仙台を訪れて

11/20(日)に仙台にておちゃのこネット寺子屋セミナーを開催させて頂きました。

ご参加頂きましたお客様には遠方よりお越し頂いた方もいらっしゃり、深く感謝申し上げます。



少し早めの飛行機を予約していたので、仙台空港からタクシーに乗り、運転手さんに震災と津波の影響が残っているエリアをご案内頂きました。

空港は綺麗に片付いていたので少し安心していたのですが、海寄りのエリアを廻って頂くうちにそれが大きな誤解であることを思い知らされます。

元々家屋やビニールハウスが建ち並んでいた場所は軒並み津波にやられてただの平地になってしまっており、ただ荒涼とした風景が続きます。

ところどころに家屋や建物が残っていますが、近付いてみるとどれも一階・二階部分が波でボロボロになっており、その破壊力の凄さに鳥肌が立ちます。

住宅が並んでいた集落エリアは建物の基礎部分の跡だけが残り、そこに人が暮らしていた事が嘘のようです。

亡くなったのであろう息子への母からのメッセージを見つけた時は、本当に涙がこぼれました。

合掌して、その場に立ちすくむしかありません。



震災から8ヶ月が経過し、テレビでも現地の様子を報道する事は少なくなってきました。

遠く離れて生活していると、こちらは毎日目の前の出来事に追われてその日が過ぎていきます。

何となく関心が薄れて、思いをはせることも無くなっていくのですが、被災地の現実は圧倒的なリアリティでまだ全然終わっていないことを訴えてきます。

神戸でもそうでしたが、復興というのは長丁場なんですよね。

急場を凌ぎ、人命の確保に紛糾した後に、静かな、長い生活再建が待っています。

街が見掛けだけ綺麗になっても、傷んだ基盤が本当に元に戻るのには数年、いや10年単位の時間が必要です。

我々一人一人が、自分の出来る範囲で何か貢献できることはないのか、忘れずに意識し続けることが大事だと思います。

その意味で、是非機会を作って現地を訪れることをオススメします。

一度ご覧になれば、その光景が簡単に記憶から消えることはないでしょうから…。