MacBook Pro Retinaモデル

今年のWWDCで発表された新しいハイエンドノートパソコン、発売初日に購入手配したのですが三週間近く経過してやっと手元に到着。いつもながら綺麗なパッケージをワクワクしながら開封して、初期設定。旧環境は全てTime Machineにバックアップしてあるので、外付けHDDからデータを転送。Macのお引っ越しは本当に良く出来ているので、基本的には待っているだけです。データの転送に2時間、メールデータの読み込みに約5時間。掛かっているのはHDDの転送速度が遅いからで、PC側の処理そのものは非常に高速。やっと完了して、ソフトウェアアップデートも更新して、通常に起動。おー、やっぱり爆速!! 三年前のモデルに比べると体感は10倍以上! これが30万円程度(15'Retina、16GB、768SSDの特盛り)で買えるんだから、良い時代です♪



使ってみて思うのは、ハードウェアの進化こそが全ての基礎で、良いソフトウェアもサービスもハードウェアの進化あってこそ、という事。こういう部分は大企業のエンジニアさんの日の当たらない地道な研究開発に負うところ大なので、本当に感謝。シリコンバレーとかで華々しくスポットライトが当たるのはアプリ側のスターエンジニアばかりなので、日本メーカーも少なからず貢献しているだろう影の立役者がもっと評価されても良いのになと思っちゃいますね。



今回の新しいMacBook Proのポイントは、高解像度の液晶パネルと大容量SSD。Macはアンチエイリアシング処理のお陰でWindowsよりもフォントが綺麗に見えるのですが、液晶の解像度が低いと何となくボケて見えるんですよね。私もMacに乗り換えて最初は違和感を覚えました。これがRetinaと呼ばれる高解像度液晶パネルで、ようやく自然に綺麗に見えるようになりました。iPhone4/iPad(3rd)の綺麗な画面がパソコンでも実現したわけですね。これで特需が発生して、シャープを筆頭に日本の液晶パネルメーカーが儲かると良いですな。そしてSSD。Airには前からSSDが標準搭載されていましたが、容量が少なかったんですね。全モデルのMacBook ProでもSSDオプションは選べたのですが、500GBで大体10万円ほどのアップだったので手を出せなかった人も多かったはず。今回ProモデルにSSDが標準搭載されて、容量も最大768GBまで選べ、価格もこなれてきたと言えるのではないでしょうか。こちらも東芝を始めとする日系の半導体メーカーには大きなビジネスチャンスが到来しましたね。



ウチでご提供しているサーバーインフラは、今でも多くはHDD搭載です。一部のレスポンスを要求される特殊用途サーバーのみにSSDを搭載しているのですが、これも爆速です。今後SSDの価格が低下して、長時間連続使用の耐久性に問題がなければ、普通のサーバー用途にもSSDを採用しようと思っています。恐らくビックリするほどパフォーマンスが上がるはず。こういうテクノロジーの進歩の恩恵を全ての人が受ける事が出来るのが良いですね。



サービスを提供している側として一つ気になったのが、Retinaモデルに最適化するためのWebグラフィックの在り方に関して。Webというものが世に出てから、ずっと画像は72dpi相当を標準に作成されて来たと思います。初期のユーザー側の解像度やネットワークの転送速度を考慮して、なるべく綺麗さとレスポンスのバランスが取れるように採用されてきた業界基準ですが、これがそろそろ見直されるタイミングに来たのかも知れません。Retina対応で4倍の密度の画像を採用するサービスが増えるでしょう。Webデザイナーにはどのタイミングで、どこまで対応するべきか、頭の痛い問題になりそうです。



しかし、待てば待つほど性能は上がって価格は下がる。何て素敵な業界なんでしょうか!

(クルマはこうは行かない…(^^ゞ)