ジャニーズとメディアのムラ社会体質

なんだか当事者のジャニーズ事務所も日本のメディアもコトの重大性に気付いていないみたいですね。本当に呆れます。少年/少女に対する性加害というのは最も言い訳のできない劣悪な犯罪行為であって、何をどう理屈を付けても言い逃れはできません。ここまで何十年も放置されてきたこと自体が異常なんですが、BBSの報道で世界に問題が明らかになったこの期に及んでまだ理解できないとは。これはもうカルトの域ですね。

私が腹立たしいのは日本のメディアの体質です。今まで散々世話になった恩義があるのか身内意識が働いているのか、未だに本気で糾弾しているようには見えませんよね。あの芸能人の不倫バッシング時に見せる勢いはどこにいったのでしょうか。事の重大性からして扱いのテンションはMaxであるべきなのに、ひょっとしてまだ有耶無耶にして誤魔化そう、誤魔化せると思っているのでしょうか。ここの感覚のズレっぷりがヤバい。”昭和”という表現は今やネガティブな意味合いしかありませんが、まさに昭和の古い感覚そのもの。現場の若い社員は肌で感じているでしょうが、幹部層の社会性の無さには怒りを通り越して呆れるしかありません。

個人的に、今の日本の最大のガンはマス・メディアだと思っています。旧来の新聞・TV・雑誌といった守旧派メディアが日本をミスリードしてきた罪は重い。今やネットに押され気味とは言え、それでも年配層中心にマス・メディアの影響力は無視できないのです。そしてそのメディアの報道姿勢が偏向していてフェアでない事例を沢山見てきました。リクルート事件・ライブドア事件・慰安婦問題、など社会に大きな影響を与えたミスリードの例は枚挙に暇がありません。ジャニーズ報道もこれらに類する大きな問題報道の例と言えるでしょう。

我々は無意識のうちにマス・メディアに対して信頼感を持っているんですよね。活字やTVニュースで流れていることは正しいのだ、と。でも実際はどのネタを扱うか、どのテイストで伝えるか、を決めるのは狭い身内の感覚に大きく依存していると思います。リクルート事件もライブドア事件も、既存メディアへの挑戦と受け取られたからこそ、あんなに激しくバッシングしたんじゃないでしょうか。今回のジャニーズ事件黙殺と根底の論理は通じていると思います。

結局タレントの価値は広告効果にありますから、スポンサーは一斉にジャニーズから離れますよね。遠からず企業としてはジャニーズ事務所は存続できなくなるでしょう。タレント自身に非は無いので、他の事務所に移籍して活動を続ければいいだけです。しかしメディアの体質問題は相変わらず残ったままです。これをどうするか。今さら自浄作用に期待もできないので、ネットに緩やかにやられるのを待つだけですかね。

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