クルマ業界の展望

若者のクルマ離れ、その本質は「購買力」の欠如



ヘンリー・フォードが自社従業員の給与水準を高く厚遇したのは有名な逸話ですね。

ほかの要因はさておき、我々の売上は、ある程度賃金に依存しているのだ。より高い賃金を出せば、その金はどこかで使われ、ほかの分野の商店主や卸売り業者や製造業者、それに労働者の繁栄につながり、 それがまた我々の売上に反映される。全国規模の高賃金は全国規模の繁栄をもたらす


製造業への派遣緩和などの施策は日本の雇用環境を破壊し、労働者の生活を劣化させてしまいました。

今そのツケが回ってきたということなのでしょうね。



片や、自動車自体が構造不況業種で、もうクルマの時代は終わったという見方もあります。

確かにこの100年の進歩が一定の水準まで到達し、エネルギー問題という大きな制約条件に直面した今は歴史的転換点にあるでしょう。

でもだからといってクルマが死んでしまう、というのはあまりに大袈裟なリアクションです。

電気自動車や燃料電池車といった新時代の動力源を搭載して、また新たな発展を迎えるための踊り場にあるだけだと思いますので、必要以上に悲観的にならずに今はじっと辛抱する時期なのだと思いますよ。

批評は外野に任せて、事業者はポジティブに思考してテーマに取り組んでいきましょう。