Yahoo!を立て直せるのか?

速報:Googleの顔、マリッサ・メイヤーが米Yahooの新CEOに就任



先週一番驚いたニュースでしたね〜。日本にいるとピンと来ないのですが、アメリカのYahoo!本社は既に虫の息です。この数年間でCEOはコロコロ代わり、収益も不透明、サービスはどれもパッとしない、有能な人材は流出しまくりで、業界ではいつギブアップするか時間の問題というのが共通認識だと思います。そのYahoo!にGoogleのスターが転職するとは! さすがアメリカならではのダイナミズム。



さて、問題は本当に立て直しが可能なのかどうか。商売で一番大事な認知度、これは文句なしに世界ブランドです。サービスのタネも、本来は有望なものが幾つもあるんですよね。Yahoo! Mail・flickr・del.icio.us・Yahoo! Autosなどなど、各分野で今でも存在感のあるサービスは沢山あります。問題は経営陣がサービスの方向性を示して、収益に結びつけることが出来なかったこと。聞いている話では、過去の経営陣は誰もテクノロジーギークではなかったという事なので、生粋のエンジニアであるマリッサにかかる期待は大変なものです。



でもな〜。実際に手を動かすのは前線の社員ですからね。CEOが代わったからといって人材や組織風土が一層されるわけではなし、負け癖のついたYahoo!が生まれ変われる可能性は低いと思うな〜。アメリカは成果を出すのにあまり待ってはくれないだろうし、妊娠が発表されたマリッサにそこまでパワーを発揮する余力があるかどうか…?

EC業界、曲がり角?

やはり日本は亜熱帯。暑い日が続きますね。皆様、お変わりはありませんか?



さて、楽天市場が日本に登場したのは1997年のこと。丁度15年が経過しまして、さすがに日本にはEC環境が定着したのだと思います。まだアメリカほどの競争環境には突入していませんが、これから家電も、書籍・DVDも、ファッションからクルマ・住宅に至るまで、あらゆるカテゴリーの業態がリアル対ネットの競争に巻き込まれていくでしょう。リアル店舗が無くなることはありませんが、その形は現在と相当異なるスタイルで着地するはず。対人の営業トークで誤魔化していた会社は全て立ちゆかなくなることでしょう。ある意味、消費者の勝利です。



そのEC市場の趨勢ですが、これからどうなっていくのでしょうか? 日本では楽天市場の存在感が圧倒的です。皆さんも楽天ポイントの付くお店での買い物を優先しますよね? 確かにこれは優れた戦略で、今や日本のECマーケットには完全に定着してしまった感があります。私自身も楽天市場はよく利用します。しかし、です。本当にこれが10年後も続くのか? これが本来の理想の姿か? 改めて問い掛けると、自信を持ってYesと答えられる人は少数でしょう。本来Internetはオープンな世界です。どこからどこに繋がるか、地球の裏側だろうと隣町だろうと距離感は同じ。物理的なコミュニケーションと全く異なる通信革命が起きたからこそ、今日のIT業界の発展があります。そこに、リンクは制限する、顧客情報は渡さない、売上の一定額は徴収する、というモール業態のやり方に心から賛同するお店がどれほどあるのでしょうか。継続しているのは目先の売上を落としたくないという後ろ向きな理由なんじゃありませんか? 本当に良かれと思って、続けたくて続けていますか?



私は以前より、このいびつな状況をキープさせている諸悪の根源は検索エンジンの不作為にあると思っています。つまりGoogleの怠慢です。世の中の検索コンテンツは、大別すると三つに分類されます。ニュース(パブリックな情報発信)/BLOG(パーソナルな情報発信)、人の情報、商品情報、です。このうち前者の二つはかなり上手に扱えるようになりましたね。Facebookが人の情報を扱うことで世界的プラットフォームに定着したのは典型的な成功例だと思います。しかし、相変わらず三つ目の商品情報の取り扱いが拙いのですね。Google Shoppingなんてトライもありますが全く役に立っていないし、多分当事者であるGoogleの商品サーチチームはやる気ないと思います。価格.comがあれだけ重宝されるのもおかしな話で、本来はクローズドなサイトに閉じ込めるべきでない情報が上手く扱えないから、あそこが貴重な場になってしまっているんですね。その意味ではGoogle・Yahoo!・Bingなどの大手検索エンジンが出来る事、すべきことは、少なくともEC分野ではまだまだ手付かずで残っていると思っています。



さて、話を我々カート業界に戻します。このカテゴリーの存在意義はなんでしょうか? それは大手事業者の思惑に左右されない自由な商行為のプラットフォームを提供する事、にあると思っています。誰かの利益に阿るのでは無く、自分がしたいことを、したいようにする。それもカンタン・便利なやり方で。これ、実はなかなか思うような場がなかったりするんですよね。良さそうに見えて、使うにはグループ会社のサービスを強制されたり、最後の最後にお金取られたりして。世の中ウマイ話はないと言えばそれまでなんですが、特に日本においては、詰まるところ少数の特定企業グループの色が着いてしまっていて、意外と選択肢がないんです。手前味噌ですけど、我々は大資本の影響を受けない独立企業として、紐付きで無い選択肢の自由をご提供したいと思っています。それが我々の存在意義だと考えています。



実は、最近複数社から事業売却の打診がありました。それなりに名前の通っている無料カート屋さんでした。そういう話が持ち掛けられたことを誇りに思う反面、ひょっとして既にEC業界は頭打ちで、これからシュリンクしていくのかと思うと背筋が寒くなったのも事実です。個人的にはまだまだECの世界のポテンシャルはこんなもんじゃない、縮み傾向にある日本経済の中で数少ない成長セクターであるという思いがあるので、伸ばしていきたい、活性化させたいという強い思いがあります。ただ、これは最終的に個別事業の担い手である各ショップオーナーさんの気概に掛かる部分が大きいわけです。目先の売上や利益に矮小化されず、広く視野を世界において、成長する分野・商材を目ざとく商売に繋げるしたたかさを持って頂きたいな、と思っています。独り独りの強さの集積こそが、国力に他ならないのですから。日本の商人の皆さん、共に頑張りましょう!

