Facebookが発展するとしたら…

友達の申請後に、承認不要にしちゃうのが良いと思います。

元々実名での活動が前提なんだから、クローズドで身内だけの活動をしたい人は積極的に使っていないはず。

Twitter的にどんどん繋がっちゃう感覚を持ち込んだ方が広がりがある気がします。

勝手にフォローする行為に慣れちゃうと、Facebookで友達申請するのが凄くハードル高く思えちゃうんですよね。

どうしてmixiが下火になったかというと、色々漏洩事件で騒がれてから日記を友達までしか公開しなくなっちゃったのが原因だと思うので。

つまり、新しい繋がりの発見がない。

これはSNSとしては致命的。

どんどん勝手に繋がって、嫌ならブロックしちゃう。

これが今風の感覚かな。

コンテンツがストリーミングとして流れ込んでくるFacebookウォール(ニュースフィード)の感覚はTwitterっぽくて良いので、もっと敷居を下げちゃった方が活性化すると思う。

逆に言うと、そういう新しさが無いとこれ以上拡がらないかな。

少なくとも日本では。

iPadバカ売れ

iPadの成功を誰一人予測できなかった件



う〜ん、1,500万台も売れたんですか〜

正直日本国内の売れ行きは微妙ですけどね。

シェア6%程度という説があるので、仮に正しければ90万台くらいですか。

アーリーアダプター層は既に飛び付いちゃったのでそこには行き渡ったのですが、肝心のマジョリティが付いてきていない印象です。

私の周りの人に聞いても、「プレゼントとかで貰ったら凄く嬉しいんだけど、自分で買うのはちょっと…」という意見が象徴的です。

まだまだキラーコンテンツと言える物がありませんからね。

電子書籍がそれになる可能性は高いと思ってるんですが、本格的な普及はiPad2からかな…。

Groupon系ビジネスの難しさ

最近、某グルーポン系ビジネス提供社さんとお話しして感じた事を少し。

おせち問題で世間的認知は高まりましたが、改めてこのビジネスの特徴をまとめてみます。



 ・サービス提供価格の50%以上の割り引きが前提

 ・一地域ごとに一日約10程度のクーポンが掲載

 ・販売額の約半分を手数料として徴収



が標準的なパッケージです。

これ、実際の金額で考えると良く分かるのですが、相当な粗利がある商材でないと利益は確保出来ません。

つまり、定価1万円の商材を提供する場合、このパッケージに従えば提供価格は50%引きで5,000円、更にそこから半額手数料で取られますから手元には2,500円しか残りません。

つまり75%引きでの販売に耐えられるコスト構造が必要です。

勿論粗利率の高い商材もあるでしょうが、普通に仕入元から仕入れた商品を販売しているショップさんでは赤字になるでしょうね。

飲食店・美容室・マッサージ店などのリピート型のサービス業の場合は、将来のリピーターさん確保の狙いから利用する意味は充分あるかも知れませんが。



そしてこのビジネスの注意点。

例のおせち事件で図らずも露呈した通り、商材の品質保証に不安が残ります。

本当に前提となる定価で販売されているのか。

クーポンでの割り引きを見越した高めの定価設定がされていないのか?(二重価格の問題)

本当に当初の提供条件を守れるのか?(キャパを超えた販売の危険性)

実はこの問題、提供しているクーポン会社にもジレンマをもたらします。

つまり、お店の実態を考慮して無理の無いクーポン提供条件を考慮すると、お店の為には良い提案になるのですが消費者に訴求しなくなってしまうのです。

例えば、飲食店を例に取りますと、来客がまばらな時間帯、例えば夕方の早い時間帯や、深夜帯にしか使えないクーポン、もしくは休前日には無効なクーポンを提案したとします。

これはお店のリソースを最大限に活用するという意味では非常に正しい提案なのですが、消費者側から見ると一番希望する条件で使えない使い勝手の悪いクーポンになってしまいます。

お店の利益と消費者の利益がバッティングしてしまうのですね。

お店の側に立つと消費者の利益を損ない、消費者の利益を追求するとお店の負担が高くなって無理が生じる。

このジレンマは解決の難しい問題です。



恐らく、今後もしばらくはGroupon系ビジネスは活発化するでしょう。

しかしトラブルは続発すると思っています。

そうなると、利用した消費者も嫌な思いをし、お店も嬉しくない、歓迎されざる体験だけが蓄積してしまうのではないでしょうか。

実際、このサービスを利用した企業の多くが再度利用する意志を持っていないという調査もあるようです。

そもそも安易な安売りに繋がりやすいサービス形態ですから、よくよく理解と自制心を持って扱わないと、お店にとって一番大事な信用を売り渡してしまう可能性があります。

注意が必要ですね。

電子書籍で出版する意味

続いて電子書籍について考えてみます。

未曾有の出版不況の今日、電子出版の意味とは何でしょうか。



普通に考えて、単に紙の媒体を電子に置き換えただけでは売れ行きが伸びるはずはありません。

電子書籍は紙と違って読むために端末が必要となり、iPadとかiPhoneとかAndroidタブレットとか、何せハードウェアを購入するところからスタートする必要があります。

