イマドキの若者就職事情

世界へ羽ばたく外向き・肉食日本人学生たち



私には小学生の息子と幼稚園の娘がいます。

子を持つ親として、彼らが大人になった時に良い社会を受け継がせてあげる事が出来るのか、心配がなかなか解消しない情勢が続いています。

弊社でも数は多くありませんが、人材の採用活動を行います。

応募してくる若者(に限りませんが)のプロフィールを読んで、彼ら・彼女らの歩んできた人生を想像してみます。

私が過ごしたバブルの恵まれた時代とは全く異なる、厳しい時代の荒波に揉まれて苦しんでいる姿が浮かびます。

キャリアや専門性の浅さを揶揄することは簡単だけど、それは私達も同じだったはず。

考えてみれば、よくこんな新入社員に手間暇お金を掛けて教育してくれたものですよね。

しかもそのご恩をお返しすることもなく、私自身たった三年で新卒で就職した企業を退職してしまっています。

どの口で今の若者を嗤えましょうか?



人生は逆算で川上に影響が波及します。

自分が年寄りになって人生の最後をいかに迎えるかという想像から、老後の資産形成と貯蓄行為が生まれるのです。

定年退職を無事に迎えられるかどうか、逃げ切れるかどうかが転職に真剣に向き合うかどうかの分水嶺でしょう。

そして今、どんな就職をゲット出来るかを考えて、若者は進路の選択をする時代になっています。

その結果が冒頭の海外留学組の増加に結びついているのだと思います。

健全な危機感と経済的な余裕を持つ親は、子弟に世界で勝ち残れる可能性の高い教育環境を用意しようとします。

バブル期に比べて留学生の数が三倍に増えているのは驚きでしたが、自分が取るであろう選択肢を考えてみれば納得の結果です。

教育にも大きな格差が生まれてきているのですね。



身近で一つ嬉しい話がありました。

元同僚の息子さんが難関を突破して調理師として就職が決まったそうです。

おめでとう!

前から思ってるんですが、料理人ってもっと評価されても良いですよね。

現場の職人で生きるも良し、独立して開業すれば経営者。

求められる資質は文化・歴史・経済への深い洞察。

限りなく奥が深い、人生を掛ける価値が大いにある職場だと思います。

有名レストランのオーナーシェフが得ている社会的プレゼンスって今でも絶大ですけどね。

その辺のサラリーマン大企業社長なんて目じゃないです。



若い人は変に不景気だの先行き不透明だのといったネガティブな風潮に惑わされずに、自分の未来は明るいと信じて可能性を切り拓いて頂きたいものです。

頑張っている人を放っておくほど回りの大人の目は節穴ではありませんよ。
下足番を命じられたら、日本一の下足番になってみろ。

そうしたら、誰も君を下足番にしておかぬ。

小林一三

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