ヒト、モノ、カネ、そして情報

昔から経営資源を、ヒト・モノ・カネ、の三つだと表現します。しかしながら、モノ、つまり設備はアウトソーシングで間に合う時代。そして、カネ、は余っているご時世です。そして圧倒的に足りないのは、ヒト、なんですよね。ですから今マネージメント対象としてフォーカスすべきは、ヒトに尽きると思います。実は経営資源としてもう一つ重要な要素があると思っています。四つ目の資源、それは情報です。

あなたは今、何らかのミッションを会社から与えられていると思います。会社全体の経営目標から事業別、部門別に細分化され、最終的には個人単位で短期の目標が与えられます。恐らく、そのミッションが設定された時点では、ちゃんとした説明があったと思います。何のためにそれをやるのか、いつまでにどういうカタチにすることを求められているのか、具体的にどう実現するのか、どれだけのリソースを使っていいのか、成果を図る物指しをどう設定するのか、などなど。しかしながら経営環境は変化します。外部要因で変わることもあるし、社内事情で変更を余儀なくされることもある。問題は、この時にちゃんと説明と指示が的確になされているか、です。

会社によって、経営者によって、マネージャーによって、マネージメントスタイルは様々です。そこをあえて乱暴に分類するなら、オープン型とクローズ型に分かれる気がします。もしくはケースによって使い分けるか。つまりデリケートな情報、例えば人事、事業のM&A、撤退、などはコトが決まる前に話が漏れると大抵の場合は計画が頓挫します。ですから確定する前までは最小限のメンバーに情報共有をとどめ、場合によっては経営者が一人で決断します。テーマの大小に関わらず、殆どの事柄を内密に決める経営者も多いかもしれません。しかし、私は違います。

徹底的にオープン志向なのが私のスタイルです。過去を振り返って、殆どの意志決定を事前に社内でオープンしています。勿論必ずしも全員の同意を取っているわけではありません。そんなことをしていたら意志決定が進みませんから、最終的にはトップダウンで決めるべきだと思っています。でも、ある程度の情報収集は必ずするし、その時その時のキーマンに相談はしています。そして、意志決定をしたら、その決定に至る背景と狙い、今後の予定、進捗状況の報告、などをかなり細かく日常的にオープンに報告しています。概ね社内の日報に書くことが多いですが、急ぎの連絡は都度SlackやMessengerでしますし、24時間以内には何らかのカタチで共有しています。私的には今まで普通のことと思っていましたが、実はこれはレアな手法かもしれません。社内でオープンにしていない情報って、多分社員個別の給与額だけだと思います。他は基本的に全部オープン。社内に隠しごとはなんて無いし、あってはいけないと思っています。

このやり方でどの人数規模まで通用するのかは分かりません。ただ、楽らクラウド社を経営するようになって一気に社員が20名程増えました。それも神戸から離れた東京で、現場に散らばって仕事をしているメンバーです。従来のおちゃのこネットとCARZYの開発だって社外の協力エンジニアさんたちが結構な数いらっしゃいますから、オフィスでフェイス・トゥ・フェイスのコミュニケーションだけで用が足りる状況では既にないんですけどね。顔を合わせて一対一の面談を重視している私ですが、やはり東京のメンバーと個別に時間を取るのはなかなか厳しい。そこはオンラインのコミュニケーションで補っていくしかないと思うのです。つまり、情報こそが第四の経営資源として重要ということなのです。

オープン型とクローズ型、これは経営者のタイプにもよると思います。私みたいに開けっぴろげな性格の人は少ないのかもしれません。それでも、多くの経営者さんにオープンであることのメリットをお伝えしていきたいと思っています。だって、逆の立場なら、色んなことを知っていたいと思うから。メッキはいつか必ず剥げます。地金を鍛えるしかないんですよ。

トップダウンのススメ

ある人に「トップダウンで意思決定できるのはオーナー経営者の特権ですよ。社員が100名超える規模になると現場が見えにくくなって直接判断できなくなるし、サラリーマン社長にはなかなか取れないスタイルなんです。ある意味、武器ですよ」と言われました。なるほど。ここ、私の中で少し迷いがありました。

