中国で電子決済が普及した理由

中国在住3年の雑感



最近中国での電子決済の普及が凄いとよく耳にします。私自身は数年前に上海に行ったことがあるだけで中国の近況について自分の目で見たわけではありませんからよく分かりません。それでもこのエントリーの内容には深く頷くところがあります。
「現金信奉してる日本人は未開人過ぎ」みたいな言説も多いが、中国で普及した理由は、まず何よりも店側の手数料がめちゃ低いからどの店でも使えるようになったこと。それに加えてalipayとwechatが1番ガチで戦争してる時に死ぬほど割引バラまいたてた。モバイルペイメント使うと10%引きとか普通だった。またalipayはアカウントにチャージしてる残高に対して銀行金利の数倍の金利を付けてたから、使わないけどとりあえずアカウント作ったっていう中高年も多かった。もちろんこんなのでペイするわけないのだが、アリババとテンセントが先行投資として根性入れて血流しまくって頑張ったからみんな使ってるだけ。日本だって普及期にここまで根性入れて金燃やしまくるプラットフォーマーがいたら普及すると思う。
確かに昔Yahoo!BBが駅前でモデムを配りまくったから日本は世界有数のブロードバンド大国になったわけで、結局のところ誰か特定の経営者の圧倒的な熱意が世の中にインパクトをもたらすということは多々あるのです。その意味では今の日本にそこまでの熱意が足りないだけなんじゃないかなと思いますね。



今の日本は不況だというコンセンサスに洗脳されて、競争が不足していると思います。ぬるま湯なんですよ。80〜90年代のあの世界を圧倒するジャパンパワーの時代を知る者としては、今の日本はあまりにぬるい。逆に言えば、アグレッシブな経営者にとっては成果を出しやすい環境とも言える。まだまだ国も個人も老け込むのは早い。ちゃんと勝負している人も沢山いますよ。



「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営者が語る
中国古代の呪術で「蠱毒」というものがあるそうだ。ヘビやムカデ、カエルなど毒を持つ動物を1つの壺に入れ、生き残ったものから最強の毒が得られるというものだ。深圳はいわば製造業の蠱毒を行うことでレベルアップしてきたのではないか。「日本よりも深圳のほうが生き延びやすい」「誰でも活躍できる街」などという、甘ったれた幻想は捨ててもらいたい。
我々はもう一度この中国の競争する姿勢に学ぶべきなのだと思います。羨む前に、勝負しましょうよ。(自戒を込めて)

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