iPhone/Androidの意味

こちらのエントリーを読むと、まだまだ携帯の世界が発展途上であることが良く分かりますね。



多くの人々の記憶にあるのはWindows3.1以降だと思うが、Windowsには1.0も2.0もあるのである。どちらも全くお話にならないという点では共通していたし、当時の消費者が99ドルのWindow1.0ではなく、10000ドルのMacintoshを買う選択をしたのは正しい選択だったと思う。

そういう意味で、AndroidとiPhoneは我々ケータイ業界に現れた黒船だ。




iPhone/AndoroidがケータイにおけるWindows3.1なのだとしたら、その先の発展たるや推して知るべし、ですね。

我々のサービスも携帯対応はまだまだ不充分なので、ECにまつわるユーザー動作を広く取り込んでいきたいと思っています。

なるべくスマートに。

旧来分野におけるイノベーション

コンピュータ対不動産屋—コンピュータ、2側面で勝利



アメリカの不動産関連サービス「Redfin」が紹介されています。

私は不動産取引の分野について詳しくないので、同様のサービスが既に日本であるのかどうか、法的規制があるのかどうかについて存じ上げませんが、通常はアメリカの方がこの手の新サービスについて進んでいますから恐らく日本でも試す価値があるのだと思います。



何か新しくビジネスを起こす時に、全く新しい分野を立ち上げるのは得策ではありません。

それはそのマーケットそのものの認知を獲得するコストが膨大だからです。

それよりも、既存の大マーケットの周辺で小さなイノベーションを起こすのが成功への近道。

既に社会的にニーズが確認されている大きなマーケット、例えば自動車・住宅・飲食等の既存分野に着目して、解決されていないニーズを新しいテクノロジーや環境変化(規制緩和等)を使って満たしてあげると、比較的短時間に成果が上がります。



古くからある遅れた業態の近くほどチャンスのタネは転がっている気がしますね。

活気のあるコミュニティの作り方

ひろゆき氏が明かす、「ニコニコ動画が人気な理由」と「コミュニティ運営のコツ」



今や日本のコミュニティ運営のトッププロであるひろゆき氏、さすがに本質を突いた鋭いコメントです。

ニコニコ動画が人気を得た秘訣を聞かれて、

結局、人間がコミュニケーションを取るときって、必ず共通の知識が必要なんですよね。「あのドラマ見た」とか、「あの上司むかつくよね」とか。



 ニコニコ動画は、動画という共通の話題をどーんと目の前に出してあげる。「みんな、動画を見ているんだからその話をすればいいじゃん」ということで、コミュニケーションをするときに話題を探す手間がいらない。途中から参加する人にとっても、「えー、その話さっきしたよ」とか「過去ログ読めよ」って言われない、とっつきやすいコミュニケーションの仕組みを考えた。


とか、最初にコミュニケーションが始まるキッカケとして、

話をするネタがあるかどうかだと思いますけどね。ネタがないんだったら、もてなす人がいるかどうか。



 mixiだと誰かが必ず日記を書いて、誰かが必ずコメントをしてくれるっていうように、人がホストになる。2ちゃんねるのようにテーマが分かれているところだと、そのテーマについて話す。ニコニコ動画の場合は動画をネタにする。



 話すネタをきちんと提供できているコミュニティはそれなりに流行するし、「書き込みができます、さぁどうぞ」っていうのは、紙とペンを渡して「さぁ絵を描け」って言うのと同じで、言われた人は「いや、別に・・・」と思っちゃう。そういう感じのはうまくいかないというだけだと思いますけどね。