自分だけで正しい答えを出しきる自信が持てなかったので、可能な限りメンバーに議論に参加してもらって着地点のコンセンサスを取りたいと思っていたんですよね。しかし議論に関わる人数が増えるほど結論がセーフティで冒険しないものになりがちですよ、という指摘には頷かせられました。リスクを取れるのは、結局経営者だけなんですよね。そこの荷物を軽くしようと思っても、メンバーに背負わせるわけにはいかないのです。

仮に意思決定が間違っていてもいい。その時の修正スピードが早ければいずれ正しい方角に進むはず。決めれないことこそが最大の誤り、と聞いて少し気が楽になりました。振り返れば過去ずっと最終的な意思決定は自分で下してきたんですけどね。メンバーにやらされ感がありはしないか、当事者意識を持って取り組んでくれるのだろうかという心配をしすぎて、遠慮するマインドになっていたのかなと反省しました。

特に日本ではコンセンサス形成型の意思決定プロセスが重視されるので、個人がトップダウンでものごとを決めるということに慣れていないんですよね。しかしどんな手順を取ったにせよ、結果に対する責任は経営者が独りで背負うもの。であれば、可能な限り判断のための材料は拾った上で、最後は自分で決める。そこの覚悟を決めて腹を括らないと経営者は務まりません。孤独ではありますが、その分成果が出たときの喜びも一入。勇気を持って前に進みましょう。

リモートワークの必要性

東京に来ると、その人の多さと密度に圧倒されます。電車は常に満員状態で、ホテルも飛行機も新幹線もいつも混み合っており、早めに予約をしないと良い席は押さえられない。ビルは強烈な存在感で迫り、ここが日本経済の中心である事実を否応なしに突き付けてきます。ビジネスをする場としては申し分ない。

しかし、これが生活者の視点に立てばどうだろうか。この通勤電車に好んで乗っている人はいまい。住宅価格の高さは戸建てマイホームなど夢のまた夢で遠い存在に追いやってしまう。この街に住んでいる人はこの環境に適応しなければならないのだから、諦めてしまっているのだろう。しかし、ストレスは着実に鬱積しているのではないだろうか。エンジニアの間でリモートワークがもてはやされるには理由があるのだ。

リモートワークは万能の仕事スタイルではありません。ものごとなんでも、メリットの裏にはデメリットがあります。一番の懸念はやはりコミュニケーション。これはツールや環境を用意すればそれで解決するものでもなく、企業のカルチャーが成否に大きく影響を及ぼします。元々風通しの悪い社風の組織が安易にリモートワークを導入すれば、各所にコミュニケーションのギャップが発生してスムーズに仕事が運ばなくなることでしょう。在宅で勤務するメンバーを信頼出来なければ、監視する方向にマネージメントが向きがちで一層会社の空気が悪くなります。実際にリモート側を体験すれば分かりますが、環境の不備で音声や映像が満足に機能しないと本社側の話の輪に入っていけなくなり疎外感を抱きます。時間の区切りがなくなり、働き過ぎるという弊害もよく耳にします。これらのデメリット対策への取り組みを既に経験した先人のノウハウや知恵に学ぶべきところは多いのです。

すんなりとは実現しない夢のリモートワーク環境ですが、それでも導入を図るべきであると私は考えます。これは東京一極集中の解消と、真の生産性向上、そして場合によれば国境を越えたグローバルなチーム編成といった多くのメリットが望めるからです。一箇所に集まって、ただ拘束時間を過ごせばそれで仕事した気になる、そんな古い働き方は捨てるべきなのです。日本が本当の意味で先進国としてハイクオリティな生活を手にしたいのなら、上手にリモートワークを取り入れることはもはや企業の生き残り必須条件と化していると思っています。対応できない企業には有能な人が集まらなくなり、緩やかな衰退を止められなくなるのです。物理的な時間で人を管理するマネージメントは前世紀の遺物なのだと思います。

自社サービスを提供している企業だけでなく、受託開発や場合によってはSESビジネスの現場においてもリモートワークを上手く活用することはできないものだろうか。これはチャレンジする価値のあるテーマです。何かの形でトライしてみようと思っています。

働くモチベーション

皆さま明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願い申し上げます。

お正月はゆっくりされましたか? 私はいつも通り、三重と京都の実家に帰省して、あとは銀行に行く用事もありましたが、家族でゆっくり過ごしました。京都のカミさんの実家で甥っ子たちと食事をしていて、「あー、明日からまた仕事か〜 嫌だな」と言ってるのを聞きました。普通の人はそうですよね。仕事に行くのは嫌なこと、気が重いことなんです。できれば会社に行きたくない、家にいたい。世間の大半の人はそうだと思います。では、私はどうか? 逆なんですよね。早く仕事が始まらないかと待ち遠しい。この差はどこから来るのか?

