予約系サービス
投稿者 岡野 幹生 日時
実は物販用ショッピングカートを始めて間もない頃から、予約系サービスの可能性を感じていました。世の中の商売の形態を俯瞰で見た時、物販は30〜40%程度のシェアしかないそうです。残りのかなりの部分をリソースの販売が占めています。で、改めて事業としての可能性を検討してみたのですが、正直難しいなという感想です。
予約系サービスの対象となる業種のうち代表的なものを挙げてみましょう。
●飲食業
世の中で一番大きなシェアでしょうね。発展途上国にいくほどにこの商売のシェアが上がります。我々自身、飲食店の予約をする時に、ネットでいつでも簡単に予約が済めば便利だと思うことも多いですね。しかし、ユーザー側のニーズが大きくても、店舗側のオペレーションが付いて来れないと思います。リアルに来店客があればそれが第一優先。電話予約も頻繁に飛び込む。ネット系の予約という動線は優先順位が低く、しかもサービスが集約されていない。ネット予約が上手く機能するためには管理システムにマメに予約状況がアップデートされている必要があるのですが、この状況で店舗スタッフが更新を頻繁に行うモチベーションが保てないでしょうね。必ずしも正社員ばかりでなく、非正規雇用者を含めてリテラシーに差がある店員が混在していては、全国チェーン店などの業態でないとオペレーションを徹底出来ないと思われます。恐らく10年後も電話で予約してるんじゃないかな。
●ホテル
限りあるリソースを切り売りする業態の代表例ですが、これも既に楽天トラベル等の大手サービスが浸透してしまっています。楽天市場と外部ショップ同様に、手数料を払いたくないというホテル側のニーズはありますが、大手は独自の予約システムも構築済みでしょうし、この分野は手遅れでしょう。
●サロン
美容室・理容室・ネイルサロン・エステサロンなどの業態は可能性が大いにあると思います。改めて調べてみるとこの一・二年で随分この業種向けに特化した予約ASPが出てきてるんですね。皆目の付け所は同じという訳か。問題になるとしたら店舗側のリテラシーレベルでしょうか。予約管理画面はスマホ/タブレット等の簡易なUIが提供されていないと店舗の要求に応えられない気がします。
●医療系
街の開業医の予約もアリでしょうね。リテラシーの問題もないし、早期にIT武装も進んでいますので、導入もスムーズでしょう。ただ、お医者さんはがっつり営業マンに対面フォローしてもらうのが当たり前になっていると思いますので、営業・サポート体制の構築がネックかも知れません。手が掛かりそうですね…。
という訳で、この分野が有望である事は間違いありませんが、各業種それぞれに課題と要望があり、汎用のASPでどこまで吸い上げられるかは疑問もあります。対面で営業に廻る必要があると、営業リソースのない零細企業では販売体制の構築が難しいでしょう。まあ本当に成果が上げられるのならとっくに盛り上がっているでしょうから、未だに大した成功例が聞こえてこないところを見るとハードル高いのでしょうね。
こう見てみると、最初に物販カートシステムを選択したのは正解だったのですね。我々は脇見をせずに、この道を極めていこうと思います。システムの進化と、海外アカウントの獲得が重要ですね。
予約系サービスの対象となる業種のうち代表的なものを挙げてみましょう。
●飲食業
世の中で一番大きなシェアでしょうね。発展途上国にいくほどにこの商売のシェアが上がります。我々自身、飲食店の予約をする時に、ネットでいつでも簡単に予約が済めば便利だと思うことも多いですね。しかし、ユーザー側のニーズが大きくても、店舗側のオペレーションが付いて来れないと思います。リアルに来店客があればそれが第一優先。電話予約も頻繁に飛び込む。ネット系の予約という動線は優先順位が低く、しかもサービスが集約されていない。ネット予約が上手く機能するためには管理システムにマメに予約状況がアップデートされている必要があるのですが、この状況で店舗スタッフが更新を頻繁に行うモチベーションが保てないでしょうね。必ずしも正社員ばかりでなく、非正規雇用者を含めてリテラシーに差がある店員が混在していては、全国チェーン店などの業態でないとオペレーションを徹底出来ないと思われます。恐らく10年後も電話で予約してるんじゃないかな。
