シャープと鴻海精密工業の資本提携に思うこと

経営陣の決断を市場は歓迎していますね。

資本提携発表後は連日シャープの株価はストップ高を続けています。

少し前なら日本的落としどころを探って国内有力企業との業務提携とかでお茶を濁していた気がしますが、さすがに昨今の市場環境はそんなのんびりした問題先送りを許してくれないのでしょう。

しかし、日本人としては寂しくなりますよね。

もう日本企業の競争力は回復しないのか、と。



韓国企業の競争力の源泉を正しく認識せよ



鴻海のターゲットがサムスンにある事は明確です。

では、そのサムスンはどうして今日の競争力を持つに至ったのか。

確かにウォン安や韓国政府の後ろ盾という特殊要因もあるんでしょうが、それだけで国際マーケットを勝ち抜いてくることは出来なかったはず。

プライドを捨てて、学ぶべきは学ぶ事が必要なんでしょうね。

大事なのは、経営の合理性と、判断の速さ、でしょうか。

最終的に問題は経営陣の質に帰すると思います。

外部から優秀な経営者を呼んできた(勝手に来ちゃったんですけどw)日産の業績が一番の答えな気がします。

創業家を担ぐトヨタは伍して行けるのでしょうか?



シャープに思うのは、本当にコスト競争では勝つ道がなかったのかな、という事です。

昔カシオと電卓戦争を繰り広げた頃は、海外勢も含めて並み居るライバルを振り落として勝ち残りましたよね。

最初から高級品志向で、コスト競争力の勝負をあきらめていたところが残念だったなと思います。

素人の感想ですけど。



しかし、深刻な局面に陥る前に善後策を打ったのは評価出来ると思いますので、今後の巻き返しに期待します。

頑張れ、日本メーカー!