一番大きな違いは、自分で決めれるかどうかの差だと思います。社長の仕事って、思われているほどラクじゃない。プレッシャーは大きいし、日々抱えているストレスはサラリーマンとは比べものにならない重さ。多分少しでも経験すれば普通の人は逃げ出すだけのシンドさがあると思います。経営者の孤独感に耐えられる人は少ないのです。でも多くの社長はその座を明け渡そうとしません。会社が潰れて再起を図るときでも、また自分で会社を立ち上げる選択肢を取るのです。それはひとえに意志決定権を持つことの重要性を認識しているからなのでしょう。逆に言えば、他人に指図されることが耐えられない。振り返れば、会社勤めをしている時からそうでした。社長や上司に指示されるのが大嫌い。自分の役割を俯瞰で見て、自分で戦略・戦術を考えて実行するのが好きでした。元々独立志向が強かったわけではないのですが、組織を出て自分の城を作るのはある意味既定路線だったのかもしれません。

自由と平等、と語られることが多々あります。実はこの二語は並列で考えられる概念ではなく、むしろ対立する考え方です。自由に活動すれば、結果には差が出る。弱肉強食が資本主義のルールですから、それぞれが自分の持つ能力を全開で戦わせれば、必ず勝者と敗者に分かれるのです。だから、結果平等の社会を作ろうと思えば、個人の自由な活動を制約して社会的に再配分する仕組みを用意する必要があります。それが税制であり、各種の規制です。独禁法がなければ、資本主義社会は恐ろしく歪んだ強者が支配する暗黒社会になるはずです。IT業界ではそれが顕在化してしまっているところがありますよね。Apple、Google、Facebook、Amazonのダントツの支配力を見れば明らかです。結果に差が出すぎないように調整するのは、多くの人が暮らす社会生活を安定させるための先人の知恵なのでしょうね。

人を二種類に分けるのは乱暴で底の浅いやり方ですが、あえて区別するなら、闘争本能の強い人と弱い人、攻撃的な人と従順な人、リーダーとフォロワー、リスクを取る人と安定志向の人、に分かれると思います。多分私は、リスク志向の強い人間で、守るよりも攻めたい方で、従順に他人の後を付いていくよりも自分が先頭に立って道を切り拓きたい人間なのです。それが勝者への道とは限りませんが、仮に負けても自分の信念を試したい、自分で自分の道を決めたいと強く思っています。そしてこれは世間では少数派の存在なのだろうなとも自覚しています。グルーコードの嵐さんはよくこう口にします。「人は、安心・安全・安定を望むもの」。確かにそうなんですよね。自分の意思を押し通すよりも決められたやり方を守って与えられたミッションを達成することを優先する、多くを望まずにほどほどの成果で満足する、なるべくリスクを避ける意志決定をする。この比率は昔からあまり変わっていないのかもしれません。

しかしながら、現代社会では少し様相が変わってきているところがあります。それは、もう生存のための心配をしなくても生きていける、という点です。我々が暮らす日本のような先進国では、もう道ばたで行き倒れるようなことは起きません。生活保護だって病院だって刑事施設だって、最低限の生活は保障してくれるのが日本です。つまりどんなにリスクテイクな選択をしても、命までは取られないのが現代の世の中です。であれば、もう少し思い切ってリスクを取る生き方をしてもいいんじゃないでしょうか。特に未来のある若い人は。私が思うに、ここの意志決定を歪めているのは親の世代の干渉です。世間はそんなに甘くない、自分の分を弁えろ、背伸びをせずに地に足を着けて生きろ。そうやって若い人の芽を寄ってたかって摘んでいることが多いんじゃないでしょうか。それで日本からAppleやGoogleが生まれるわけはありませんよね。

