今年一年お世話になりました!

あっという間に年末ですね。皆さんはどんな一年をお過ごしになりましたでしょうか? 弊社事業に関しましては、色々転換期を迎えた一年でした。



「おちゃのこネット」はサービス開始から8年が経過し、そろそろECの世界も成熟化してきた実感があります。まだまだ全体としては伸長の余地があるものの、我々がターゲットとするお客様の層は取り切ったかな、と。これからの10年を見据えて、そろそろ次の段階に進むべきタイミングが来たのだと思っています。来年は新しい領域にチャレンジしたいと思いますので、ご期待下さい。



コンタクトの方は、永年主たるターゲットとしてきた車載電装品マーケット(カーナビと周辺パーツ)が市場縮小していく傾向がはっきり見えています。安価なポータブルタイプナビやスマホにどんどん浸食されて、このマーケットは純正ナビしか生き残れないのが明白です。その為に二年ほど前からパーツ販売という新ビジネスを立ち上げ、今はそちらを育てることを一生懸命やっています。更に「CARZY」という電子書籍メディアを立ち上げた事も近年の大きなチャレンジでした。こちらはようやく今年になってAmazonからKindleが日本市場に投入され、何度目かの”電子書籍元年”の呼び名がやっとホンモノになった年でした。来年以降大きく変化して行くであろう書籍市場のトレンドの先を行くべく、努力を継続していきたいと思っています。



かように、周辺環境は変化していくもの。変わらないことが一番のリスク、と言われる通り、我々も新しい環境に適応していきたいと思います。意志決定の速さが小企業の持ち味。来年も気の利いたサービスをご提供して参りたいと思いますので、是非本年同様のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。



少し早いですが、今日で弊社は仕事納め。皆さま、よいお年をお迎えください!!

帳簿、自分で付けてますか?

石原慎太郎「こんなでたらめな会計制度、単式簿記でやっているのは、先進国で日本だけ」の真意。複式簿記とは何か。



ちょっと面白い記事を見掛けたのでご紹介。皆さんは、自分で帳簿を付けてますか? 私は会社を始めて15年、ずっと自分で記帳をしています。まあ、弥生会計に入力して、税理士さんにデータ提出するだけなんですけどね。自分で数字を触っていれば、ちゃんと会計や簿記の勉強をしていなくても何となく会計的な考え方は分かってきますよね。売掛金の発生と、実際の現金回収のタイミングのズレ。減価償却という概念。そして、貸借対照表と損益計算書を見れば、その企業(や団体)の実態がかなり見えてきます。儲かっているのか、いないのか。どこに無駄なお金をかけているのか。良い会社か、ヤバイ会社か。その意味では、経営者・店主であれば必須のスキルと言えるでしょう。奥さんに帳簿は任せっぱなしという方がいらっしゃったら、一度自分で一ヶ月分だけでもいいから会計ソフトにデータ入力して、単月の決算書を作ってみて下さい。自分の会社の様子が見えてきますよ。まあ、経営者の直感的な把握と変わりはないんですけどね。(ずれてたら、それこそ大問題です!)



国や自治体が単式簿記を使っているというのは知りませんでした。それが予算の費消感や無駄使いに繋がっているのかどうかは知りませんが、単に前例踏襲で古いやり方をただ繰り返しているだけなら改めねばなりません。そこに手を付けれたのなら、石原慎太郎の数少ない業績ですね。



そろそろ年末で決算を迎える企業も多いでしょう。年度末には個人の確定申告もあります。商売人は数字が苦手なんて言ってられないはず。解る範囲で克服しましょうね。

マーケティングとマーチャンダイジング

飛行機の両翼



おちゃのこネットのメルマガで「EC仙人のダメ出し!道場」(←めちゃめちゃ役に立ちますので、ご商売してらっしゃる方は是非お読み下さい!)を連載して頂いているのが、このBLOGの筆者の太田さんです。私は昔からコンサルタントという職業が大嫌いで、「そんなに自信あるなら自分でやれば?」と思っちゃうんですよね。で、太田さんはちゃんと自分でも商売をされている有言実行タイプのレアなコンサルタントさんです(笑)。実は私が太田さんに仕事をお願いしようと思ったキッカケがこの記事なんですよ。
ご相談をお受けする中の多くは『どうやって売るか?』で