情報革命の成果

これだけは観ておきたい!あなたの価値観を変えるTED動画10選

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こういうコンテンツを見ると、本当に良い時代に生まれたと感謝したくなりますね。1990年代から始まった情報通信革命はスマホと定額データ通信サービスをもって到達点に至ったと思いますが、コミュニケーションと併せてもたらした最大の果実は、実は教育なのかも知れません。

「LINE」使ってますか?

LINEはFacebookを超えるか プラットフォームへ進化する2年目、1億ユーザーへの道



LINE、使っている人増えてますよね。スマホにインストールするとアドレス帳から友人アカウントに繋がるので、どれだけの人が登録しているか分かりますが、日に日に多くなっているのが良く分かります。このサービス2011年6月に開始したばかりなので、やっと一年経ったばかりなのだとか。まだ一年で、ユーザー数4,500万人! twitter/Facebookよりも増加ペースが速いとは、凄すぎる。



ユーザーのIT利用環境がスマホ/携帯に主戦場が移っていく中、求められているのは直感的に使えるシンプルなサービスなんですよね。だからこういうのがウケる。でも、これからが難しくて、プラットフォーム化とか言って機能をどんどん増やして複雑にするとシンプルさが損なわれる。既に有料課金モデルも出来ていることだし、あまり欲張らずに機能を抑えておいた方が良いんじゃないかな。

MacBook Pro Retinaモデル

今年のWWDCで発表された新しいハイエンドノートパソコン、発売初日に購入手配したのですが三週間近く経過してやっと手元に到着。いつもながら綺麗なパッケージをワクワクしながら開封して、初期設定。旧環境は全てTime Machineにバックアップしてあるので、外付けHDDからデータを転送。Macのお引っ越しは本当に良く出来ているので、基本的には待っているだけです。データの転送に2時間、メールデータの読み込みに約5時間。掛かっているのはHDDの転送速度が遅いからで、PC側の処理そのものは非常に高速。やっと完了して、ソフトウェアアップデートも更新して、通常に起動。おー、やっぱり爆速!! 三年前のモデルに比べると体感は10倍以上! これが30万円程度(15'Retina、16GB、768SSDの特盛り)で買えるんだから、良い時代です♪



使ってみて思うのは、ハードウェアの進化こそが全ての基礎で、良いソフトウェアもサービスもハードウェアの進化あってこそ、という事。こういう部分は大企業のエンジニアさんの日の当たらない地道な研究開発に負うところ大なので、本当に感謝。シリコンバレーとかで華々しくスポットライトが当たるのはアプリ側のスターエンジニアばかりなので、日本メーカーも少なからず貢献しているだろう影の立役者がもっと評価されても良いのになと思っちゃいますね。



今回の新しいMacBook Proのポイントは、高解像度の液晶パネルと大容量SSD。Macはアンチエイリアシング処理のお陰でWindowsよりもフォントが綺麗に見えるのですが、液晶の解像度が低いと何となくボケて見えるんですよね。私もMacに乗り換えて最初は違和感を覚えました。これがRetinaと呼ばれる高解像度液晶パネルで、ようやく自然に綺麗に見えるようになりました。iPhone4/iPad(3rd)の綺麗な画面がパソコンでも実現したわけですね。これで特需が発生して、シャープを筆頭に日本の液晶パネルメーカーが儲かると良いですな。そしてSSD。Airには前からSSDが標準搭載されていましたが、容量が少なかったんですね。全モデルのMacBook ProでもSSDオプションは選べたのですが、500GBで大体10万円ほどのアップだったので手を出せなかった人も多かったはず。今回ProモデルにSSDが標準搭載されて、容量も最大768GBまで選べ、価格もこなれてきたと言えるのではないでしょうか。こちらも東芝を始めとする日系の半導体メーカーには大きなビジネスチャンスが到来しましたね。



ウチでご提供しているサーバーインフラは、今でも多くはHDD搭載です。一部のレスポンスを要求される特殊用途サーバーのみにSSDを搭載しているのですが、これも爆速です。今後SSDの価格が低下して、長時間連続使用の耐久性に問題がなければ、普通のサーバー用途にもSSDを採用しようと思っています。恐らくビックリするほどパフォーマンスが上がるはず。こういうテクノロジーの進歩の恩恵を全ての人が受ける事が出来るのが良いですね。



サービスを提供している側として一つ気になったのが、Retinaモデルに最適化するためのWebグラフィックの在り方に関して。Webというものが世に出てから、ずっと画像は72dpi相当を標準に作成されて来たと思います。初期のユーザー側の解像度やネットワークの転送速度を考慮して、なるべく綺麗さとレスポンスのバランスが取れるように採用されてきた業界基準ですが、これがそろそろ見直されるタイミングに来たのかも知れません。Retina対応で4倍の密度の画像を採用するサービスが増えるでしょう。Webデザイナーにはどのタイミングで、どこまで対応するべきか、頭の痛い問題になりそうです。



しかし、待てば待つほど性能は上がって価格は下がる。何て素敵な業界なんでしょうか!

(クルマはこうは行かない…(^^ゞ)