昨夜は日本中、いえ世界中でPHPに関するメンテナンス情報で大変な騒ぎでしたね。一夜明けてもまだメンテナンス中で通常のサービス提供に戻れていないところもあり、IT担当者はみな本当に大変な思いをしています。背景にあるのはやはりAIの性能向上で、セキュリティの世界にも大きな影響を与えています。これまで発見が難しかった脆弱性を短時間で発見できるようになり、攻撃を広範囲に自動化できるようになりました。サービス提供側は守勢に回らざるを得ない場面が増え、げんなりするやら、腹立たしいやら… AI技術の有用性は誰もが認めるところで、その進歩の恩恵を被ってはいるのですが、副作用があまりに強力なんですよね。今のところ、ギリギリでプラス要因の方が多い、という感じでしょうか
セキュリティ関連の対応はこちらもアナウンスの仕方に悩むところがあります。利用者の皆さんには安心してサービスをご利用いただきたいのですが、こちらから具体的なシステム構成や防御方法を詳しく説明することは攻撃者に手の内を空かすことにもなりかねません。お客さまに必要なご説明をすることもサービス提供者の責務ですが、公開できる情報には限りがあります。ここは日々の対応の積み重ねを通じて、信用いただくしかないのではないでしょうか
まあ総理大臣が言及するほどの事態ですからお客さんが不安な気持ちになるのは当然ですが、ぶっちゃけ、100%の安全を保証できるサービスなんて世の中にないと思います。ソフトウェアの構築はそれだけ複雑で大変な作業なのです。しかも攻撃側はたった一つの穴を見つければ用が足るのに対して、守備側は全ての弱点を塞いで回らねばなりません。ここに非対称性があります。つまり、基本的には攻撃側の方が有利なのです
では守備側はどうすればいいのか。これまで以上に慎重に新しいコードのテストを重ね、最新のツールで武装して安全性を高めていくしかありません。当然新しいサービスや機能の提供スピードは落ちるでしょう。結局不利益を被るのはユーザーなのですが、社会に一定数の悪人が存在する以上は社会コストとして受け入れるしかありません。溜息がでますね…
今回は注目を集める一大ニュースになりましたが、このセキュリティ対策の戦いは今後も永遠に続いていきます。ユーザーは新しい機能を求めるもの。我々もライバルとの競争に立ち向かわねば経営が成り立ちません。安全性を確保しながら、サービスを進化させる。この仕事を続ける限りこの戦いから降りるわけにはいきませんので、覚悟して精進して参ります。応援していただけるととても嬉しいです

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