Easy Moneyが身を滅ぼす

検索バブルはいかにしてサービスの成長を妨げてしまったのか。当事者の視点から歴史を振り返り、現在の危機を認知する



正直、シリコンバレーの当事者からこのような道徳的な振り返りが発信されることに驚きを感じます。

しかし、非常に重要な示唆が含まれたエントリーですので、全てのWeb業界関係者に一読をお勧めします。

そう、目先の巨大なマネーに目を奪われると、その背後で進行している重要なトレンドの変化を見逃してしまうのです。

これはどの業界でも起こりうることですが、発展途上で未熟なWeb業界では特に顕著です。

(greeさん・DeNAさん、聞いてますか?)



このエントリーから更に刺激を受けるのは、私が居るEC業界においてはまだ適切な広告システムが存在していないことです。

ECに特化・洗練されたAdwords/Overtureが生み出せれば巨大なビジネスになるでしょうね。



AIDMA → AISAS の次は、「SIPS」かな



↑さとなおさんのBLOGですが、ここで大事なのは次のフレーズ。

「検索の不便さがバレる」


そう、今のGoogleに代表される検索システムは全然便利じゃないのです。

これは今はまだ大半の人が気付いていないかも知れませんが、20年後の人が21世紀初頭の検索エンジンを見て、「よくこんなヒドイ代物を使っていたな」と呆れるレベルだと思っています。

基本的に検索の対象は三つに分かれると思っています。

それは、人・モノ・ニュース。

これがGoogleではごっちゃになっていて、しかも適切な結果を返せていません。

これがソーシャルネットに大きな潮流をもたらしている根源の理由だと思います。

今後一つの検索エンジンがこの三つをまとめてもっと洗練された形で提供するのか、それとも個別に有力な検索ソースが分立するのか分かりませんが、今の状態は既に破綻しています。

だから、楽天や価格.comの存在理由がある。

けれども、これは本来不要な、もしくは適切な検索結果の付帯的要素にとどまる程度の存在なはずなんです。



まだまだ、この業界は若くて過渡期なんですよね。

お楽しみはこれからです。

だからこそ、目先のお金よりも、本当に社会を変革する本質的な変化にこそ注目・注力すべきなのです。

ソーシャルショッピングは普及するか?

本日よりおちゃのこネットもmixiチェックに対応しました!

これで、Twitter/Facebook/mixiと現在主に使われているSNS/ソーシャルサービスに一通り対応した訳ですが、さてこれらのサービスがECに与える影響はいかほどのものなのでしょうか。

正直、現時点ではその答えははっきり見えません。

ただ、これだけコンテンツの数が増えてしまった今では、情報は探すよりもむしろどう捨てるかの方が大事になっています。

恐らく大多数のネットユーザーは、ざっと目を通す情報と本気で影響を受ける情報を峻別しているはず。

ネットニュースや一般メディアは広く薄く情報をインプットする対象に止め、自分にとって影響力のあるキーパーソンのリコメンドをより重要なトリガーとして意識するようになっていくのではないでしょうか。

その最も分かり易い例が、書籍のリコメンドだと思います。

新聞や雑誌の書評よりも、Twitter上の評判が明らかに優先していますよね。

で、Amazonの書評を確かめて、速やかに買う。

それが電子書籍なら本屋に行く必要も無くその場で購入出来ますから、今後どんどん流通サイクルが速くなるでしょうね。



さて、ではECの分野にはどういう影響があるのでしょうか?

今のところ、自分が購入した物品をレコメンドするという習慣はそれほど見受けられません。

あるとすればそれは殆どがアフィリエイト。

ECの厄介なところは、商品の名寄せがしにくいところにあります。

価格.comなんかはJANコードで特定出来る商品が中心ですから、「Panasonicの***」で話が済みますが、ファッション商品なんかはショップオリジナル商品とかだと同じ商品についての話題が集約しにくいですよね。

