ボーイングの問題はどこに?

トヨタになれなかったボーイングの過ち



期待された新型モデル787のトラブルでボーイングが揺れています。知人に教えて頂いた記事をご紹介しておきます。これを読むと、今回のトラブルが起こるべくして起こっていることが良く分かります。安易なアウトソーシング、品質管理の手抜き、現場軽視、そして経営トップの資質。一番呆れたのは下記の記述。
2001年、コンディット氏の指揮のもと、ボーイングは本社をシアトルからシカゴへ移した。この決定は後継者であるマクナーニ氏が引き継いだ。表向きの理由は、米国中に散らばるボーイングの各部署との距離の偏りを無くすためというものだった。インタビューでコンディット氏は別の理由も隠さなかった。経営者として同氏は「航空機はどうやって設計するのか」といったたぐいの面倒な課題や、シアトルにやってくる顧客(つまり航空会社)との退屈な会合がいやだったのだ。



 本社移転のあと、コンディット氏はシカゴのビジネス界の人たちと多くの時間を過ごすようになったそうだ。そこで彼は、「CEOたちが頻繁に集まって、新しい企業の上陸から世界的規模の公園の建設まで、都市の今後について決定を下していくのを目の当たりにした」。「私はこんなにいろいろなことが起きているのかと驚いた」とコンディット氏は語った。「スターバックスやマイクロソフト、コストコ、ボーイング、ウエアーハウザー、その他いろんな小さな企業が一堂に会する会合なんて、シアトルではめったにない。それがシカゴではいつも行われている」



 こうして、ボーイングのCEOがシカゴで、ボーイングの将来の戦略を練ったり、他社のCEOたちと都市の今後について議論を重ねたりしていたころ、シアトルの経営幹部たちは「いかに飛行機を設計するか」という面倒な、しかし会社を揺るがしかねない経営判断をしていたのだった。
問題の根は深く、簡単には解決しない気がしますね。ボーイング、危ないのかも…。