自分を振り返ると、昔からなぜか、「普通と違っている」と言われることに喜びを感じてきたような気がします。リクルートへの就職、零細企業への転職、独立開業、自社サービスへのシフト、海外シフト。どれも各々の意志決定シーンでは賛成よりも反対の声の方が強かった。それでも自分の考えを貫いてきたのは、他人がやっていないことをしてみたい、他人と違うやり方を試したい、という強烈な欲求です。この欲求がどこから生まれるのか、あまり自覚はないんですが、やはり普通とはだいぶ違うのかもしれません。だから思うのです。普通のことを普通のやり方でやるのなら、私がやる意味はない。やるからには、普通じゃないやり方を試したい。結果がどう出るかは分かりませんが、たぶんこれは私の本質的な性分なので、死ぬまで治ることはないのでしょう。私が現役で仕事をできる期間はそれほど長くはありません。残りの時間でどこまで行けるか、思い切り試してみようと思います。こうやってこれからのチャレンジを思い浮かべると、早く仕事に掛かりたくてワクワクするんですよね。願わくばこの冒険の旅をスタッフが同じように楽しんでくれるといいのですが。昨年以上にアグレッシヴにいきたいと思いますので、2019年も宜しくお願い致します。

好景気を実感できない?

昨夜、元R(リクルートの意味です)の先輩と食事をしていて、「今って実は好景気ですよね。でもそれが実感できないのはどうしてでしょうか?」という話になりました。政府の景気対策政策の最大の数値目標は、失業率。それが2.4%で25年振りの低水準なのですから、景気が悪くないのは数字で裏付けされているわけです。国内上場企業の利益も過去最高なんです。どうみても、景気はいい。でも個人レベルでそれが実感できないのはなぜなのでしょうか? 私には二つの理由があるように思えます。

1.賃金が上がらない
 一番典型的なのは、新卒の初任給。私が大学を卒業した1989年(平成元年)の初任給が20万円でしたから、あれから30年経つのに全く上がっていませんよね。国内がずっとデフレで来たので仕方ないとはいえ、この人手不足の時代にまだ賃金水準が目に見えて上がらないのはなぜなのか。新卒の給与を引き上げると、既存の社員のベースアップもしないわけにはいかず、全体の労務費が上がるのを企業は恐れていますよね。結果的に若者が割を食って損しているように見えます。生産性の低い中高年労働力の非効率さを、若年労働力を安く使う事で補っている構図がずっと変わらないというところでしょうね。
 しかしながら、現場では人手不足の影響が確実に出始めていて、身近なところではアルバイトの時給が確実に上がりだしています。既にコンビニや飲食店は外国人留学生の手を借りなければ回らないところも多いと思われます。これが正社員の給与に波及するのも時間の問題でしょう。政府は入管法の改正で外国人労働力の確保を進める方針ですが、中期的に日本の人件費は上がることが経済全体にとって望ましいと思います。デフレ脱却は、人件費が上がらないと実現しないのです。

2.将来ビジョンのなさ
 経済って、実は人の心理に大きく影響されます。バブルがバブルたり得るのは、みんなが祭に乗っかるから。その意味では、今はまだ全員が浮かれて踊り出すほど楽観的な空気にはありません。それはやはり自分の老後や、将来の生活に不安があるからです。この国の年金制度は破綻するのか、自分たちは将来収入が増えていく見通しがあるのか、子供たちは安心して暮らしていけるのか、結婚に踏み切っていいものなのか。そんな具体的な意志決定シーンで、先行きがよくなるというイメージを抱きにくい状況が続いているのです。これはやはり政治の問題ですかね。
 戦後70年が経過して、制度疲労を起こしてしまった各種の社会システムをバージョンアップしないといけないのに、それがいつまで経ってもできない。本来は憲法改正して、道州制を導入し、行政に競争原理を導入して、効率化と活力を生み出す仕組みを取り入れておかねばならない。それが意志決定と手続きに時間がかかる民主主義の悪い面が出て、なかなか先に進めないのが日本の現状です。そこを非常に上手くやっているのが中国です。共産党一党独裁という非民主主義システムの下にありながら、資本市場システムと競争原理を活用して経済にダイナミズムを取り入れている。彼我の活況の差は、経済の活力を生み出す政治の仕組みの差なんです。日本は結局外圧に頼らないと自己改革ができない硬直的な社会なのでしょうか…。

