おちゃのこネットの決算です

おちゃのこネットは6月末決算なので、これで第七期が終わりました。

早いものですね。

お陰様で事業は堅調に推移しております。

移り変わりの激しいIT業界ですが、ECという分野は地道だけど生業に密着した大事なカテゴリー。

永く変わらぬ価値をご提供し続けることが使命だと思っておりますので、今後とも末永く宜しくお願い申し上げます。

リクルートが上場

リクルートが上場するらしいですね。私は三年しか在籍しませんでしたが、社会人になって大事な事を沢山教えて貰ったまさに学校でした。今でも多くのお付き合いがあり、自分の人生を豊かにしてくれた良い出会いの場でもありました。あのリクルート事件が起こった1988年、私は大学四回生で、内定を貰っていました。事件が報道された直後にすぐ人事から連絡が入り、父兄同伴で背景説明と「不安に思うだろうが会社を信じてこのまま入社して欲しい」旨のメッセージが伝えられました。多少考えはしましたが、そのまま入社する事にした決断は間違っていなかったと思います。(あの夏、地元の地銀に入社して家を継ぐ道を選んでいたら、人生随分変わっていただろうな…)



当時から自社の雑誌媒体を広告で埋めるビジネスモデルの収益性は突出しており、高成長を前提にした借入金の積み上げは何ら不安視されていませんでした。充分上場出来るだけの実力はあったのですが、経営陣は不動産子会社(リクルートコスモス)を上場させただけで本体は非上場というスタイルをチョイスしたのです。事件後に一兆円超あった借入金を全部返済した事から分かるように、一時的に表立った動きは控えていても収益力に影響はなかったのです。



むしろ、リクルートのビジネスに大きなインパクトをもたらしたのはネットの普及です。紙媒体からネットに主戦場が移っていく中、新しく登場してきたネット媒体にどう取り組むか、当時の経営陣は方針を決めかねていたのですね。というか、ネットの事が分かる人材が経営層にいなかったというのが本当のところでしょう。昔を知るメンバーと飲み会で出る話題として、「ちゃんとした経営陣がいればYahoo!くらいにはなっていたのにね」というのがあります。メディアがごっそり入れ替わるというこの大変動期を、何とか乗り切って今日のリクルートの姿がある原因を挙げるなら、それはあの活力を生み出してきたカルチャーに尽きるでしょう。体育会、お祭り騒ぎ、女の子がアイスクリームを売るように商品を売りに来る、と揶揄されたあの体質は、若さに溢れた組織のエネルギーを現していました。アグレッシブさを旨とする創業の精神は、江副さんが引退しても脈々と生き続けていたのです。



今回の上場は、会社が完全に新世代の経営に移行することを意味します。とかく内向きだった経営判断が外部の株主の目に晒され、説明責任が生じる。良い意味で子供っぽかった経営が、大人になることを求められます。得た資金を何に使うのかというのが最大の問題ですが、近年の同社の海外展開シフトを見ると海外の有力企業の買収に活用するのでしょう。リクルートのバイタリティが、アジアという大マーケットでどれだけブレークするか見てみたいですね。卒業してなお、OBを惹き付ける魅力を持ち続ける企業である事が凄いと思います。一層の発展を期待します。

スポーツ長者番付

スポーツ長者番付



フォーブスによる2012年版のランキングが発表されましたが、どうお感じになりますか? ランキングが決まるロジックは、まずマーケットのサイズがあって、その後に各選手の商業価値に応じた配分がされるのだと思いますが、ボクシングがトップ2というのは正直意外でした。そして、バスケット・アメフト・野球というアメリカローカル性の強い種目が上位に来るのも驚きですね。まだまだ世界一の経済大国アメリカ、その存在感はさすがです。世界的な裾野を持つサッカー選手のトップもアメリカMLSのベッカムですからね。ゴルフ・テニスの強さはマーケットサイズの大きさから来るものでしょう。モータースポーツが昔はもっと上位だったと思うのですが、時代を反映しているのでしょうか。



この前どこかで、「そのスポーツを応援しようと思ったら、有料チャンネルを契約してあげて下さい」というコメントを見て、なるほど確かにそういう時代だな、と。日本も良いコンテンツはペイチャンネルで手に入れる様になって来てますものね。ヘミングウェイの言葉で有名な様に、今でも命懸けのスポーツはモータースポーツと登山だと思っています。個人的にはこれにボクシングを足した三つがトップ。ボクサーはがっつり稼がないとやってられないと思います、本当に。

欧米にはなぜ、寝たきり老人がいないのか

欧米にはなぜ、寝たきり老人がいないのか



なるほど。この問題は非常に重要だと思います。幸い私達夫婦の両親は四人とも元気ですが、祖父母の世代は既に亡くなっています。多かれ少なかれ、パイプによる栄養分の点滴等、いわゆる終末期治療を受けて最後を迎えました。その姿は見るに痛々しく、本人にとっても、見守る家族にとっても、重く辛い時間でした。誰も望んでいない延命行為を何故続けなければならないのか。これは一人一人の人生観の問題として、全ての日本人が向き合うべきテーマなんじゃないでしょうか。



