残業ゼロ宣言

こちらの記事に刺激を受けたのが先週のこと。

ずっと引っ掛かっていた事に答えが見つかった気がして、早速取り入れてみることにしました。

引っ掛かっていた事とは、



 ・ウチが残業代をみなしの年俸込みとしていて、実質サービス残業になってしまっている事

 ・生産性のアップに繋がる仕組みがなく、”緩い”空気が社内に蔓延していること



です。



恐らくどこのIT企業もそうですが、残業の評価というのは難しく、「好きこそものの上手なれ」でプログラムすることを好きな人の集団なら長時間プログラミングに携わっていても苦痛ではないだろう、という考え方があります。

また、そうであって欲しい、積極的に新しい技術トレンドに取り組んでいるギークの集団であって欲しい、という思いもあります。

実際はよほど求心力のあるギーク社長が率いる企業でない限り、そんな人材がゴロゴロいる会社というのは少ないのですが…。



片や、受託開発をしていない当社のような企業は、社員のスケジュール意識とモチベーションを高く保つことに苦慮する事が多いのです。

顧客からのプレッシャーが無いのは良いことなのですが、それが現場の弛緩に繋がってしまうジレンマも抱えます。

開発プロジェクトにスケジュール管理を強化する方向で臨むと、結果的に残業を強制する圧力が掛かってしまい、それも経営者としては心地悪い話だったりするのです。



で、上記のDan Kogaiの書評にある本書を読んでみて、

残業はしないが、仕事には必ずデッドラインを設け、厳守させる。これによりホワイトカラーの生産性をアップさせる。


という点にいたく共感した次第なのです。

残業をせずに、業務時間内の労働だけに限定し、なおかつ仕事のデッドラインは守らせる。

これなら、思う存分業務時間内の生産性を上げるプレッシャをスタッフに掛けることが出来ます。

結果的に、仕事の効率と自分の人生の時間の充実が両立すれば、こんなにHappyな事はないでしょう。



恐らく、日本のIT企業で残業ゼロを公式に謳っている企業はどこにもないはず。

これは相当先進的で意欲的な取り組みだと思います。

だから、今日ここで当社は「残業ゼロ」を公式に宣言することにしたのです。

長時間労働が当たり前になっているソフトウェア業界で、この取り組みが成功するかどうか、新たなチャレンジと言えるでしょう。