『何を売るか?』では無い事がほとんどです。



ECのノウハウ、ハウツーに関して書かれた本やあちこちで行われて

いるセミナーもこの手(売り方)がほとんどです。



もしあなたのライバルが『売り方』だの『マーケティング』だのと

言ってる間は脅威じゃない(^^;)でしょう。



リアルの商売であれECであれ、いい加減に、

【マーケティング(販売戦略)】だけでなく

【マーチャンダイジング(商品戦略)】も

大事だと言うことに気づくべきでしょう。



言い換えれば、

【どうやって売るか?】も日々レベルアップが大切なのですが

【何を売るか?】も常々考え、動く(開発・製造や調達・仕入)

ことをせねば片手落ちだと言うことです。



小規模オンラインショップがあるレベルで頭打ちしてしまい

そこから脱皮できない理由はほとんどマーチャンダイジング

(商品戦略)が貧弱だから!です。



成功店は、売り方だけでなく、商品開発力・調達力が秀逸なのです。
そう、まさにここが商売の要であり、難しいところであり、面白いところでもあります。その辺のぽっと出の若造には決して真似出来ない現場の工夫、商売人の智恵、大人が持つ凄み。お店は必ず店主の人柄・人格を反映します。売れているお店は、要するに店主の商売力が優れているのです。クリエイティビティ、これこそが私がこの世で最も価値があり、得難い資質だと思っているポイントです。ECって奥が深いんですよね。
『売り方』は簡単に真似出来ますが、

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『商品の生み出し方』は簡単には真似できないのです。

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売上が伸びなくて悩んでいらっしゃる店主さんは、是非この言葉を噛みしめて頂きたいと思います。私も、日々悩んで試行錯誤を繰り返しています。(^^ゞ

減税は日本の活性化に繋がるのか?

金持ちの税金を安くするだけで東京はアジアで圧倒的に一人勝ちできる



うーん、ごもっともに聞こえるんですが、実施するには色々軋轢が生まれそうですね…。確かに日本は基本的なインフラの整備状況は世界屈指のレベルだと思います。法人税・所得税の減税は非常に大きな吸引力になるでしょうが、コケるリスクを考えるとなかなか試せませんよね。その意味では、いきなり国全体でギャンブルするより比較的小さな範囲でまず試してみるのが良いと思います。これを橋下さんに大阪で試して欲しいんですけどね。どうももう彼には期待出来そうにないので、東京で猪瀬さんに頑張ってもらうしかないかな…。

山中伸弥教授にノーベル賞授与

ノーベル賞授賞式、日本人として本当に誇らしい夜でしたね。奥様の知佳さん共々、決して順風満帆な人生ではなかった事は良く知られています。何度も挫折の危機が訪れたでしょうに、素晴らしい成果に繋げられたその努力と熱意に心から敬服致します。願わくば、この先の研究環境に恵まれて、是非早期に医療現場で実用化されますように。おめでとうございます!

壁に当たってもがいている若人へ

僕は自分が思っていたほどは頭がよくなかった



早いものでもう12月、いよいよ年末ですね。今年を振り返る記事が増えてくるのですが、良いエントリーがあったのでご紹介を。ちょっと長いけど、全文引用しちゃいます。
<まずは高校生の独白から>



僕は自分が思っていたほどは頭がよくなかった

僕はいま高校の最終学年で、次の6月に卒業する予定です。高校の成績は、いままでずっとAを取りつづけていましたが、去年始めてBをとってしまいました。もしそのBがなければ、卒業生総代に選ばれていたでしょう。



総代にふさわしいのは自分だ、つまりクラスで本当に一番頭がいいのは自分だと思いたいです。でもこの一年で、僕にそれほどの知性はないし、僕より頭のいい人はたくさんいるんだということを思い知らされました。



また僕は、自分の頭のよさについて、少なくとも自分自身に対して嘘をついているところがあります。成績表からAがひとつ盗まれちゃったんだということにして、自分自身を納得させようとしているんです。でも心の奥では分かっています。あのBは、僕への正当な評価だということを。あれ以外にも、他のいくつかの科目でBをもらってしかるべきでした。どうにかそれは避けられたわけですが。



最近、SAT (大学進学適性試験)を受けたら1900台のスコアでした。ただ単に怠けていたからこの結果だけど、本気を出したらもっと全然すごいスコアがとれるはずと考えました。なので、その後もう一度受けてみました。よく出来た感触はありましたが、結果は前回よりたった約40点よかっただけでした。