考えてみると、人生の最後の幕引きをどう行うか、という事が曖昧だから色んな問題が引き起こされている気がします。個人の尊厳もそうですし、無駄に掛かる医療費や年金財源、医療施設の負担、社会的なコストもろもろ。自分が死を迎えるに当たってどのくらいのコストが掛かるのか不安だから、高齢者が必死に貯蓄をして、消費行為も抑制され、若い世代も明るい将来像が描けずに晩婚化・少子化。諸悪の根源なんじゃないでしょうか、終末期治療という行為が。



この問題の解決は、実は容易です。個人と家族が、事前に意思確認をしておくだけで良いのです。税金の手当も法律改正も必要ありません。それぞれの生き方の問題ですから。この手の話題は子供世代からは口にしにくいんですけど、これからは死ぬためのリテラシーと言いますか、人生の幕引きのための段取りを考えておくことが大事なのだと思います。世界最長の平均寿命が、実は上げ底の惨めな時間の上乗せで実現しているのなら、それは名誉なんかじゃなくて恥ずべき事なんじゃないでしょうか。

ポイントのマイル移行

どうでも良い内容なんですが、ちょっと面白かったのでメモ代わりに。



「日帰りでイタリア行かへんか?」と西川淳さんに誘われまして、さすがに一泊の行程にしてもらったんですが、手配のプロセスが面白かったです。まず日にちが迫っていたので、普通にHISにチケット手配の依頼。そうすると、どうも現地での最低滞在日数規定に引っ掛かるみたいで、正規運賃が必要だと。それだと往復40万円とかになるので、無理!



続いて、やったことなかったのですが、AMEXのポイントをマイルに移行して航空券の手配をしてみることに。私はJALとANAのマイレージ会員になっているので、JALの特典航空券予約センターにまず電話。飛行機自体に空きがあっても、マイルで押さえられる席には限りがあるという事なので、事前に確認しておいた方が良いのです。イタリア往復のチケットがあるかどうかの確認をしたところ、OK。必要なマイルは55,000マイル。おー、これなら正規運賃で買うよりずっとお得! 但し手配はマイルの移行が済んでからでないとダメとのことで、再度AMEXに連絡。ネットの管理画面でポイントの移行プログラムがあるので、そこでJALに55,000ポイント(=55,000マイル)の移行を手配。しかし気になる注意書きが。
■ポイント移行は、通常3日以内に完了いたします。初回のポイント移行は、通常4週間以内での完了となります。予めご了承ください。
 うーん、間に合うのか? ちなみに、出発予定は一週間後。JALのセンターに確認したところ、マイルで予約出来るのは出発の四日前のお昼12時が締め切りだとか。しばらくイライラしながら待っても移行完了せず。焦れてAMEXのカスタマーセンターに確認したところ、システムの都合で最短でも二日は掛かり、人為的に早めることは出来ないとのこと。システム処理なんだからリアルタイムに移行されると思ってたのが甘かった…。結局移行が済んだのは出発の二日前だったので、今回は間に合わず。ちゃんちゃん。ま、ちょっとホッとしたけど。(笑)



ちなみに何の用事だったかと言うと、パガーニ・Huayraの試乗だったんですよ! 次回のCARZYはスーパーカー特集なので、その取材に。しかし、西川さん、普段からこんな日程でヨーロッパに行ってるんですね。そりゃ年間20回も出張出来るわ。今回の出張の話したら、スタッフも家族も誰も羨ましがりませんでした。(笑) マイルはまた別の機会に使う事にしよう。

ギリシャ

泥沼のギリシャ、スペインから金蔓にされながら逆恨みされるドイツ国民の憂鬱



いよいよ今週末にギリシャの総選挙です。前回の選挙で連立政権樹立に失敗し、再度実施される総選挙では急進左派の躍進が予想されています。緊縮財政策の拒否、ユーロからの離脱が現実のものになる瀬戸際ですが、ユーロの良心であるドイツの世論もさすがにあきらめムード。どのような結末を迎えるのでしょうか。ユーロって出来た時はヨーロッパ人の叡知と見識に感服したものですが、さすがに行きすぎた実験だったのでしょうか。グローバルに繋がった世界経済体制の元では日本も他人事ではありませんから、選挙の結果に要注目です。ギリシャ国民の良識に期待したいですが…。

マルチにはまる心境

マルチ商法に関する俺の体験談を書く



つい最近ウチのサービスを使って頂いているショップさんでマルチっぽい商材があって対応したので、目に止まりました。ありましたな、マルチに勧誘された事。大学生の頃のお盆休み、帰省していた実家でいきなり中学の同級生から電話が掛かってきて、ご飯食べに来い、と。そんなに深い付き合いでもなかったのにおかしいなと思いつつ、手土産持って訪問したら目の前で鍋を洗い出して、というよくあるアレですはい。



