創業20周年

1998年1月22日に株式会社コンタクトを創業して、今日で丸二十年でした。月並みですが、振り返るとあっと言う間でしたね。東灘のラーメン屋さんの二階で会社を登記したことを昨日のように思い出せます。自分の会社が出来ただけで興奮しました。これで一国一城の主になったんだなと。しかしながら実はこの創業の動機が今から考えると不純だったと言えるかもしれません。当時の私は特にやりたい事があるわけでもなく、独立自体が独立の目的という状況だったからです。もし今同じ事情の人がいたら、独立を考え直すように諭したかもしれませんね。



本来は、独立開業にはその目的があって然るべきです。何らかのやりたい事があるから、それが従来の環境で実現できないから独立する。それが本来の姿。そして起業するなら同じ志の仲間を集って同じ目標を一緒に追い求めるべきだとも思うのです。当時の私は、ただ何となく自分の城が欲しかっただけだったような気がします。生ぬるいサラリーマン生活よりも、原因と結果がはっきりしている厳しい環境に身を置いて自分の力を試したい。それが率直な気持ちでした。



あれから二十年。その場その場で一生懸命考えながら前に進んできたつもりですが、冷静に見れば目的地を持たずに漂流してきただけなのかもしれません。そんな私のワガママに永い間社員を付き合わせてしまいました。文句も言わずに黙って一緒に居てくれる皆に心からありがとうと申し上げたいです。写真は、創業初年に友人が贈ってくれた観葉植物。何度も引っ越しをしながら、それでも枯らさずに今日まで一緒にいてくれています。こうやって支えてくれる人、応援してくれる人がいるから今日がある。この鉢はそんな人たちの象徴みたいな気がしています。その有り難みを大切にせねばなりません。



私も五十代になり、そろそろ人生の成果を形にしなければならない歳になりました。家族、スタッフ、お客さま、取引先、友人知人、地域の方々。そういう私の周囲の人を幸せにしたい、笑顔にしたい、心からそう思うようになりました。遅ればせながら人生の目標を設定し、大きな挑戦に取り組んでいます。ここから先の二十年が勝負です。人生何があるか分からない。その意味を知った今だからこそ、真剣に日々を過ごす。目標達成を笑って祝えるよう、精進します。