世界の覇権国と呼ばれる存在は時代によって移ろいます。古くはローマ帝国に始まり、ポルトガル/スペイン、オランダ、イギリス、そしてアメリカへと連なる壮大な歴史絵巻なのですが、そのヘゲモニーを支える力は大きく三つあります。まずは経済力、それを支えにした軍事力。そしてもう一つが文化の力、ソフトパワーです。アメリカを例に取れば、世界に与えた大きな影響力はアメリカ企業が世に送り出した製品や軍事力による強制的なコントロールでもなく、ハリウッド映画やポップミュージックの力ですよね。「ゴッドファーザー」を見たことがない人もマイケル・ジャクソンを知らない人もいないでしょう。思想信条やアメリカという国との関係性に関わらず、世界中の人びとに圧倒的な憧れと共感をもたらしてきたのは、アメリカの文化だったのです
しかしこれ、私のようなオジサン世代にとっては至極当たり前の話なんですが、息子たちの若い世代にとっても同じかと言われると自信がありません。今の若い子たちは我々と違って洋楽も聴かないし、字幕を追うハリウッド映画より邦画の方が好きだったりします。私なんかは未だに欧米に対して一定の憧れの気持ちがありますし、気後れしちゃうところがあるのも否めません。でも若い世代にはそんな感覚ないんでしょうね。別に日本が遅れているとも、欧米にキャッチアップが必要とも感じたことなんてない。コンプレックスとは無縁なのだと思います
つい最近「チェンソーマン」のアニメを見てみたんですよね。ヒットしてるのは知ってましたが、あの絵面をちらっと見てとても見る気がしなかったんです。でもまあちょうど見たいものもなくて暇だったので、軽い気持ちで
驚愕しました。なんですか、これ。冒頭から臓器売るとか、父親の借金とか、悪魔とか。主人公はすぐに殺されて、よくわからない頭からチェーンソーが生えてる犬と合体して、敵の悪魔を殺しまくります。鬼滅の刃とかも結構グロいと思ってましたが、想像以上の黒い描写で、正直引きました。これ、子どもも見てるんですよね?
とか思いながら12エピソード完走して思ったのは、いやあ確かに日本が世界のトップランナーだわ、ということ。頭からチェーンソー生やした主人公なんて絶対ハリウッドから出てこないですよねw めっちゃ厨二っぽい発想ではありますが、ぶっ飛んでるのは間違いない。で、このぶっ飛びようを世界中の若者が愉しんでいる。未だにスーパーマンとかの使い回しをしているアメリカなんかより、そりゃ日本を追い掛けますよね。で、次から次へと斬新なコンテンツが出てくる。どう見ても日本が最先端なんですよ
残念ながら、もう日本の経済力にバブル期のパワーはありませんし、今後も世界を席巻することはないでしょう。もちろん軍事力で他国に脅威を与えるなんてことにもならない。でもこのソフトパワーに関しては、少なくとも今後の数十年間は世界で圧倒的な存在感を発揮し続けるんじゃないでしょうか。アニメ、漫画に限らず、J-POPもファッションも、そしてなんといっても日本食という最強のコンテンツがある。この国の歴史と伝統が持つ圧倒的な文化の厚みは、そうそう希薄化しないし飽きられもしない。ある意味、ヘゲモニーを保持せずに世界を席巻するソフトパワー国家として記憶される国になるでしょう。今後は越境ECも楽しみな切り口だと思うので、日本の未来は明るいんじゃないでしょうか。だからこそ、日本の良さをキープするために徒な移民の受け入れはせず、慎重になるべきでしょう。日本らしくない日本なんて誰も望まないのですから

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