書店というインフラが全国津々浦々に張り巡らされ、誰もが手に取れる馴染みの深い紙というメディアで届けられる従来型出版物とは普及ベースで天地の差があります。

それでも電子出版をやる意味があるとしたら、次の二点ではないかと思います。



1.費用構造を変える事でコンテンツの質の転化を図る

 クルマ雑誌で顕著なのですが、大手クライアントが広告主として隠然たる影響力を持ってしまっている場合、そのメディアは往々にして単なる広報誌に堕してしまいます。つまり広告主の機嫌を損ねるような記事が書けなくなってしまうのです。今のクルマ雑誌の問題はまさにここで、どんなにつまらない新車でも一通りは試乗とレビュー記事を掲載せねばなりません。一定の批判は盛り込みつつも、予定調和の域を出ず、結果的に読者が読んでいても何ら感動も新しい発見ももたらさないつまらない読書体験しか提供出来なくなります。当然部数は伸びず、廃れますよね。ここを抜本的に変える可能性があるとしたら、極限まで出版に掛かる費用を削減してコスト構造を変える事です。元々の雑誌の本道であった購読料をベースにした採算構造に立ち返る事が出来れば、広告主ではなく読者を向いた記事が作れるのです。これは非常に大きなポイント。



2.ニッチなマーケット向けに採算を確保する

 上記と重なる点もありますが、同じくコストを削減する事で紙では成立しなかったニッチなマーケット向けに何とか市場を確保するチャレンジが成り立ちやすいと思います。紙では残念ながら成り立たなかったEC向けの雑誌市場ですが、デジタルでなら再興出来るのでは、と今考えているところです。書店の状況を想像すると分かるのですが、今新刊書籍の発行点数はむしろ増えており、粗製濫造の感があります。書店の店頭スペースは限られていますから、勢いベストセラーが目立つスペースを占有してニッチなコンテンツは読者の目に触れる事がそもそも難しくなっています。入れ替わりが激しく、売れても充分な補充がなされない粗い販売管理体制の元ではニッチコンテンツはますます生存が難しくなっているのですね。ところが、デジタルの強みはここでも活きてきます。必要としている読者にリーチさえ出来れば、むしろ入手は紙より容易になり、欠品が生じません。更に未来永劫バックナンバーも提供し続ける事が出来ます。これはニッチコンテンツにとって好都合な流通システムなのです。



なので、もっともっと新しいチャレンジが試されてしかるべきなのですが、出版関連企業の腰は重く動きはスローです。

この新市場に参入して活性化する役割を担うのは、むしろ従来出版に関わってこなかった全く新しい企業なのではないでしょうか。

やってみませんか、志のある方。

Webはローカルと融合へ

年始なので、つらつらと今年の事を考えてみます。

Webの世界にはどんな変化が起きるのでしょうか?

昨年来のソーシャル化はこのまま進化するでしょうね。

あるところで、「Yahoo!はWebの世界に目次を作り、Googleは索引を作った」という表現を見掛けました。

言い得て妙ですね。

それでもまだWebの世界は混沌としており、増える一方の情報を上手く整理出来ずに我々はうろうろするばかりです。

Facebookの使命が人を基軸にWebを整理する事にあるなら、それはまだまだWebの世界に浸透していくでしょう。

当然日本でも。



その次に来るのはなんでしょうか。

私は、「Webとローカルの融合」だと思っています。

「人はモバイルな生き物」です。

一日中パソコンの前に座っているわけではありませんから、当然街を移動します。

今のWebは目の前の現実とリンクしていません。

それを紐付けようというのがセカイカメラを始めとするAR(拡張現実)サービスの目的です。

非常に正しいと思います。

グルーポンもそうですが、リアルに存在する実店舗とWebとの橋渡しをするサービスが伸びていくでしょう。

GPSで現在位置は取れるのですから、自分の周りに気の利いた店がないか、そのお店のクチコミ評価は、オススメ商品/サービス/メニューは、と必要な情報を取り出すニーズに応えるサービスが増えていくはず。

よりパワフルに進化する携帯デバイスのCPUパワーとモバイルブロードバンド回線がそれを支えるインフラになるでしょう。

主戦場はモバイル。

それがよりはっきりする一年になるのではないでしょうか。

電子雑誌の配信環境

色々調べているんですが、まだまだ環境が未整備。

整理してみます。





■Appleプラットフォーム(iPad/iPhone)

 ・ストア:iBookstore

 ・リーダー:iBooks



 アメリカでは有料コンテンツの配信が始まっていますが、日本向けには無料コンテンツが提供されているだけです。現時点でiPad/iPhone向けに有料の電子書籍/電子雑誌を配信しようと思うと、自前でリーダーアプリと課金システムを構築する必要があります。





■Androidプラットフォーム

 ・ストア:Google ebookstore

 ・リーダー:サードパーティ製を利用



 こちらはもっと未整備で、そもそも著作権切れの無料のコンテンツしか流通していません。有料コンテンツの配信については、各キャリア・出版連合・独自企業がそれぞれプラットフォームとアプリを提供して、統制の取れないストアが乱立している状態です。





Apple向け、Android向けにそれぞれ自前でアプリと課金システムを構築すれば幾らでも対応プラットフォームは増えるのですが、それって数年後には無駄になる可能性が高い作業。

そこに労力を投入するのはさすがにためらわれます。

Webサイトの運営者がそれぞれブラウザーと課金システムを作っているようなものですからね。

配信コンテンツのフォーマットはさすがにePubで統一されていくと思いますので、Apple/Googleが標準的なリーダーとストアを整備してくれればそれで話は済むのですが…。



商売ってのはタイミングが大事ですね〜。