クックパッド 対 楽天レシピ

楽天レシピはなぜクックパッドに勝てないのか?



この話には前振りがありまして、まずはこちらをざっとご覧下さい。



「年内にクックパッド抜く」--楽天レシピ、ポイント連動で攻勢



楽天レシピが公開されたのが2010年10月、この記事が2011年の1月にポストされていますから、この10ヶ月で結局楽天が思うような成果が出せなかったと言う事になります。

正直、ほっとしました。

Web業界もそろそろ15年が経過し、初期の大航海時代は終わってしまいました。

各分野で勝者がはっきりし出し、後追いで成果を出すには相応の資金力が必要とされます。

国内のWeb業界の雄である楽天が、その膨大な顧客基盤とポイントという実弾を投入した時にはさすがに先行するクックパッドも危ないと思えたのです。

それが容易ではないというのは、弱者の立場からすると勇気付けられる意味があります。

報酬が金銭的インセンティブに変わると、「たのしみ」でしていた作業は「報酬をもらうため」という別の動機づけに置き換えられてしまい、とたんに「たのしくなくなる」のです。


確かにね。

何でもかんでもお金に換算して考えられるかというと、世の中、というか人間の心理というのはそうそう割り切れるものではない。

今流行のソーシャルネットとかもそうですが、アフィリエイトみたいな実利が見えると白けてしまう部分は大いにあるんですよね。

損得勘定を抜きにして、純粋に楽しみと興味から発生する行動だからこそ共感できると普通の人は思います。

そう、今の時代大事なのは「共感」なんですね。

作られたブームやマーケティングのテクニックじゃなく、そういうものの底の浅さが透けて見える時代だからこそ、そこに人の本音が見たい、感じたい。

で、共感できる対象に自分も参加したい。

これが今のネット上のメンタリティですよね。



日本は役所と大企業が強すぎる、という意見があるそうです。

我々は小さいからこそ体現できるスタイルというものがあるはず。

資本の力に個性で対抗出来る、そんなWebであり続けて欲しいと思います。