昔は、自分はMITに行けるものだといつも思っていました。でも、その可能性はゼロに等しいんだという厳しい現実が明らかになってしまいました。たぶん親元を離れずに地元のつまらない大学にいくことになるんだろう、と今になって悟りました。あぁ。



あーそれに、僕の趣味といえばゲームとRedditだけなんです。クラブ活動とかも全くしてないし。車の免許さえ持ってない。終わってる。まぁ、これは僕の知性とはなんの関係もないことですが。。。ただの愚痴です。



<対する返信>



どうも、遅れてすいません。新年を祝うのに忙しくて(笑)。君がまだこのスレをみているとよいのですが。



さて。私はちょっとユニークな視点を持っていると思います。私は、MITの入学試験をいままで様々な視点で見てきました。受験生として、学生として、教師として、そして今は有望な学生を面接する卒業生として。君がMITに触れているのをみて私は、ちょっと時間をかけていい返信をすべきだなと思いました。



入学試験に関する標準的なアドバイスから書き始めるつもりでした。(例えば、SATのスコアは大した問題じゃないよ、とか。)そんなアドバイスもありでしょう。しかし君の抱えている問題は入試云々よりも遥かに大きなものです。君が遭遇しているのと同じ問題に同級生たちがぶつかるのを私は何度となくみてきました。もし昔の記憶をここに再現できるなら、新入生の頃の私を君にみせてあげたい。



私は意気揚々とMITの寮に引っ越してきました。とりあえずMITに入学したのです。加えて、一年生の微積分と物理の単位をすでに取っていました。つまり一年先の数学、微分方程式と、物理2という難しい方の物理から始めることができたのです。履修登録は簡単にできて、私は自分の決断に満足でした。



時間が経ち、壁にぶち当たりました。私は高校時代それほどよい生徒ではありませんでした。悪い成績をとれば、適当ないいわけをしたものです。そんなものどうでもいいとか、忙しすぎたとか、やる気がでないとか、(そしてたいていの場合には)他にやるべきことがあったからだなどと言って。いい成績をとれば、エゴが満たされました。自分はちょっとやる気がないだけで、他の誰よりも頭がいいんだと思えました。しかしいまや、そんな考え方は通用しませんでした。私はそれまでMITを全く見くびっていたのです。ほんとうに惨めな気持ちでした。



幸運なことに、私のとなりの部屋にはRという賢いやつが住んでいました。Rは、控えめに言っても、優秀な学生でした。彼は2年生でしたが、学部で最も進んだ数学のクラスにすでに出席していました。彼はMITに来て、微積分、多変量微積分、微分方程式、線形代数、実解析(MITで最も難しいと悪名高いクラス)、そしてその他多くの数学の単位を取得しました。そしてなにより、彼は魅力的で、やる気があって、社交的でした。人間なら1つや2つあるだろう欠点もこれといってありませんでした。



微分方程式に半学期悩まされたあと、プライドを捨ててようやくRのところへ助けを求めに行きました。確か彼は私の教科書を一晩借りて復習して(彼は小学3年生からの全ての授業内容を憶えているわけではない)、その後、私の分からないところをひとつひとつ丁寧に解説して教えてくれました。その結果、学期末に私はB+をとり難を逃れることができました。ここでひとつ大切なことがあります。それは、彼が教えてくれたことのなかに、頭の回転が速くなければ理解できないことなどひとつもなかったということです。彼のことを知るにつけ分かったことは、彼の知性と実績のほとんどは、まさに勉強と鍛錬によってもたらされているということでした。そして、必要に応じて学んで訓練をした知性の道具や数学の道具を蓄積した結果として、彼の大きな道具箱があるのだと知りました。彼はそれらの道具をいくつか見せてくれましたが、私にとっての本当の収穫は、自分独自の道具をどうやって探して、つくって、改良するかという方法を理解したことでした。Rに憧れ、尊敬をしていました。私は、彼のずば抜けた能力と張り合えるようには一生なれないだろうと思うと同時に、その原因がなんだかも分かっていました。私と彼を比較すれば、私は信念に欠如しており、彼は信念にあふれているということです。遺伝子の偶然などということではなく。



