農業の未来

私の実家が農業生産法人を営んでまして、父親の株式を受け継ぐことになりますので色々将来の布石を打っています。残念がら経営が古いので近代化を進めたいのですが、考えるポイントは大きく二つあります。一つは生産効率の向上で、これは量を追う戦略。もう一つは高付加価値の追求で、こちらは質を高める方向です。さて、どちらを目指すべきか?

恐らく一般的に、農業経営の近代化は生産効率を上げて量を追うことを意識していると思います。しかし天候不順や果物などの嗜好品を除いては、基本的にコメも野菜も市場全体では量は足りています。下手をすれば余っている状況で単に量を追い掛ければ、それは不毛な安値競争を招くだけです。世界全体では食糧は足りていないのかもしれませんが、こと日本市場向けのビジネスを考えるなら量ではなく質を求めなければ誰も幸せにならないと思うのです。では、質をどう追うか?

トマトやイチゴなんかは汎用品の数倍する高単価な商品が珍しくありませんよね。その戦略が、コメや麦や野菜で成り立つのでしょうか。果たして三倍の値段がする米を買うかと言われると、それはないと思います。そこはスイーツと主食の差、糖度でわかり易く差別化できないと思うのです。よほど品種改良が進んでビタミンやミネラルが豊富に摂取できるとなれば別ですが、バイオの領域は零細企業の手に負えるものではありませんからね。となると、どこでも手に入る品目は捨てて、特殊なニッチにフォーカスすべしとなるのだと思います。これも普通の農家には簡単なことではない。

私が考える高収益な農業ビジネスとは、IoTやビッグデータによるスマートIT農業か、AIやドローンやロボットなんかの最先端農機具を開発するハードウェアメーカー(但しファブレス)という発想になってしまいます。これ、普通の農業の範疇を超えてしまっていますね。今の枠の延長で考えてもスケールする気がしないのです。だからこぞって参入した大企業が軒並み撤退してしまってるんじゃないでしょうか。

一つ現実的な切り口は、あまりに劣悪な労働環境を常識的なレベルに改善してあげることです。農業には普通の労働基準法が適用されないってご存知でした? 週に一日も休日なくても構わないし、割増残業手当を払う義務もないんですよ! 現代の日本で本当にこんな運用が許されているのか、目を疑ってしまいました。

農の労務管理ガイド

特殊なことをしなくても、普通の労働環境で、普通に収益を生み出すことはそれほどハードル高くないはずです。全国の地域農業の担い手が意識改革を進めれば、明るい農村、住み続けたくなる農村が実現できるのではないでしょうか。ますそこから手を付けたいと思っています。

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