だから今、やる気のある若い人はどんどん海外に出ています。中国や東南アジア、もしくはアメリカ。国内にいても外資系企業に就職し、日本ローカル固有の事情に縛られないグローバルな環境で勝負しています。私はそれでいいと思います。そうやって日本の企業がどんどん遅れていき、もうこれ以上はどうしようもないと気付くまで改革は起こらない。私はそこで経営層の総入れ替えをすべきと思います。だって、日産はゴーン社長で生き返ったでしょう? シャープは鴻海の傘下に入って正解だったんです。つまり、現場は何も変わっていないのに、経営層が変わるだけで企業は生まれ変わるんですよ。中堅以上の企業は、トップを合理的なインド人とかに変えるだけで劇的に業績が向上するんじゃないでしょうか。

ドメスティックな発想を捨てて、規模の大小に関わらずグローバルにモノを考えましょう。リスクを取って、勝負しましょう。中小企業に資金はなくても、スピードという武器があります。一番必要なのは、ファイティングスピリットだと思うのです。

人のタイプ

人にはそれぞれタイプがあります。ゼロからイチを生み出すのが得意な人、イチを100にする人、100のままキープする人、マイナス100をゼロにする人。あなたはどのタイプでしょうか?

恐らく私は、ゼロをイチにする人。そして、イチを5くらいにはできる人だと思っています。でも100まで大きくした経験はない。これは自分には何か足りないのものがあるということなのでしょうね。自分の器を大きくして引き出しを増やす努力はします。でも自分独りで何でもできるわけではない。

一緒に冒険の旅に出て頂ける方を探しています。

銀行の役割って?

私が就職した平成元年はバブルの絶頂期だったので、友人の多くが金融機関に就職しました。銀行にも何人かの知人がいますのであまりこういうことを書くのはよくないのですが、それでも時々感じてしまいます。「日本の銀行の役割ってなに?」と。今もとある案件があり、大手都市銀行に融資の依頼をしています。担当者は、銀行独自に融資をするのはリスクが高いので保証協会の保証を取ります、と。で、獲得してきた保証枠はこちらの希望額には満たない中途半端な金額。それじゃ役に立たないんですが…。

これ、そもそもおかしくないですか。だって、リスクを負っているのは保証協会じゃないですか。銀行は右から左に案件を繋いで利益を乗っけてるだけで、自分たちは何もリスクを冒していない。これ、子どもにでもできる仕事だと思いませんか。いわゆる付加価値を何も生み出していないんです。これで高い給料取ってる理由が分かりません。その原資はどこから出ているんでしょうか。多くの人が疑問に思わずに毎日垂れ流している振込手数料なのでしょうかね。

おカネの三大機能とは、価値の交換(決済)・価値の表明(価値の大きさを表す)・価値の貯蔵、にあります。その意味では、おカネを預かって、決済をしていればそれで金融機関としての最低限の仕事はしていることになりますが、本来の役割は信用の創造にあると思います。住宅ローン、自動車ローン、運転資金の貸与、設備投資、そしてM&A。預金者からおカネを預かって、貸し出す。そのスプレッドで利益を取る間接金融の仕組みでは大きなリスクを取れないのは当たり前ですが、それでもこれだけ世の中におカネが余っている現代ではハイリスク志向でないと仕事にならないのです。古い枠組みから脱却できずにもがいているのはどの銀行にも共通の悩みなのでしょうね。

今回のウチのニーズはM&A資金の調達なのですが、実はLBO(レバレッジド・バイ・アウト)という便利な仕組みがあります。簡単に言うと、買収先企業の資産を担保に借り入れを行うというとても都合のいいスキームなのですが、対応できる金融機関には限りがあります。独自の与信管理のノウハウと経験がモノを言うのですね。業界で有名なのは、東京スター銀行。ここはかなりのリスクを負って積極的に案件を取りにいくので有名です。実はここ、台湾資本なのですね。過去さまざまな経緯があり、今は台湾大手の中国信託商業銀行の傘下にあります。道理でね。日本の金融機関じゃこうはいかないと思いました。

