機械から人へ

2012年Googleが介在しない社会『AISA(アイサ)』~ソーシャル時代の新消費行動モデル



続いてソーシャルメディア系の話なんですが、昨日よりもより詳しい解説記事です。

つまりこれはサーチエンジンという機械的な情報処理に対して、人が情報のハブになっていくという人間性への回帰と考えるべきなのかも知れませんね。

そして、それはとても自然なことに思えます。



で、少し思ったこと。

一つは、ECのカテゴリーにおいてこれまで強大な影響力を及ぼしてきたモールビジネスに、いよいよ変革がもたらされる契機になるかも知れないということ。

これは我々がサービス提供当初から考えてきた、Webはもっと自由であるべき、という理念に沿ったものだと思います。

誰か特定の事業者の思惑や商売の都合に左右されることなく、個々のショップが独自の商品・サービスの開発に専念し、その価値が正しく市場に伝わること。

それが本来あるべき姿だと思っています。

そんな理想に近付くのでは無いでしょうか。



もう一つ、充分なソーシャルネットワークを持たない人はどうやってソーシャル時代の新しい仕組みの恩恵を受ければ良いのでしょうか。

上記のエントリー中の資料にありますが、今までの”Page Rank”に代わって"Personal Rank"なんて指標が一人歩きしてしまうと、それはそれで受け入れがたい社会になる予感もします。

理屈だけで暴走しないような適度な調和が求められますね。



しかし、IT業界は面白いです。

こうやって非常に大きな技術的パラダイムシフトが10年単位で起こって、競争環境がリセットされてしまうのですから。

先行プレイヤーには安息の日は訪れないシンドイ世界ですが、後発・弱者にとってはリスタートのチャンスが何度も与えられる機会の多い世界と言えます。

5年後はどうなっているんでしょうね?

Googleの基盤が揺らぐ日?

Googleに衝撃か。FacebookがLikeボタンに基づく新検索アルゴリズムをテスト中



うーん、これが本当に機能したら確かにGoogleの検索市場における優位性が吹っ飛ぶかも知れませんね。

個人的にGoogleは検索機能の改善をサボり過ぎと思っているので、Facebookが一発かましてくれる事に期待します!

トヨタ車について思うこと

世界に冠たる自動車生産国は、ドイツ・アメリカ・日本がトップ3と言えるでしょう。

日本の最大手メーカーであるのは勿論トヨタなのですが、ではそのトヨタのクルマはどのように評価されているのでしょうか。

客観的に評価を測るには、一番はまず販売台数でしょうか。

これは周知の通りGMを抜いて世界最大の販売台数を達成しましたので、その意味では最高評価ですね。



では、クルマ好きや自動車評論家も同じ評価を下しているのでしょうか?

多分に主観的な判断になりますが、そうは思えません。

それは何故なのでしょうか?



私はクルマには実用性領域と趣味性領域の二つの要素があると思っています。

これはどちらかに完全に割り切れるモノではなく、多くの場合両者の中間点を個人が選択するわけです。

何人乗りか、どれくらい荷物が運べるか、故障の頻度は低いか、維持費は、そもそも入手するイニシャルコストは、とかなり多くの評価指標があるわけです。

あと、一台で全部の用事を済ませるのか、複数台の所有が許せて分担させるのかにもよりますよね。

で、今の世の中では大多数、殆どの自動車ユーザーは実用性領域の価値をクルマに求めています。

だからスポーツカーは売れませんし、ミニバンや小型車といった実用性の高いクルマばかりを街で見る事になってしまいます。

ま、しょうがないですよね。

ユーザーの選択ですから。

ここに一番模範的な回答を出し続けてきたのが、他ならぬトヨタであると言えます。

だからこその世界一達成です。



そして、今私がトヨタに対して思う二つの警鐘。

まず一つ目。

あまりに趣味性領域を軽視しすぎていないか?

上述したように、数は少なけれど依然としてクルマに趣味性を求める層というのも存在するわけです。

そしてそういう人たちはいわゆるクルマ好き・カーキチであって、非常にクルマへのコミットの高い層です。

トヨタはこの層への訴求をあきらめてしまったのでしょうか?

ちょっと前まではあったんですよ。

MR-2、レビン、スープラ、アリスト、アルテッツアなんていうそれなりに安価で手に入れる事の出来る趣味性の高いモデル達が。

全部無くなっちゃいましたよね。

クルマのブランドイメージというのは、数は少ないかも知れないけれど、こういうクルマ好きの層が熱烈に支持する熱気によって作られる面が多分にあるわけで、だからこそ費用対効果が薄くなっている自動車レースに各社多大な予算を投入しつづけるのです。

今トヨタに高いブランドイメージを持つ人がどれくらい居るんでしょうか。

多くの人は輸入車を今でも支持していますよね。

私の周囲では、国産ならトヨタよりもホンダ・日産を選ぶという人が多いです。

その意味を分かっているのか?



