARZY』編集長、自動車ライター

西川 淳 Jun NISHIKAWA

2012 1月吉日
ですから、スーパーカー、ヴィンテージカー、クラシックカー、チューニングカー、輸入車も国産車、すべて歓迎です!!

皆さんで、クルマを愛でる楽しい一日にしましょう。

では、会場でお待ちしています!



詳細、お申し込みはこちらから!!