狩猟採集型モデルと農耕型モデル

制作費ゼロなのに高粗利を実現!?沖縄No.1のWeb制作会社社長に「サブスクリプション型経営戦略」の極意とWeb制作のこれからを突撃取材してきた!

↑こちらの記事を読んで、サブスク制作サービスに興味を持たれた社長さんも多いのではないでしょうか。実は私もそうですw コンタクトとしてWebの受託制作に励んでいた2000年前後、一番の苦労は毎月の資金繰りでした。「今月末までに何としてもこの案件を納品して請求書切らないとヤバい」と毎月必死に納期と戦っていたあの頃。実は達成感もありましたが、経営的にはツラかったです。毎月安定した収入がある状態というのは全ての社長さんが夢見る憧れですよね。その意味でこの琉球オフィスサービスさんのビジネスモデルはインパクトがありました。なので、早速試してみることに。

結果は、惨敗…。私はこれでも元リクルートで、ドブ板営業の経験は若い頃に嫌と言うほど積みました。しかしながら、2020年の今の段階で「ホームページ作りませんか」というセールストークの響かなさには驚きましたね。散々聞いた断り文句の例はこんな感じ。
・もうホームページあるから
・知り合いに頼んでるから
・無料のツールで自分で作った
どれも納得。勿論地道に営業していれば一定の確率で案件が取れないわけではないんですが、これを制作会社がやり切るのはツラいと思います。実際に琉球オフィスサービスの藤本社長に直接お聞きしたところ、やってみるところは多いけどちゃんと成功しているところは殆どない、とのこと。そうなるでしょうね…。

本気で農耕型モデルを作るなら、作って終わりじゃなく、そこから運用で長期的にクライアントと関係を持ち続ける提案が必要です。例えば最近お付き合いのあるアドヴァンテージさんは自社の強みが発揮できる領域として採用コンサルにフォーカスして、媒体(リクナビ・マイナビetc.)を使わずに自社のオウンドメディアを立ち上げてそこに集客するという基本戦略を徹底されています。こうなると採用広告(Indeed・Google・Facebook・Twitter)の運用という取りどころが発生するので、農耕型のモデルに移行しやすくなる。

ウチの場合は、受託開発 → 自社ECサイトの運営 → 自社サービス(おちゃのこネット)の提供、というのが流れでした。やっぱり理想は何らかの自社サービスを作りたいですよね。

実は今の時代はちょっとしたアイデア一つで結構な売上が作れてしまいます。それほど大上段に振りかぶらなくても、ちょっとしたプチイノベーションがバズれば、それが大きなサービスに育つ可能性がある。バズる可能性のあるメディアが簡単に使えるのだから、本当にいい時代ですよね。やっぱりこれからは動画が中心になるのだと思います。今はYouTubeがチャラい若者ノリの場になってますけど、そこに大人のコンテンツが増えていくんじゃないでしょうか。面白いだけでは飽きますからね。伝えるべき本物の価値を持っている企業の出番なのだと思います。ウチも遅ればせながらチャンネルを立ち上げようと思います。

採用は自社サイトから!

中小企業も大企業も、大きな経営課題は人の採用です。特に知名度のない中小企業は良い人をなかなか採れない悩みを抱えています。ウチの取り組みをご参考までにご紹介しようと思います。

グループ内に楽らクラウドというSES会社があります。まだM&Aした直後は勝手がわからないので、旧親会社グループの採用方法をそのまま踏襲して某大手求人媒体に出稿していました。幾らとは申しませんが、かなりの金額で年間一括契約。それなりの反応はありましたが、多かったのがミスマッチ。こちらの求人原稿の作り方もまずかったのですが、応募者の抱くイメージと実態のギャップが大きくて、面接をしてもしても決まらない…。一年間かけて採れた人材はたったの一人でした。(Eさん、よくウチに来てくれました!)

その反省から採用手法を見直して、今は知人の人材教育サービスを利用させていただいています。つまり、その会社で求人キャンペーンを打ち、応募者を一定期間トレーニングして、その間にスキルのポテンシャルと人柄を見極めます。そこで見込みのある良い人だけを紹介してもらって紹介料を払うシステム。これがなかなか効果的です。何より成果報酬ですから、採れなければコストは発生しない。しかも知人の目で一定の期間人物の観察をしてもらえるのが有り難い。やはりどんなに注意しても、短時間の面接を数回する程度ではその人の本質までは見極められないのです。結果的に非常に質の高い採用が実現できています。しかしこれは特別なリレーションがある会社があるからこそできるスキームで、普通は優先的に良い人を紹介してもらうなんてことは期待できないので無理があります。

では一般企業にもできる質の高い採用手法とは何なのか? それは自社サイト採用だと思います。つまり、リクナビやマイナビ等の媒体に頼らず、自社の求人サイトをキッチリ作る。これは自社媒体なので、掲載期間の成約も文字数やクリエイティブの制限もありません。好きなだけ自社の魅力を語れるし、状況に応じて内容を柔軟に変更できます。

その場合の集客はどうするのか? ここが最大の問題ですが、今どきは採用もマーケティング。リスティング広告、SNS広告(Facebook・Twitter・Instagram・YouTube)、更にはIndeedを活用します。右の画像(出典)をご覧いただければお分かりの通り、今や各媒体を圧倒的に凌駕するアクセス数があるので、Indeedの活用がコストパフォーマンスのよい採用集客導線のキモなんですよね。いわゆるSEO的なIndeed内での上位表示ノウハウなんかもあるので、採用に強い会社と組むのが早道です。

採用は長期的にその企業をつくる基礎になります。良い人材は必ず成果をもたらしてくれますから、採用も人件費もケチっちゃダメなんですよね。コロナ禍で大変な今こそ、良い人材を採るチャンスでもあります。伸びる企業は必ず世間の逆張りをしています。リスクを取って前に進みたいですね。