「頭がいい」ことが成績の良し悪しを決めるのだと言って自分自身を欺くのは簡単なことです。とても多くの場合で、これはあり得るなかで最も安易な説明です。なぜなら、これを認めれば努力をする必要もありませんし、自分の失敗をただちに正当化してくれるからです。君はいま気づかずにこの罠にはまろうとしています。君は最初の2段落では自分の知性を問題としていますが、続けて、自分にはふさわしくない良い成績をとったと言って卑下していますね。やる気のなさが、クラブ活動をしていないことの要因だとは君は思っていますが、SATスコアの要因とは思っていないようですね。(おもしろい事実:SATの成績と最も相関の高い変数はSATのために費やした勉強時間です。)君のこの最後の一文は、投稿した文章全体にもあてはまってしまうでしょう。



> まぁ、これは僕の知性とはなんの関係もないことですが。。。ただの愚痴です。



君がAをとったのは、君が勉強をしたかあるいは授業内容が簡単だったからです。君がBをとったのは、おそらく、どうやって扱ったらいいのか分からないことや、そう簡単には腑に落ちないようなことをすぐ理解してしまうのに慣れすぎたからだと思います。思うに、君は早いうちに認知と知性に関する道具をつくり上げて、新しいことを身につけたり処理したりということを素早くできるようになったのです。でも、あまりにもそれに頼り過ぎてしまって、それだけでは対処できない事態に必要となる、ちゃんとした道具一式を全く発達させなかったのです。私がそうでした。でも、大学一年の一学期に壁にぶつかるまではそれに気づきませんでした。君に質問があります。だれか今までに時間をかけて勉強の仕方を教えてくれた人はいますか?それとは別に、先生やカリキュラムなしで自分自身で勉強する方法を君は学んだことがありますか?これらは習得することのできる最も重要な道具です。なぜなら、この道具を使って、さらに強力でさらに遠くを見通すことのできる道具をつくることができるからです。それがただ雪だるま式に大きくなることで、Rのようなひとになるのです。



MITの卒業率は97%です。つまり入学したほとんどの人が卒業します。3%の卒業できない人とその他の卒業できる人を分けるものがなんだか分かりますか?私には分かります。私は何回もそれをみてきましたし、私自身危うく卒業できないところでした。MITの4年間を、卒業できないほどの悪い成績で過ごす人はほとんどいません。実際、そういう人を一人もすぐには思い出すことができません。MITを卒業するのに失敗する人というのは、入学して、いままでに経験したなによりも難しい問題に遭遇し、助けを求める方法も問題と格闘する方法も知らないために燃え尽きてしまうのです。うまくやる学生はそういう困難にぶつかったとき、自分の力不足と馬鹿さ加減に滅入る気持ちと闘い、山のふもとで小さな歩みを始めます。彼らは、プライドに傷がつくことは、山頂からの景色を眺めるためであれば取るに足らないということを知っているのです。彼らは、自分が力不足であると分かっているので助けを求めます。彼らは知性の欠如ではなく、やる気の欠如が問題だと考えます。私は、やる気をみつける方法を教えてくれる人と出会えて幸運でした。インターネット上でできることは小さなものですが、私があなたに対してその役割を果たすことが出来ればと願っています。私は大学一年目の挫折から立ち直り、学業がとてもうまくいくようになり、同級生、下級生のティーチングアシスタントを務めるまでになりました。4年生のときには、寮で新入生の横に座り、私がかつて先輩から教えてもらったことと同じことを教えたものでした。そして彼らが、かつての私が抱いたものと同じ感情と闘い、それを克服するのをみてきました。MITを卒業するまでに私は、入学時に尊敬していた人になっていたのです。



君はとても若い。頭があんまり良くないのではなどと悩むには本当に若すぎる。年をうんととってボケ始めるまでは、「頭がよく」なるチャンスはあるのです。括弧付きで言ってみたのは、「頭がよい」というのは単に、「とても多くの時間と汗を費やしたので、難なくやっているようにみえるまでになった」ということを言い換えているに過ぎないからです。君は、自分は燃え尽きてしまった、あるいは、燃え尽きてしまうかどうかの岐路に立っているという風に感じています。でも実際には、燃え尽きることにするかしないかを決断する岐路に立っているのです。これが決断であるということを認めるのは怖いことです。なぜならそれは、君にはなにかをする責任があるということですから。でも、それは力が湧いてくる考え方でもあります。君にできるなにかがあるということですから。



さぁ、やってごらん。
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