こういうのに誘われて乗っかっちゃうか、スルーするかはどこで分かれるんでしょうね。私の場合は親の仕事に対する姿勢から生理的に受け入れませんでした。親父は平日勤めながら土日は百姓仕事して休む日も無く動いてましたので、楽して儲けようという姿勢がそもそもダメです。親の教育というか、家庭の雰囲気がそういうものを寄せ付けなかったんですね。でも社会人になりたてで、社会の様子を良く知らず、でもカタチ上は独り立ちして生計を立てる世帯主になって、なんだかビッグな話を持ち掛けられると舞い上がる気持ちは良く理解出来ます。変なコンプレックスがあったり、仕事が上手くいかずに悩んでいると、承認欲求みたいなのを満たしてくれる相手を信用したいと思っちゃうんですよね。これは若い時の麻疹みたいなもので、ま、一回は経験して免疫作っておくしかない。ポイントは周りに相談出来る相手がいるかどうかですね。家族・友人・同僚に恵まれないとダークサイドに落ちる危険性はいつの世にもあります。



しかしこういうグレーゾーンというか、ダークな商売なくなりませんな。合法ハーブとか、著作権違反商材とか、アダルト商材とか、極力排除してるんですが、一定数取り扱う人が無くならないので完全にクリーンにするのは大変です。アイデアを活かしてニッチな領域で勝負する、というのとは根本的にベクトルが違うので、道徳心の低い人とは関わりたくありません。子供に胸を張って説明出来る生き方をしましょうよね。

実店舗の苦戦

嫁さんから炊飯器が壊れそうだと催促されて、週末にヤマダ電機に出向きました。

最寄りのお店に着いて、炊飯器コーナーを物色。

安いのは数千円から、高いのは10万円(!)前後のものまで。

一応人気ランキングなんかもディスプレイしてあるけど、疑い深いこちらは素直に信じられない。(笑)

結局手元のiPhoneで価格.comを検索。

うーん、人気ランキングは相当違うぞ〜

ネットで評判良い製品は展示してないな〜

クチコミ読んでると、やっぱりこの場で決めるのは躊躇われる。

嫁さんと相談して、家に帰って再度調べて、ネットで買うことに。

もう我が家は実店舗で買い物出来ない体質かも…。

ヤマダ電機の店頭もドラッグストアみたいなコーナーが混ざってたしな。

相当ネットに喰われて苦戦してるんでしょう。

この小規模店舗の多店舗出店戦略は、私の目には破綻したサーキット・シティーの路線のように思えます。

言葉は悪いですが、ネットリテラシーの低い層相手にしか成り立たないモデルに劣化しています。

合併しまくってオーバーストア状態を解消しないと、10年持たないのでは…。

プロ経営者の価値

【企業特集】日本航空(上) 破綻2年で営業利益2000億円 JAL式アメーバ経営の真髄



さすが稲盛さんですね。短期間で経営を立て直した手腕は凄いと思います。今回の上場企業の決算発表株主総会で、日産のゴーン社長の報酬が10億円超えとかで話題になってましたが、全然OKでしょ。きっちり成果を出せる経営者に対して、正当な評価をすべきだと思います。



これは裏を返せば、それだけ能力のあるプロの経営者は得難い存在だということ。ウチみたいな零細企業とは違って、売上1,000億円規模の企業はそれだけマーケットの支持があるのだから利益を出す方法はあるはず。でもサイズが大きくなると、小さい組織で当たり前に機能する"常識"が常識じゃなくなってしまう。メンバー誰もがおかしいと思いながらも今日までその”常識”で動いてきたんだから、変革するには大きなパワーが必要。問題を見極める知性と判断力、実行に移せるだけの腕力とカリスマ性。これはサラリーマンで社内の階段を上がってきた人にはなかなか持ち得ない特殊な資質だと思うわけです。



例に挙げて失礼ですが、サイズの大きな、本来ポテンシャルを持っているはずなのに苦戦している大企業、SONY・Panasonic・シャープ・トヨタ・ホンダetc.は経営者の能力に問題があるように思えます。そろそろ日本でも内部昇格を前提とせずに、外部からプロの経営者を登用するケースが増えてきて良いのでは? 現場の質が担保されているうちに経営層の質を上げないと、海外企業との競争に軒並み負けてしまうのではという恐怖を覚えます。



ガイジントップがリストラしまくって殺伐とするのも嫌ですけど、横並びで意志決定が遅いのはイライラします。中間解を見つけるのは大変でしょうが、まずは経営者の報酬を上げるところから始めてみては如何? その分責任とプレッシャーも増大しますからね。