イチロー、ヤンキースに移籍

いやあ、驚きましたね。しかも、発表の数時間後によりによって古巣のマリナーズ戦に登場とは…。11年半在籍したマリナーズ、移籍初年度だけはプレーオフに進出したものの、その後は低位に甘んじています。染み込んだ負け犬体質にずっと我慢していましたが、さすがに選手生活の晩年を迎え集大成の場にヤンキースを選んだということなのでしょう。その意味では最後まで現状に甘んじること無く攻める姿勢を見せているわけで、自分に厳しいイチローらしい素晴らしいチャレンジだと思います。



しかし野球界、良い話を聞きませんね。もうすぐ始まるオリンピックでは正式競技から外され、三・四年に一度の開催のWBCは日本の次期大会不参加の意向も伝えられ運営は順調とはとても言えません。WBCは元々MLB内での国別対抗戦をやろうという主旨で企画され、本当の意味での国別世界一決定戦という方向では運営されていません。MLB関係者の頭には所詮世界一の決定戦はワールドシリーズであり、他の試合に価値はないという思いがあるのでしょう。これでは世界に野球マーケットが拡がっていきませんし、結果として選手がいつまでも小粒で市場にも厚みが出てきません。サッカーに比べるとあまりに戦略性に欠けています。もっと視野を広くもって大きなスケールで考えないと、本当に野球はオワコン(終わったコンテンツ)になってしまうと思います。



娯楽の増えてしまった現代ですが、スポーツのもたらす興奮と熱狂はますます価値を高めていきます。世界で活躍する日本人選手に拍手を送りたいですね。