これからますます直接金融、つまり株式市場を通じて資金調達する流れが加速すると思います。銀行は20世紀型の古い仕事のやり方を捨てて21世紀型の新しい仕事のスタイルを身に付ける必要があるのですが、さてどれだけの銀行がそれを実行できるでしょうか。学生さんはこのトレンドをよく見て就職を考えないと、定年までいられると思っていたら後悔しますよ。甘い時代はもう終わったのです。

ゴーン・ショック

事の真偽は分かりません。しかし、日産が揉めているということは分かります。ビジネスマンなら、結局社内で醜い権力争いが起きたのだな、ゴーンの長期政権が続いているからそろそろ足を引っ張るヤツが出てきたのだな、程度にしか思わないのではないでしょうか。大体、役員報酬を幾ら支払っているかは会社は分かっているのですから、有価証券の書議記載ってそれは会社の不手際なんじゃないのと思いますよ。高額な報酬をもらっている有名外国人社長が後ろから刺される社会なのなら、今後の日本企業の役員就任をためらう外国人経営者が増えるでしょうね。それは国益に反していると思うのですが。

私が思ういまの日本の最大の弱点は、経営トップの戦略性の弱さです。日本語の特性か文化の問題かわかりませんが、どうも日本人はシステム思考が弱い気がします。ここを補う一番手っ取り早い方策が、有能な外国人経営者をスカウトすること。その意味ではカルロス・ゴーンの採用は最大の成功例だったはずなので、それを貶めることはマイナスでしかありません。

どこまで事件性があるのかわかりませんが、私は日本村の狭い内向き志向が表れた象徴に思えて、とても残念です。21世紀を迎えても日本人のメンタルは大きくは変わっていないようですね…。

日本が目指すべき立ち位置

毎年48万人が米国留学から帰国し、イノベーションを主導させる中国のすごみ

もし今でも日本が中国より進んでいるとお考えの方がいらしたら、すぐに改めるべきです。残念ながらもう中国に追い抜かれていますし、その差は今後開くばかりで縮まることはないでしょう。その原因が端的にこの記事に述べられています。要するに、人材の差、なのです。

日本はもともと資源のない国。明治の先人たちはそれをよく分かっていて、有能な若者を多数欧米に留学に出し、貪欲に学びました。今はどうでしょうか。留学生の数が減ったのは少子化だけが理由ではありませんよね。

戦後の高度成長期の遺産をほぼ食い尽くした今、次の世代が世界でどう戦うかの戦略的岐路に立っています。もうボリュームでアメリカ、中国、インドに勝てないのは明らか。では日本はどこで勝負すべきか。

私が思う日本のストロングポイントは次の3つ。

1.信頼性
 これは皆さん納得されるでしょう。工業製品の信頼性という他に、約束を守ることや信義を重んじるという意味の信頼性も世界で評価されているところだと思います。ここが簡単に劣化するとは思えない。恐らく国民性に帰属する強みとして今後も残ると思います。

2.要素技術
 日本の強みはディテールにあります。細部の細い作り込み、そして一つのことを地道に追求する職人魂。この伝統が生きているのが、素材や生産技術分野におけるモノ作り領域だと思います。この強みの大もとは、日本語という特殊言語にある気がしています。SVOの文脈が曖昧でも成り立ってしまう日本語の特性と四季に囲まれた環境が強みの原因なら、これも簡単には失われませんよね。
 その代わりに日本の弱みは、システム思考の弱さと、それに起因する経営能力の低さです。トップの判断の悪さをミドル以下の現場が補う構図は昭和初期から何も変わっていないと感じます。これを補う特効薬は、インド・ユダヤ・中国などから有能な経営者を連れてくることだと思います。あのマイクロソフトがこれだけ良い方に変われるんですからね。

