地方格差というチャンス

私は三重県のど田舎の出身です。

今でこそ市町村合併で津市に併合されましたが、元は一志郡一志町という回りは田んぼと山ばかりの過疎地です。

近くに近鉄の駅があるんですが、私が大阪に出た後に無人駅になっちゃいました。

一応盆暮れくらいは孫の顔を見せに実家に帰るんですが、本当にいつまで経っても発展しません。

日本、という言葉でくくれるほどこの国は単純ではなくて、都市と地方、都市の中でも東京と地方の政令指定都市、更に地方の中核都市と周辺部、と多様な顔があります。

意地を張って、という訳でもないんですが、ずっと地方に拠点を置いて商売をしていると、本当に東京との温度差を感じます。

私の関西の知り合いが、「たまに東京行くと人が多くて今日は何の祭りかと思うわ」なんて言ってましたけどw、本当にそんなカンジなんです。

ネットとITの普及で地方格差が無くなるなんてのは本当に誤解も良いとこで、近い将来リニアモーターカーなんて出来たら益々大阪は日帰り出張圏に堕して過疎ると思います。



じゃあ地方は未来がないのか、と言えばそうでもなくて、状況を逆手に取る事でチャンスが生まれたりもします。

私がいつも思うのは、地方で都会感覚の気の利いたサービスを提供すればめちゃくちゃ流行るんじゃない、という事です。

これは戯れ言じゃなくて、実際に多く見掛ける事実です。

例えば、美味しい飲食店。

地方は基本クルマでの移動が前提なので、都会部では考えられないくらい遠距離からお客がやってきます。

だから、ちょっと美味しくてサービスが行き届いているレストランは常に予約が取れないくらい一杯です。

他にも、矯正歯科とか、先端のサービスを提供しているサービス業は千客万来状態がずっと続いています。

これ、一種のタイムマシン経営ですよね。

東京や関西の大学に出て、そのまま都会で就職すると、都会のサービスレベルを知る事が出来ます。

その感覚を故郷に持ち帰れば、結構高い確率で成功出来ると思うんですよね。

他にも、例えばオシャレな男性向け美容室とか、本当にレベルの高いケーキ屋さんとか、高級クリーニング店とか、色々タネはあるんじゃないでしょうか。



不景気を嘆いていても誰もあなたを助けてくれません。

自分で出来る範囲で、人の後追いじゃなくて、少し発想を転換してリスクを取ってみる。

得られる果実は想像しているより多いかも知れませんよ。