C2 Corvette納車

週末にコルベットが手元にやってきました。1967年式のC2と呼ばれる世代の最終モデルです。アメリカでフルレストアされた個体で三年ほど横浜で展示車両として使われていたのですが、縁があって購入することに。TVR Tuscanもあるのであまり台数増やすのもどうかと随分逡巡したのですが、ご存知の通り中古車は出会いが全て。程度の良い特別なクルマにはもう二度と出会えないかも知れませんから、思い切って手に入れてみました。ウチでコルベットのパーツを販売している事もありますし、タスカンの年式は2003年式ですから比較的新しいクルマ。もっと古い旧車と過ごす体験をしてみたいと思ったのが一番の理由です。



で、実際に乗ってみての感想。素晴らしい! まず、現代車がとうに見失ってしまったデザインが良い。古すぎず、新しすぎず、適度にクラシックでエレガント。惚れ惚れします。シートに座って握ったウッドハンドルの細いこと細いこと。キーを捻ると、野太いV8サウンドが目覚めます。イマドキの躾けられたクルマではあり得ない振動が全身に伝わってきます。重いクラッチを踏み込んで1速に入れてスタート。思ったほど扱いにくいクルマではありませんが、それでも1,400kgの車重に390馬力の5,300ccエンジンの組み合わせは簡単にテールがスライドする危なっかしさ。じんわり汗をかきます。乗り心地は良いです。本来出来の良いスポーツカーって乗り心地悪くないんですよね。初期の怖さを克服して少しずつ慣れてくると、何事にも大らかで無邪気にパワーウォーズに明け暮れていたアメリカの古き良き時代の空気を感じる余裕が出てきます。ああ、豊かな時代に生まれた、豊穣なクルマなんだなという実感。徒にスピードを出さず、どこまでもゆったりと身を委ねてドライブしたい衝動に駆られます。お金で買えない、良いものを手に入れたという手応えがありますね。



今年の秋には神戸と富士でCARZY Liveを開催します。急遽、九州でも開催が決定しました。会場で皆さんとクルマの魅力を語るキッカケになると嬉しいですね。11月にはラリー・ニッポンにも出場する予定ですので、しばらくこのクルマと共に旧車の世界にどっぷり浸ってみようと思います。クルマ、万歳!