チームビルディング

会社経営の肝を一つだけ挙げよと言われたら、間違いなく人のマネージメントにあると考えます。資金調達や売上拡大も大事ですが、全ての要素は最終的に人に帰属します。一番大事なのは、良い人を採用すること。次は、その人が活きるような配置と役割分担を与えることです。仕事が独りでできるものではない時点で、チームビルディングの巧拙が企業の業績に直結するのは自明ですよね。

皆さんは「ピーターの法則」をご存知でしょうか。
全ての組織とポジションは無能で満たされる
これは一件乱暴な表現に思えますが、深い洞察に裏付けされています。例えば非常に有能な営業マンがいたとします。当然高い業績を上げるので、会社は昇進させます。リーダー、課長、部長、本部長、取締役。組織の階段を登っていったとき、どこかに本人の能力の限界が訪れます。その限界の一歩手前で定着するのが幸せな在り方なのですが、普通は無能が証明されたポジションで出世が止まり、本人も周囲も持て余すという状況になりがちです。これが日本中の組織で起きているのではないでしょうか。

ITエンジニアについて考えるとわかりやすいのですが、プログラミングのスキルとマネージメントスキルは全く別物です。有能なプログラマーが必ずしもチームマネージメントに向いているわけではない。というか、普通は向いていません。かといってプログラマーとして成果を出せていないメンバーをチームリーダーに抜擢するのも難しいでしょう。マネージメント能力に秀でているかもしれないのに、プログラマーとしての実績を評価尺度においてしまうからです。

本人も組織も、階層上の上位者がエラいと考えてしまいますが、冷静に考えるとそんなことはないんですよね。部長より高い報酬の証券トレーダーとかいますし、高い専門性スキルとマネージメント能力は本来比べる対象ではないんです。だからもし間違ったポジショニングをとってしまったら、本人と組織が合意した上で、ポジションを下げた方がお互いに幸せということを多々あるのです。これを降格と考えない組織風土が求められるのかもしれません。本人にもプライドがあるでしょうから、なかなか難しいことではあるのですが。役職という考え方が古いのかもしれませんね。理想は強いサッカーチームでしょうか。ヘッドコーチとキャプテンがいて、メンバーはフラットなチーム組織。もちろん経営層は別に存在するのですが、チームとしてどう高いパフォーマンスを発揮するかをチームメンバー全員が摸索して、組み合わせと役割を調整する。そんなチームビルディングに成功した企業が成果を出せるのだと思います。

社長だってただの役割です。上がりのポジションと考えている古い日本企業が経営で外資に負けているのはそこの意識にある気がします。創業者は特別ですが、経営者もプロスキルだという認識が必要ですね。現場の質がまだ高いうちに経営層をレベルアップさせないと、日本企業の勝ち目は巡ってこないんじゃないでしょうか。

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