パソコンの将来

おちゃのこネットに寄せられる最近のお問い合わせで目立つのが「スマホで管理画面の操作ができますか?」というものです。

現時点では残念ながら「保証出来ません」としかお答え出来ないのですが、将来的にアプリをリリースして対応したいと思っています。

感じるのは、パソコンありきという前提はどんどん薄くなってきているのだな、ということ。

基本的に、情報の閲覧に関しては既にスマホに代表されるモバイルデバイスが完全に主流です。

パソコンを使う作業は、長文のテキスト入力・画像加工などのオーサリング業務か、情報分析などに限定されてきていますね。

簡単なテキスト入力や画像の投稿レベルはスマホからやった方が手軽で早いし。

Onはパソコン、Offはスマホ、と棲み分けが進みそうです。



10年後のパソコンはどうなってるんでしょうね。

CPUは速くなるんでしょう。

メモリーもTBクラスになってるのかな。

記憶デバイスはSSDに移行。

ディスプレイはRetina化。

高速通信機能がビルトインされてて、音声認識も標準搭載かな。



基本的なカタチはあまり変化なさそう。

全国の小学生が授業でパソコンを使う時代。

願わくは、生活に大きなインパクトを与える面白いサービスが出現していますように。

Facebook、IPO

Facebook上場初日、ブームは起きず―終値は売出価格ぎりぎりの38.27ドル、時価総額1049億ドル



アメリカ現地時間の5/18、FacebookがIPOしました。

IT業界始まって依頼最大の株式公開と謳われたビッグイベントですが、初日の終値は公開価格のわずかに23セント高。

期待されていたブレイクはありませんでしたが、前評判の高さからくる高いハードルはなんとかクリアというところでしょうか。



しかし、このIPOで初期に投資していたVCは数十億ドルのキャッシュを手にしたことになります。

このダイナミズムが、シリコンバレーの真骨頂。

こうやって得た成功体験を基に、次のスターを探して投資する循環が出来ているんですね。

日本は、いえ、ヨーロッパさえ、こんなエコシステムは構築出来ていませんし、今後も作れないでしょう。

世界の特異点と呼ばれる所以ですね。

mixi身売り?

ミクシィ、身売りを検討 突然の不自然な経営体制刷新



最近日経のソースは信用出来ないので何ともですけど、どうやら動いているのは事実みたいですね。

う〜ん、日本のSNSの草分けとして頑張って欲しい気持ちもあるけど、過去に散々ユーザーの信用を裏切ってきた経緯があるので素直に応援出来ません。

経営陣が身売りを考えるというのは白旗上げている状態ですから、もう現場はモチベーション保てないですよね。

本当にサービスは死んでしまうでしょう。



その点、Facebookのブレ無さは凄い。

最後は経営者の差か…。

PayPal Japan設立の意味

ソフトバンクがPayPalと戦略的提携、「日本の決済を変える」新会社を設立へ



一般紙でも取り上げられたこのニュース、孫さんがやる事なので注目を浴びるのは当然ですが、私は疑問です。



日本版squareはどこか?



↑だいぶ前にまとめたので全部は書きませんが、元々本家アメリカで注目されたSquareというビジネスモデルの劣化コピーに過ぎないと思います。このビジネスモデルのポイントを挙げると、



・基本は従来の対面型店舗内オフライン決済がターゲット

・クレジットカード読み取り端末としてスマホ/タブレットを流用する事でイニシャルコストを激減



という二点です。勘違いしている人も多いみたいですが、PayPalが絡んでいるからといっても本件はあくまでオフラインでの決済シーンが主戦場です。今まで加盟店契約してクレジットカード決済を導入するのには幾つかのハードルがありましたよね。



・契約審査が面倒

・読み取り端末が高価

・クレジットカードの決済手数料が負担

・資金回収が遅くなる



読み取り端末は契約によってはクレジットカード会社から無償に近い貸与を受ける事も多いみたいですが、それでも台数は限られます。それがスマホ/タブレットを使う事で、客の目の前でカード処理をする事が可能になります。最近は百貨店でもカードを店員に預けてから奥のレジまで持って行って帰ってくるのにえらく時間が掛かるじゃないですか。それが目の前で処理が済むのは時間短縮と、客の安心感に繋がります。海外ではクレジットカードのスキミングなんかも心配ですから、見える範囲で処理してくれる事に大きな意味があるのです。



更に日本でクレジットカードの導入が進まない理由が、高額な決済手数料と回収期間の長さです。これがSquareだと決済料率はわずかに2.75%。更に決済した翌日には口座に代金が振り込まれるというスピーディーさ。回収に一ヶ月以上、料率も5%とかの日本とは大違いですよね。



こう見てくると、今回のPayPal JapanのスキームがSquareにかなり見劣りすることが分かります。PayPal Japanのモデルは、



・端末費用:1,200円

・決済料率:5%

・回収期間:即時



となります。回収期間が短い以外は割高ですよね。まあ、ソフトバンクの事ですから例によって絨毯爆撃で端末を無料でばらまく作戦を取るかも知れず、営業力は期待出来ますが。



このモデル自体は非常に魅力的で、事実アメリカでのSquareの決済実績はうなぎ登りです。



Squareのクレジットカード処理金額は、年間50億ドル相当、3月から25%アップ



なかなか日本でSquareの事業が始まらないので私が手を上げようかとも思ったのですが(笑)、実際には決済ビジネスには非常に難しい点が二つあります。



支払いサービスがAppleやGoogleにさえ難しい理由



つまり、カスタマーサービスとリスク評価システム。両方共にハードルの高い障壁で、簡単に他社が参入出来ない理由です。その意味では今回のソフトバンクの戦略は、既に出来上がったPayPalのシステムに乗っかるだけですからリスクがないですね。典型的なタイムマシン経営です。ま、この目の付け所の良さと動きのスピーディーさに日本の古い大企業が太刀打ち出来ないんですが…。私としては、本家のSquareと組んだ新勢力の台頭を期待しますけど、他に手を挙げる会社がないかな?