上海訪問

週末の三連休を利用して、上海に社員旅行に行ってきました。

私自身初めての中国、上海。

毎日目にするニュースと実態が同じなのか、異なるのか、自分の目で確かめる良いチャンスでした。



まず浦東空港の大きさに驚く。

規模は関空の数倍? もっと?

で、到着した途端に、あの早口の中国語のシャワー。

パワフルな雰囲気に圧倒されます。

で、人民広場近くのホテルに到着。

いきなり問題発生。

部屋が取れていない!

えっ、これJTBのパック旅行ですよ?

聞くと某日本メーカーの展示会と重なり、オーバーブッキングになったとのこと。

で、何とスイートにアップグレード!

うーん、結果オーライなんだけど、こんな事も初めてです。



かなり詰めて、著名な観光地を一巡しました。

豫園・外灘・東大路・田子坊・新世界、そして100階建ての上海環球金融中心の展望台と、有名な上海雑伎団。

実は一番印象に残ったのは、各地を移動するのに使ったタクシーの運転の荒さだったりします。

あれで中国の中ではマナーが良い方だと言うのですから驚きですね。

まあアジアはどこもあんなものだという話もありますが。



初期の驚きと感動が一段落して、冷静になってくると、細部が見えてきます。

壮大な高層建築の間に存在する昔ながらの古くてぼろい庶民の住まい。

現地の人がこぼす物価高への愚痴。

確かに経済の発展振りには目を見張りますが、想像していたよりも粗が目立ちます。

都市の集積度合いはNYの方が上だし、経済・文化・インフラの充実度合いはまだまだ東京に及ばない。

ロンドン・パリ・ローマといった歴史の積み重ねが醸し出す風格も備わってはいない。

何よりも、あの雑多で協調性を知らない大衆が、洗練を身に付けるのには長い時間が必要だと痛感します。

一言で言えば、「超スケールの発展途上国」。

諸手を挙げて持ち上げる論調は行き過ぎなのではないのか?

私ははっきりと、過大評価である、と言いたいですね。



こんな話も良く耳にしますが、正直中国共産党幹部の行政手腕は凄いと思っています。

あの国を、何とか大衆の不満を抑え込みながら、経済成長を失速させずに運営していますからね。

アクセルとブレーキを同時に踏み分けるような力量は、日本の政治家にはとても真似出来ません。

そういえば、中国とアメリカは似ていますよね。

現場のクオリティは雑だけど、エリート層のリーダーシップが凄い。

日本の強み・弱みの対極にあります。



ま、色々批判めいたことを書きましたが、これからの時代はもう中国と無縁ではいられません。

古代より中国の発明に大いに助けられて発展してきた歴史があるのですから、今後も上手に付き合っていきたいものです。

やはり自分の目で実際に確かめることは大事だなと実感した旅でした。