3.センス
 これは年配の人間にはもう一つピンと来ないことかもしれませんが、日本人の若者のセンスは世界最先端です。ファッション、音楽、ゲーム、マンガ、なとなどCool Japanで売れ出せるものは多いのです。ここ、実は韓国も隠れたハイセンス国になりつつありますけどね。我々は老害にならないように慎重に注意して、若者がもっと自由に活躍できる舞台をお膳立てしてあげるべきなのです。古いシャッター商店街とか、集客に悩むくらいなら、若者に無料で開放して好きに商売させれはいいんですよ。街の活気は若者のクリエイティビティを開放することでしか取り戻せないと思っています。

私は自分が生まれたこの国が大好きです。だからこそ、この先もいい国であり続けてほしい。そのために自分にできることを精一杯やり続けます。子どもたちに遺す価値のある国だと思うから。

ベター・ハーフ

魂の片割れ、つまり最高の伴侶のことを指しますが、皆さんにはこういう存在がいますか?

いるとお答えになった方は、もうそれだけでこの世に生まれてきた理由の半分を見つけたようなもの。すでに人生は成功していると言えるでしょうね。あとの半分の理由は、その相方とどうよい人生を生きるか、です。

いないなとお感じの方にどうお声を掛けていいか私には分かりませんが、今生で巡り会えなかったのなら、それは来世に持ち越された課題なのかも知れませんね。

私は幸いそういう伴侶を見つけることができました。しみじみ、自分は幸せ者だと思います。ですから、その幸せの輪を一人でもでも多くの人に拡げたい。周囲の人を一人でも多く幸せにしたい。会う人みんなの人生を背負うことはできませんけど、ポジティブな影響を与えられる存在でありたいと思うのです。

良好な夫婦関係を保っている人は少数だと思いますが、隣の芝生を気にする前に、まずはあなたの隣にいる人の顔を思い出してみてください。最近、笑顔を見ていますか? 大切にすべきなのは、まずそこからですよね。

マスターマインドグループ

マスターマインド

おちゃのこネットのユーザーさんに教えて頂いたのですが、この「マスターマインド」という繋がりには大きな意味があると感じています。人生はいつも学びの場なのですが、やはり自然に心と頭に入ってくる教えというのは、それなりの相手とシチュエーションがもたらすところが大きい。尊敬できる人の振る舞いを身近で目にできる機会は貴重なのです。

今年に入ってから、おちゃのこサークル勉強会というものを開催しています。これはおちゃのこネットのセミナーにパネラーとしてご参加頂いたショップオーナーさんだけをご招待して少人数で行う、経営に関する勉強会です。参加者はおちゃのこネットでトップレベルの売上を誇るショップオーナーさんばかりですから、そこで出る話は濃密で価値が高い。成果を出すための工夫、多くの成功と失敗の試行錯誤、年月を経て磨き上げられた経営スタイルと人生観。

現状でも充分成功されているショップさんばかりですが、でもこれが最終到達地点ではありません。死ぬまで一生勉強。それが一線で経営をしているものの宿命。大事なのはいかに高い目標を設定して、実現に向けて努力するか。私自身も、そんな皆さんにとっていい刺激を与えられる存在でありたいと強く思います。このグループのメンバーから一人でも多く上場する方が出てきて頂きたいなと夢想しています。夢で終わらせたくないですね。

香港の感想

香港に来たのは、数年前にAsia Payと決済の契約をする出張をして以来か。街なかはスペースが飽和状態なので特に変わった印象はないけど、郊外は確実に発展してる。香港空港の拡張、香港ーマカオ連絡橋の建設、マンション。ホテルは狭くて高い。香港ではスペースが貴重なんだな。そして街なかの人出が多くて、若者が目立つ。東京も人は多いけど、年齢が高めなんだよね。アジアの若さを感じる。

中国の成長がピークアウトするという説の根拠は、人口ボーナスフェーズの終了が最大の理由だったりする。ところが中国の統計情報は怪しいので、肝心の人口動態がそもそも信用できない。一人っ子政策のせいで正規の戸籍に登録はできない隠れ家族が凄い数いて、実は人口は既に20億人を超えているという話もある。まだインドが追いつくのは先の話かもね。

