自動車の安全機能

最近のクルマが進歩しているとは聞いていましたが、これほどとは…。

Mercedes-Benz Intelligent Drive

恐らく世界で一番進んでいるのはメルセデスでしょうね。上記の機能一覧を見ても、現時点で考えられる安全機能がほぼ全部網羅されています。もちろんその先には完全無人自動運転が待っているんですが、95%を99%にするのは至難ですから完全自動運転の実現には意外と時間がかかるのではと思っています。導入の要件として100%を求めれば、それはもう無理筋というもの。ドライバーの運転責任を前提にしないとシステムの設計はできないでしょうね。

Toyota Safety Sense

トヨタも安全技術の開発は重要テーマとして取り組んでいます。新車の販売にあたっては安全機能を重視する消費者がますます増えていくでしょうから、ここの優劣が経営に直結します。手を抜けない領域なんですね。クルマはこうやって電装品のカタマリとなり、各種センサーと制御ユニットが多数搭載されていきます。そしてその使い勝手を左右するのはソフトウェア技術です。日本企業はハードウェアの開発にはまだ優位性がありますが、ソフトウェアに関しては苦手。製造業の筆頭であるトヨタがこの分野でリーダーシップを取っていくことが果たしてできるでしょうか。何となく日本企業が優秀なパーツ下請けメーカーのポジションに収斂していくような気がして、心配です。最終製品の提供者としてトータルサービスのクオリティで勝てないと、世界マーケットで生き残れない。その意味では、トヨタでさえも存亡の危機にあると言えます。

いわんや、他の中小日本企業をや。トータルのユーザー体験、いわゆるUXを第一に考えていく必要がありますよね。ハードルは年々高くなるなと気を引き締めています。