Winny無罪判決の意味

Winny開発者である金子氏に対して、高裁の逆転無罪判決が出ました。

まだ確定したわけではないので行方は分かりませんが、この判決を受けてネット上には大量の考察が出現しています。



著作権法は現代の禁酒法



技術の進歩、時代の変化に従って、世の中の規範や何が正当化という概念自体も変わってしまいます。

デジタルコンテンツの時代にあった新しい著作権の概念が必要とされています。



もう少し技術的、実務的な考察はこちら。



Winny事件を振り返る



Winnyの持つ技術的な特殊要因と、それが生まれた背景を考察しています。

児童ポルノの単純所持規制など、難しいけど明らかに解決が望まれる問題点などにも触れられていて勉強になります。

こういった積年の課題、みたいな手の付けられていない大事なテーマは沢山あって、従来のしがらみや経緯などがあって自民党政権では解決が困難だったと思います。

その意味でも今回の政権交代は色んな課題に手を付ける良いチャンスの到来です。

やること多すぎで大変とは思いますが、民主党の積極的な姿勢を期待したいです。

VoIPの時代

今日は携帯業界における重要なニュースが二本ありました。



AT&T、iPhone向けVoIPアプリの3Gネットワーク利用を可能に



これは、今までWiFi環境での利用に限定されていたiPhone上でのSkype通話を、一般の3G公衆回線上でも認めるという画期的なもの。

う〜ん、キャリアとしてこんな施策を認めちゃって、収益は大丈夫なんでしょうか?

普通に考えると売上だだ下がりです。

それともこんな手の込んだ使い方をするのは少数と見切っているのかな?





Verizon、Googleと提携してオープン路線へ―新Android携帯はVoiceをサポートのもよう



こちらも同じくVoIPネタですが、アメリカ最大の携帯キャリアであるベライゾンがGoogle Voiceを搭載するというのは注目です。

もうIP化へのシフトは止められないという判断なのでしょうか?





従来日本は携帯電話の世界で最新・最先端の市場であると言われてきましたが、規制に守られているウチにあっという間に時代遅れになってきてしまっています。

ハードウェアとしてiPhone/Andoroidに代表される大衆向けスマートフォンで先を越され、VoIPという新しい利用形態に置いては日本のキャリアはどこもサービス提供の意思表示すら出来ないで居ます。

アメリカの巻き返し、恐るべきですね。





更にもう一つ興味深いニュースもありました。



Amazonの電子書籍リーダー「Kindle」、日本でも購入可能に



あのKindleがついに全世界100ヶ国で販売開始です。

ここでも要注目なのは、Kindleは通信料金がAmazon負担である事です。

上記の記事の中にも、

国際バージョン「Kindle with U.S. & International Wireless」は、機能は通常版と同様だが、日本など米国外の100カ国でも利用できる。AT&Tの国際ローミング網を通じて、3Gネットワーク経由で電子書籍ストアKindle Storeに接続可能。Kindle Storeでは英語の電子書籍のほか、フランスのLe Mondeなど世界の主要紙も購入できる。


とありますね。

あの馬鹿高い海外データローミングを使って、日本でも通信料金無料でKindleが利用できる(本当に無料ですよね?)というのは画期的なことだと思います。





要するに、固定回線で実現した「データ通信定額制」が携帯の世界でも避けられない、と言うことですね。

各キャリア共覚悟はしていたでしょうが、想定していたより早い実現を迫られそうです。

経営体力に劣るau・ソフトバンクは大丈夫かな?

中小企業向け振興策

亀井大臣の負債返済モラトリアムが物議を醸していますが、個人的に日本の中小企業向け金融の習慣で不満なのが、借り入れに代表者の個人保証を取ることです。

この仕組みのせいで、会社が潰れる=人生終わり、という図式が決まってしまうので自殺者とか出ちゃうわけですよ。

一部にノンリコース型の貸し付けスキームが採用されている様ですが、まだ不動産分野に限った話。

是非通常の事業向け金融にも保証人不要という流れをもたらして欲しい。

これ、意外と大きな効果があると思うのです。

即効性は無いけど…。

Twitterはホンモノか?

Twitterはスケールしない―MS Exchangeのように分散化してサーバを売るべきだ



にも書いたように、Twitterは未だキャズムを超えたとは言えず、マネタイズのストーリーも見えていません。

それでもこのチャットともSNSとも言えるショートメッセージングサービスの行方が全世界のIT関係者の注目の的です。

今や全く名前を聞かなくなったSecond Lifeに続く壮大な釣りか、それとも未来を先取りした偉大なサービスの誕生と成長に立ち会っているのか、どちらが正しいのでしょうか。

最近意識して使い込んでいるのですが、感じるのはmixiとかのSNSのスタートアップ時と同じ雰囲気です。

つまり、「サービス」が面白いのではなく、今このタイミングで使っている「人」(つまりアーリーアダプター)が面白いんじゃないでしょうか。

これがmixi他と同様に世間に広く普及すると、そこは壮大な石の空間と化してしまい、玉に出会う僥倖に感謝するシーンは殆ど皆無になります。



結局世の中で面白いコンテンツとは、人そのもの、であって、面白い人に出会える確率の高いメディアが重宝されるということなんじゃないでしょうか。

昔はそれがリアルに対面するしかなかったから、東京やら京都の文壇バーとか、普通の人が立ち入れない敷居の高い空間がもてはやされ、今はその時代時代に盛り上がる先端のメディアがその役割を果たしていると。

その意味ではTwitterの鮮度は普及度に反比例するような気がしますね。



SNSが登場して約5年、さてTwitterの寿命は何年でしょうか?

某集会に参加

当たり障りのない範囲に止めますが、今日某集会に参加してきました。

自分ならとてもあれだけのリスクを取った行動は出来ないなあと痛感しましたので、是非良い結果が出ることを期待しています。

お役所

全然仕事と関係ないんですが、今年から地域の自治会の役員を務めさせて頂いております。

毎年順番に回ってくるだけなんですが、これ良い勉強になりますね。

普段なかなか関わることのないご近所さんとのやり取りが飛躍的に増え、役所さんやその他の行政の方ともお話しをする機会があり、知らなかった世界を経験できています。



最近感じるのは、いわゆる「お役所仕事」と揶揄されるような嫌なシチュエーションには殆ど出会わないな、ということです。

どこの役所さんも皆さん世間の目を意識して、効率を上げ、柔軟に丁寧に対応をされていて、むしろ好感が持てる事ばかりです。

それこそ住民票を取るだけでも皆さんてきぱきしてらっしゃいますもんね。

少し前は、社会保険事務所が一番対応悪いな、と感じていましたが、それも昨今の年金問題や組織改編で随分雰囲気が変わって緊張が出てきています。

こういう社会の構成員全員の質の高さが、日本の良さなんですよね。

政治の世界も大変革が始まりましたし、こうやって色んな事が変わる兆しを見せると、随分気分が明るくなるんじゃないでしょうか。

見えないところでも着実に変化は起きているんだと実感します。