で、一握りのファッション誌に掲載されたとかや有名人が使ったとか、軸になる要素が限られてしまい、話が一定の範囲以上に拡がりにくい特性があります。

コンテンツを生み出す活動と、それを探し当てる導線の両方にまだまだ洗練度が足りないかも知れませんね。



ともあれ、mixiという日本最大のSNSが外部の世界と繋がる方向性を打ち出したのは大きな進歩。

今後の進展を見守りたいと思います。

mixiが存在感を見せた日

今日はmixiの新プラットフォーム戦略が発表される「mixi meetup 2010」の開催日。

勿論東京なので会場には行きませんでしたが、Ustreamでしっかり生参戦。

良い時代ですな。



いやあ、良いカンファレンスでした。

ここのところgreeやDeNAに話題をさらわれていた感があったmixiですが、今日は凄い存在感を見せつけましたね。

今までClosedな印象のあったmixiをソーシャルグラフの結節点として活性させるべく、「mixiチェック」を始めとするオープンなAPIを公開して外に繋げようとする試み。

更に国内だけに閉じこもらずに、中国のrenren.com、韓国のCyworldとも提携関係を結び、アジア圏でのプレゼンスを増す戦略。

正しいと思います。



ソーシャルネットって、こうじゃなきゃね。

子供から小銭を巻き上げて喜んでいる競合他社さんは猛省すべき。(笑)





あ、来週早々にもおちゃのこネットにmixiチェックは実装したいと思います!

機械から人へ

2012年Googleが介在しない社会『AISA(アイサ)』~ソーシャル時代の新消費行動モデル



続いてソーシャルメディア系の話なんですが、昨日よりもより詳しい解説記事です。

つまりこれはサーチエンジンという機械的な情報処理に対して、人が情報のハブになっていくという人間性への回帰と考えるべきなのかも知れませんね。

そして、それはとても自然なことに思えます。



で、少し思ったこと。

一つは、ECのカテゴリーにおいてこれまで強大な影響力を及ぼしてきたモールビジネスに、いよいよ変革がもたらされる契機になるかも知れないということ。

これは我々がサービス提供当初から考えてきた、Webはもっと自由であるべき、という理念に沿ったものだと思います。

誰か特定の事業者の思惑や商売の都合に左右されることなく、個々のショップが独自の商品・サービスの開発に専念し、その価値が正しく市場に伝わること。

それが本来あるべき姿だと思っています。

そんな理想に近付くのでは無いでしょうか。



もう一つ、充分なソーシャルネットワークを持たない人はどうやってソーシャル時代の新しい仕組みの恩恵を受ければ良いのでしょうか。

上記のエントリー中の資料にありますが、今までの”Page Rank”に代わって"Personal Rank"なんて指標が一人歩きしてしまうと、それはそれで受け入れがたい社会になる予感もします。

理屈だけで暴走しないような適度な調和が求められますね。



しかし、IT業界は面白いです。

こうやって非常に大きな技術的パラダイムシフトが10年単位で起こって、競争環境がリセットされてしまうのですから。

先行プレイヤーには安息の日は訪れないシンドイ世界ですが、後発・弱者にとってはリスタートのチャンスが何度も与えられる機会の多い世界と言えます。

5年後はどうなっているんでしょうね?

Googleの基盤が揺らぐ日?

Googleに衝撃か。FacebookがLikeボタンに基づく新検索アルゴリズムをテスト中



うーん、これが本当に機能したら確かにGoogleの検索市場における優位性が吹っ飛ぶかも知れませんね。

個人的にGoogleは検索機能の改善をサボり過ぎと思っているので、Facebookが一発かましてくれる事に期待します!

Appleの新SNS「Ping」を試す

AppleからiTunes10がリリースされ、新SNS「Ping」が登場です。

あのAppleが作ったSNSってどんなものなんだろうかと、早速使ってみました。



第一印象。

微妙…。

これ、どうやって友達と繋がるの?

オススメアーティストをフォローして、次は、、、?



これは黒歴史かな、と残念一杯な気持ちでしたが、いやーネットの世界はエライ方が一杯いるもんですな。



Apple渾身の音楽SNS「Ping」を徹底的に楽しもうぜ!!



↑こちらの紹介エントリーを読んで思い直しました。

なるほど、iTunes Storeでのレビューや良いね!が反映されるのかー

Facebookとも繋がるの?(Facebookボタンの出し方分からんけど…)

これはこれで潜在的なプラットフォーム利用者が既に1億6千万人も居る訳なので、可能性はあるのかな。

正直音楽分野は良く分かりません。



しかしどのサービスも連携のキーとして必ずFacebookの名前が出てくるんですね。

やっぱりFacebookが日本でもメジャーになるのかな?

(あの使いづらいUIを強制されるのか…)