変わるのではなく、引き出しを増やす

私は元々随分気の短い性格です。今まで何人の社員を泣かせたことかしれません。私の父親も祖父も大層気の短い人だったので血筋かなとは思いますが、そこを言い訳にしていてはいけませんよね。でも最近は少し丸くなったと言って貰えることも増えました。でも、それは違います。

人間の性格は、恐らく変わりません。よほどの経験をしても、生まれ持っての気質というのはそんなに簡単には変化しないのです。だから何か自分の欠点があったとしても、それを変えようと思うことは大変ツラいことだと思います。恐らく変われない自分に対して自信をなくす結果になるんじゃないでしょうか。それは不幸なことですよね。

私が教わったのは、変えようと思わず、引き出しを増やそうと考えなさい、ということでした。自分そのものはなにも変えなくていい。その代わりに、今までなかった新しい対応方法や、スキルを獲得する。つまり例えば怒りを覚えたら、そこですぐに吐き出さずにいったん溜めて客観視するメソッドを身に付ける。これが即ち成長するということなのです、と。

元々の自分を否定しなくていいのは気分が楽です。新しいスキルを獲得するのだと考えると、気持ちが前向きになれます。私はこの考え方を教わってから、自分の性格とポジティブに向き合えるようになった気がしています。色んな意味でオススメの考え方です。