●ホテル
限りあるリソースを切り売りする業態の代表例ですが、これも既に楽天トラベル等の大手サービスが浸透してしまっています。楽天市場と外部ショップ同様に、手数料を払いたくないというホテル側のニーズはありますが、大手は独自の予約システムも構築済みでしょうし、この分野は手遅れでしょう。
●サロン
美容室・理容室・ネイルサロン・エステサロンなどの業態は可能性が大いにあると思います。改めて調べてみるとこの一・二年で随分この業種向けに特化した予約ASPが出てきてるんですね。皆目の付け所は同じという訳か。問題になるとしたら店舗側のリテラシーレベルでしょうか。予約管理画面はスマホ/タブレット等の簡易なUIが提供されていないと店舗の要求に応えられない気がします。
●医療系
街の開業医の予約もアリでしょうね。リテラシーの問題もないし、早期にIT武装も進んでいますので、導入もスムーズでしょう。ただ、お医者さんはがっつり営業マンに対面フォローしてもらうのが当たり前になっていると思いますので、営業・サポート体制の構築がネックかも知れません。手が掛かりそうですね…。
という訳で、この分野が有望である事は間違いありませんが、各業種それぞれに課題と要望があり、汎用のASPでどこまで吸い上げられるかは疑問もあります。対面で営業に廻る必要があると、営業リソースのない零細企業では販売体制の構築が難しいでしょう。まあ本当に成果が上げられるのならとっくに盛り上がっているでしょうから、未だに大した成功例が聞こえてこないところを見るとハードル高いのでしょうね。
こう見てみると、最初に物販カートシステムを選択したのは正解だったのですね。我々は脇見をせずに、この道を極めていこうと思います。システムの進化と、海外アカウントの獲得が重要ですね。
トラックバック
このエントリーのトラックバック URI を指定するこのリンクは、クリックされるのが目的ではありません。それは、このエントリー用のトラックバック URIを含んでいます。このエントリーにブログからトラックバックと ping を送信するにはこの URI を 使用することができます。このリンクをコピーするには、Internet Explorer の場合右クリックを、「ショートカットをコピー」を選択します。Mozilla の場合「リンクロケーションをコピー」を選択します。
トラックバックがありません
コメント
コメント表示形式 一覧 | スレッド鷲尾 日時 :
その説明会で、一休.comの森社長と個人投資家の間で以下のような質疑応答がありました。
「御社のビジネスモデルは高級ホテルに割引料金で宿泊できるというもので創業当初は画期的だった。しかし、現在は高級ホテルが自社のHPで割引料金による宿泊予約を始めるようになった。そうした状況の中で御社は成約手数料を7%から8%に値上げするというが大丈夫か?」
「今後はホテルの自社サイトが競合相手になるのではないか?という質問だと理解した。しかし、宿泊客はポータルサイトで色々なホテルの宿泊プランを比較して選びたいという気持ちが強い。また、ポータルサイトのほうが特定のホテルでなくどのホテルでもよいという非常連客の予約を獲得しやすいので集客力はポータルサイトのほうがホテルの自社サイトより上だ。従って今後も弊社のビジネスモデルは大丈夫だと思う」
私はECの場合は楽天市場のようなモールは必ずしも必要ないと思いますが、ホテル予約は楽天トラベルや一休.comのような予約サイトは必要だと思います。
鷲尾 日時 :
http://www.chowari.jp/
CONTACT岡野 日時 :
予約系のサービスはニーズがありそうでいて、総論賛成各論反対みたいな、微妙なカンジですね。業種毎の固有の事情&個別のカスタマイズ要望が強いので、汎用ASPサービスとして掬い上げるのは意外と難しそうです。個々の業態に特化したサービスが、(ユーザーベースが小さいから)若干高めの価格設定で沢山立ち上がっていくのでしょう。