

上場企業の2025年3月期の決算発表がほぼ出そろった。日本経済新聞の集計では全体の純利益が前の期比9%増え、4年連続の最高益だ。
ニュースを見ているとピンと来ませんが、実は日本企業は儲かってるんですよね。”失われた30年”というのは、要するに台頭してきた中国という世界工場に製造業が大挙して移転していったフェーズ。製造業が柱だった日本経済は大打撃を被ったわけですが、それも30年という苦難の時間を経て、全体的に高付加価値品への移行をし、また生産能力の国際最適配分をやり終えました。今はもう守りの局面は終わり、世界マーケットに攻めて出ている段階に移っています。これは国内の目線だけでは見えない、真の企業競争力の真相です。今や東証プライム上場クラスの企業は海外の収益が国内収益を上回るのは当たり前。どこもしたたかに稼ぐ力をつけているのです。この集大成がこの決算数字に表れています。

ご覧のように日本の経常収支は過去最大の30兆円超え。円安のお蔭もありますが、海外子会社がしっかり儲けているのがよくわかります。

2024年度の日本の税収も過去最高でしたよね。デフレからマイルドなインフレ経済に移行しつつあり、全体の数字としては成長していることがわかります。
もちろん2025年以降の見通しが100%明るいわけではありません。トランプの関税騒動で世界経済は混乱し、どの国もマイナスの影響を受けるでしょう。迷惑な話です。しかしこういう不測の事態がなければ、基本的には日本経済を楽観的に見て大丈夫なのです。将来は明るいのか暗いのか。明るいんですよ、となれば全然気分が違ってきますよね。だって皆さんの身近な人たちを思い返してみてください。深刻に困ってる人、そんなにいますか? 少なくとも私の周りの方は皆さん順調に愉しく暮らしてらっしゃいます。シンドイ空気は感じませんね。
昨年の兵庫県知事選騒ぎでも分かったように、日本が抱える一番大きな問題はメディアにあると思っています。本来中立の立場から客観的な報道をすべきなのに、メディア自身のポジションに立脚したポジショントークが過ぎるのです。あるときは政府の代弁者、あるときは株式会社●●新聞社の利益誘導。結局彼らは視聴率や販売部数が稼げればそれでよく、エキセントリックなスキャンダルを掻き立てて叩きやすい対象を攻撃します。強い者にとって都合の悪いことには決して触れないエセ正義者。結果としてどのメディアもネガティブな記事ばかり。毎日こういう報道に触れていると、こちらも将来が不安になってくる。でも数字は正直です。上に挙げた沢山のエビデンスが、日本経済と社会の好調を裏付けている。私たちは自分たちの今と未来をもっとポジティブに考えていいんじゃないでしょうか。意識してメディアとの接触を減らした方がよさそうですね
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