という指摘もさすがです。



ありがちなコミュニティ運営の悩みとして、場が荒れる、という問題があります。

これには彼も抜本的な解決策は持ち合わせていない様ですが、

その場でつまんない人に「お前、つまんないから二度と来るな」って言ったら、たしかにつまんない人が減るので平均点は上がるんですけど、どんどんパイが小さくなっちゃう。



 それだったら、つまんない人に「こうしたら面白くなるよ」って言っていって、面白い人が大勢いるという状況を作ったほうが面白い世界になると思うんですよ。


という方向付けはその通りだと思います。



もう一つのコミュニティ運営の大きな悩みは、場の過疎化ですが、

コミュニティってかならずそういうのがあって、最初はみんな初心者なんですけど、必ず常連さんが出てきて、初心者が入りづらくなって、過疎化していく。そのコースに行きそうな気がして気になっているんですけどね。



 なので、コミュニティが濃くならないようにするか、切り分けてしまうか、何らかの手段は必要かなと思ってはいます。



 その辺りは僕がどうこう言って何とかなるものでもないですからね。結局、面白いと思ってる人たちはずっと面白いと思っているので、それを外から「それ面白くないよ」と言っても「いやいや、面白いから」と言われるだけなんです。そうするともう、その人たちはその人たちでがんばってもらって、初心者の人たちが入れる別の新しい器をどんどん用意する形にならざるをえないのかなと。


という発言には永年の2ちゃんねる運営の経験から得られた貴重な経験が反映されているなと感じました。



恐らく今後全てのWebSiteが何らかのコミュニティ機能を実装していくはずで、必ず出くわすであろう上記の問題とそれに対するひろゆき氏の解決の方向性は大きな指針となることでしょう。

良質なコミュニティを増やしていきたいですね。

モールと独自ショップ

最新の「月刊ビジネスチャンス」誌におちゃのこネット他の独自ショップ関連サービスが特集で紹介されています。

今月号の巻頭特集記事は、ズバリ「本気で成功したいなら ネットショップはモールに出すな!!」

いやあ、良いですね。(笑)



とはいえ、モールに出店する功罪を冷静に振り返ってみましょう。



<モール出店のメリット>

 ・集客が楽

 ・すぐに売上を立てるのが比較的容易



楽天・Yahoo!ショッピングは日本国内においては抜群の知名度を誇り、買い物客の集客ルートとして既に確立されています。

当然ですが、ここにお店を出すのが一番手っ取り早く売上を立てる手段であることは否定しません。

最近は複数の集客ルートを用意するのが当然となりつつあり、楽天・Yahoo!ショッピング・独自サイトの三本立てで商売するお店が増えています。





<モール出店のデメリット>

 ・手数料を取られる

 ・モールの流儀に合わせる必要有り

 ・ネットの世界のスキルが高まらない



片やモール出店のデメリットとなると、やはり上記の手数料を取られるのが最大のネックになるでしょう。

ネット販売は薄利多売に陥りやすいので、ただでも粗利の設定はギリギリになりがち。

そこに更に数%の手数料を取られると、売上はあっても利益が残らないという悲しい事態が待っています。

更に、独自のお店への誘導は御法度、メールアドレスも自店で管理できず、いつ手数料や広告費を値上げされても文句は言えないという”楽天奴隷”に堕する危険もあります。

一番の問題は、モールの中だからこそ成立している売上を上げる手法が一般のネットの世界では何ら役に立たず、それなりの年数ネットショップを運営している割にはいつまでも本来のネット上のスキルが身につかない、というリスクです。

これではいつまでも独立出来ませんね。



商売をする人は、本来お店の運営や顧客対応・集客・販促策・値付けなどを自分自身で主体的に考えて試行錯誤したいはず。

自分の仮説を検証して、実際にヒットした時に大きなやり甲斐や達成感を味わえるのですから、学校出たての若いコンサルタントに頼らなければならない状況はおかしいです。

一つの集客ルートと割り切って、いつでも退店できる覚悟で付き合う程度の距離感でモールを使うのが正しいと思います。



おちゃのこネット以外にも沢山のネットショップ開業サービスが提供されている現在、安価にお店を開くことは誰にでも出来ます。

モールに出店する前に、是非一度ご自身の手でお店を作る経験をして頂きたいですね。

その後モールに出店しても、メリット・デメリットをわきまえた合理的な判断が出来ると思いますよ。