カーナビというガラパゴス

今、世界中でモバイル分野が凄い勢いで発展・変化しています。

その中で、結構な大きなマーケットなのに取り残されているのがカーナビ(車載ITデバイス)分野。

実は海外ではそれなりに変革が起きていて、時代はポータブルナビ(PND)からスマートフォンの時代へ。

代表する海外メーカーはGarminとTomTomの二社なんですが、両社共に着々とスマートフォン市場へ布石を打っています。

Garmin社は台湾のASUSと組んで「nuvifone M10」なんて製品をリリースしていますし、TomTomは世界の殆どのエリアを対象に既にiPhoneアプリを投入済みです。

何故か日本市場向けが無いのが不思議なんですが…。

これ、地図メーカーが市場を荒らされないように排斥してるんですかね…?



日本市場も少しずつですが動き出してはいます。

navicoなんて製品も登場して、選択肢が増えつつあります。

し・か・し!

どうして既存の大手メーカーがここに参入しないのか!?

カロッツェリア(パイオニア)・パナソニック・イクリプス(富士通テン)・アルパインの四大メーカーが参入すべきだと思うんですけどね。

だってGarminもTomTomも専用デバイスは販売しながら両面作戦で新興マーケット(スマートフォン向けアプリ)を手掛けているわけで、大手なら両にらみで押さえておける体力があるはず。

こんなのとっととやっちゃうべきですよ。

この辺の意志決定の遅さが、正に今のジャパンクオリティ。

非常ーーに残念です!

高速道路の最高速

海外で高速を使っていて感心するのは、車線の使い分けマナーが徹底していること。

つまり、トラックや遅い車は走行車線、速い車のために追い越し車線を開ける、追い越しが終わったら走行車線に戻る、というルールがかなりの割合で徹底しています。

日本はたらたらと右側を走る車が多いですよね。

この差は何なのでしょうか。



私はクルマ文化の成熟度に理由があると思います。

これは別に日本が遅れているとかいうつもりはなくて、政府規制のあり方に大きな違いがあるのだと思っています。

つまり、ユーザーを信用するか、しないか、の違いですね。

日本はあまりにもユーザーを信用していない事が前提の法規制が多いと感じます。

最高速度は低め、真面目に法律を守っていたらとてもスムーズなトラフィックの実現なんて無理で、誰もが法令違反状態。

で、警察が恣意的に取り締まる。

つかまった人は不運。



一番典型的なのはドイツですが、少なくなったとはいえ高速道路の法定最高速度無制限。

これはユーザーを信用していないととても取れない策です。

事故を起こしたら、それは自己責任ですよ。

ちゃんと自分で安全管理をして下さいよ。

そういうメッセージです。

後ろから自分より速い車が来るであろう、だから上述したようなレーン走行マナーが自然と身に付く。

それでちゃんと全体としての秩序が取れているのですから、大人なクルマ社会ですよね。



ま、規制を作る役所側にも言い分があると思います。

事故ったらすぐに規制が足りないとか、役所のせいにする勘違い君がいますものね。

公的な立場の人はそういう人にも表向き公平に対応しないといけない。

しょうがないから、全てのルールを厳しめ、きつめに設定する。

で、結果として全体が低い側に合わせざるを得ない状況になって、非効率になる。

これ、クルマに限らず日本のあちこちで見る光景ですよね。



とすると、結果的に自分の首を絞めているのは自分達自身である事になるので、良くも悪くも日本の社会情勢の現れなのでしょう。

一朝一夕には変わらない、根の深い問題ですね…。