二つ目の警鐘。

それは、自ら選んだ実用性領域のクルマ作りで、本当に真摯さを貫けているのか、という点です。

こちらが一例ですが、最近のリコール数は異常だと思われませんか。

例のプリウス騒ぎは起こるべくして起こったのだと考えています。

ご紹介したバルブスプリングの強度不足、これ非常に深刻なケースなんです。

エンジンのバルブ動作を支えるバルブスプリングなんてのは、基本的に非常に枯れている技術分野ですから、今更新しい機能や仕組みにトライして失敗したなんて事は無いんです。

原因はただ一つ、行きすぎたコスタダウンです。

必要な信頼性能を下回るレベルでコストダウンを追求したから、耐久性が犠牲になったんです。

これは供給している部品メーカーが弱小で対応に限界があったから起こったのではなく、神戸製鋼レベルの大メーカーが事前に起こりうる結果への警告を通告した上で、トヨタ側がそれでも良いと押し切った結果なのです。

恐ろしい。

調達本部の担当者は、自分の子供をこのクルマに乗せようと思うのでしょうか。

つまり、趣味性を犠牲にしても実用性領域にクルマ作りの軸を移すのは、それは会社としての戦略決定で何ら問題無いわけです。

問題は、最低限守らなくてはならない一線を、利益のため、販売台数のため、自分の業績評価のために、超えてしまう倫理観の無さです。

モノ作りをしている現場の誇りや矜持はどこへ行ったのか。

下請けを泣かし、社員に長時間労働を強いて得たその利益は、一体何のためなのか。

経営陣の自己満足だけなんじゃないの?



クルマには色んなあり方があって良いと思っています。

クルマ選びの答えは人の数だけあるし、それに向き合うメーカーの答えも沢山あって良いんです。

でも、その答えのベースは善意であって欲しい。

こちらにある奥田民生の歌、CMで耳にした方も多いでしょう。

歌詞を引用しますね。

クルマはあくまでも 快適に暮らす道具

クルマに乗らないと いけないワケではないぜ イエー

だけど好きなんだ いいだろ こんなにも愛しているよ

And I love car この気持ちを 歌うんだ 君と僕の歌を

[作詞/作曲 奥田民生]


動画



トヨタに足りないモノ、皆があって欲しいと思っているモノ。

それはやっぱりクルマに対する「愛」なんじゃないかな〜

Appleの新SNS「Ping」を試す

AppleからiTunes10がリリースされ、新SNS「Ping」が登場です。

あのAppleが作ったSNSってどんなものなんだろうかと、早速使ってみました。



第一印象。

微妙…。

これ、どうやって友達と繋がるの?

オススメアーティストをフォローして、次は、、、?



これは黒歴史かな、と残念一杯な気持ちでしたが、いやーネットの世界はエライ方が一杯いるもんですな。



Apple渾身の音楽SNS「Ping」を徹底的に楽しもうぜ!!



↑こちらの紹介エントリーを読んで思い直しました。

なるほど、iTunes Storeでのレビューや良いね!が反映されるのかー

Facebookとも繋がるの?(Facebookボタンの出し方分からんけど…)

これはこれで潜在的なプラットフォーム利用者が既に1億6千万人も居る訳なので、可能性はあるのかな。

正直音楽分野は良く分かりません。



しかしどのサービスも連携のキーとして必ずFacebookの名前が出てくるんですね。

やっぱりFacebookが日本でもメジャーになるのかな?

(あの使いづらいUIを強制されるのか…)

中国のこと

久し振りに旧知の知人と会食。

色々な話題が出ましたが、一番は中国のこと。

確かに大変な脅威なのですが、どの程度の影響を日本や世界に及ぼすかについては意見が分かれました。

知人は一大脅威だとかなり深刻に考えていましたが、私は皆過大評価し過ぎなのでは、と。

あの人口で国が一本調子に発展していくとはとても思えないし、どこかで絶対に調整局面が訪れると思う。

当然成長の踊り場を迎える事もあるでしょう。

今は発展の余地が沢山あるから皆が行け行けでお祭り騒ぎですが、時間の経過と共に国民も経済も成熟していくわけですから当然収束します。

それが何年先なのか、というだけ。

昨日見たある資料では2050年にはインドの方が人口が多いという推計もありましたし、世界の3/4は中国以外なんですから日本が簡単に飲み込まれることにはならないと思います。



ただ、日本の若い世代が中国・韓国に比べて覇気が無いというのは正しい危機感。

何せ迫力がない。

まあホリエモンの様なやんちゃな芽を老害が寄ってたかって摘んでしまうのも大きな原因なんですけど。

どっちにしろ自分自身が出来ることには限りがあるので、自分の仕事・会社の方向性・子供への教育・周囲への働きかけ、といったところで思うことを積極的に伝えていくしかないんでしょうね。