もう一つの懸念材料は、バブルの崩壊。確かに東京の二倍の地価と聞くといつまでも上がり続けることはないだろうと思うけれど、そこは共産党の一党独裁が続く特殊な国。経済発展を腰折れさせないように全力で政策を打つから、なかなか崩壊しないんだよね。その仕組みのベースは、行政の競争環境にある。つまり、全国に23の省と4つの直轄市(北京、上海、重慶、天津)、これに香港とマカオの特別行政区を加えた地方自治体がそれぞれ経済発展を競い合ってる。そこで成果を出した首長が抜擢されて共産党の上級幹部に登用されるシステムが、国の活力を生んでいる。日本が何をするにもあまりに時間がかかりすぎるのを見ていると、この差は拡がるばかりと嫌になる。

では日本人はどうすべきか。それは、国内に閉じこもってないで外に出ろ、に尽きる。分かってる奴はもうそうしてる。香港でもマレーシアでもシンガポールでも、必ず活躍してる日本人がいる。そのアグレッシヴさをこそ見習うべき。若い人にその意識を持たせることが私の世代の務め。そして現役の間はまだまだ世界を見て攻めようと思う。これからいま世界で最もアツい街、深センを見てきます。お楽しみに

ITリテラシー

色んなところで、あ、この人イケてないな、と感じることがあります。それはITのリテラシーの低さを見たとき。イマドキLINEしてない、ガラケー、は論外としても未だに電話してくる人とか、メディアの使い分けが出来ない人は結構います。電子マネーや、ネット決済、有料サービスの利用実態まで話を広げると、イケてない人の数は更に増えます。これ、全部老害になり得るんですよね。

ウチの息子世代とかは生まれながらのデジタルネイティブです。いつの間にか私より詳しくなっちゃって、スマホの細かい設定や使い方を教えてくれたりします。ゲームやネットの世界の新しい常識や流行りなども。自分がオールド世代であることを自覚させられるのは哀しくもあり、次の若い世代の台頭を頼もしく思ったりもして。

日本が戦後に一大発展を遂げたのは、年寄りを一斉にパージして若い世代に世の中を開放したせいかもしれない。今の50代以上が、世の中の役に立っているのか、足を引っ張っているのか。自分は違うぞというところは、口だけじゃなくて行動と実績で証明するしかないのです。老害と言われないよう、攻め続けなければ。

会社の辞め方

ウチも少し人の出入りがありまして、何人か退職する人も出てきました。いくらか新しい血の入れ替えが起きるのは自然なことだと思っています。しかしながら、辞め方は人それぞれで、さすがだなと思う人はなかなかいませんね。私は辞め方にその人の品格が出ると思っています。理想は、退職した後も付き合いが継続して残ること。応援してもらえるような辞め方がいいですよね。

辞める理由は人それぞれです。そこにパターンはない、というのがサイボウズの青野さんのお話にありました。その通り。これは会社の側の器量を試されている局面でもあります。どこまでの多様性を認めるのか、どこが譲れない線引きなのか、会社と経営者の価値観が問われます。

私が大切に思うポイントは、チームへの貢献度です。その人の存在がチームにとってプラスになっていないと感じたら、その時は割とドラスティックな判断をしたりします。私との相性の問題もあるでしょうね。結果を出すために、納得のいくチーム編成をしたい気持ちは非常に強い。クリエイティブで戦闘力の高い集団を作りたいですね。そのためには自身の精進も必要なので、気を抜かずにハイテンションでビジネスを前に進めたいと思っています。

緊張感

会社組織でも、家庭でも、人間関係には適度な緊張感があった方がいいと思っています。永く続いた人間関係はそれはそれで安定していて居心地のよいものですが、時として馴れ合いと淀みを生みます。淀みで済めばまだいいのですが、それが腐敗しだすとヤバい。大手術が必要になります。

では健全な緊張感を生み出すためには何が必要なのか? それは目標設定なんじゃないでしょうか。目指すべき山の頂が明確になっているから、今がどこまで出来ていて、何が出来ていないのか、客観的に把握することができます。細かいKPI設定と管理は好きじゃないんですが、最終的に目指す大目標と期限さえしっかり決めてあれば概ね管理はできると思います。全ての始まりは、目標設定。決め切れていない人は、何をおいてもまずここからスタートされることをオススメします。