祝、アジアチャンピオン!

サッカー、見事でしたね!

良かったと思った事二つ。



1.ザッケローニを監督として招聘した事

 あまり気付いている人は居ないかも知れませんが、実は民主的な手続を経て監督を選考したのは今回が初めてに近いと思います。サッカー協会が日本のサッカーの将来の方向性を考え、専任の技術委員会が候補者をリストアップして交渉に当たる。当たり前に思えますが、これ今まで行われてこなかった事です。前任のオシムはJリーグで監督をしていたからオファーをした。ジーコなんてもっと酷くて、川淵会長が思いつきでオファー出してそのまま決定。その前のトルシエだって、意中のベンゲルに断られてフランス協会の推薦をそのまま任命。非常に場当たりのポリシーの無い選考が続いたわけです。これでは日本をどういう方向で強化するのか方針が一貫しないし、そもそもその監督が適任なのかどうかすら怪しい。その意味では、イタリアのビッグクラブ三つ(ACミラン・インテル・ユヴェントス)での監督歴任経験とスクデットの獲得、更にチャンピオンズリーグを戦った実績は本物。そして無視出来ないのは彼のモチベーションの高さ。イタリアでは「終わった監督」とも言われていた自身のキャリアに花を咲かせる舞台を探していたであろう彼には、代表監督というポジションはまさにチャレンジする価値のある魅力的なオファーでした。いくら大物を招聘しても本気でやってくれなくては意味が無いので、その意味でザッケローニを監督に選んだ協会の功績と言えましょう。



2.日本選手の底上げ

 一昔前の日本は非常に勝負弱いチームでした。テクニカル的にはかなり前からアジアトップクラスでしたが、ドーハの悲劇を思い出しても分かる通り、土壇場でのプレッシャーに負ける事が多かった。先行されては下を向き、追いつかれたら悲壮感が漂い、逆転なんてされたらもうお葬式ムードでした。そ・れ・が! このアジアカップで何度も訪れた危機的状況、相手に先取点を許し、退場者を出し、完全アウェーな環境。それに全くめげずに常に前を向いて冷静に戦局に対応しながら点を取りに行く。そして実際に取って勝ってしまう。この成長振りには目を見張るばかりです。南アフリカW杯での経験も大いなる自身になっているのでしょうが、それだけ選手がヨーロッパの一流の環境でプレーする事が当たり前になりメンタル的にも強くなったのが最大の原因。全体のレベルが本当に高くなりました。



いやあ、経済的には右肩下がりとか言われていますけど、若い選手達の逞しい姿を見ていると日本の将来はまだまだ捨てたもんじゃないなと頼もしく思えてきます。

日本はポテンシャルはあるんです。

ダメにしているのは古い社会システム。

活性化させましょうよね!

自動車メーカー、業績絶好調

何だ、自動車メーカーは全部業績絶好調じゃないですか!

みんなとっくに新興国で稼ぐ体制作っちゃってるから、国内市場の落ち込みなんて織り込み済みなんですよね。

どんどん工場は海外移転してリストラし、本社は利益を吸い上げてきっちり儲ける。

業況と景気がリンクしない時代になってしまいました。

ま、製造業はその方向で頑張って頂いて、我々サービス業は一層の効率化と海外にサービスを輸出する事、更に海外から観光客を呼び込むことをもっと進めないといけませんね。

21世紀型の産業構造に対応を迫られているという訳ですか。

濡れぞうきんを絞る事を考えると、逆に改善の余地は大いにあるのだと前向きに捉える事にしましょう。

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オープンカーは「ミッドライフクライシス」カー?

クルマ電子雑誌の「Bagnole」の最新2011年2月号の特集は『クルマでオンナにモテるか』だそうです。

いやあ、大事なテーマですね。(笑)

記事を読んでみると、「昔からクルマでモテるなんて発想は妄想だった」と看破してあります。

まあそうですよねw

それでも、当時の若者はドライブに女の子を誘うのが代表的なデートストーリーでしたし、事実私を含めた周囲の殆どがそうしていました。

女の子との連絡手段は自宅の固定電話しかありませんでしたし、宅飲みなんて引き籠もりの発想は無かったし、乗っているクルマにセンスと経済力と育ちが現れると皆が思っていた時代でした。

ただ、それは右肩上がりの経済成長と、男女の社会的役割が固定化されていた古い時代のなせる技だったのかも知れない、ともあります。



う〜ん、確かに、、、

この先の懐事情が良くなっていくという見通しが無ければ高額なローンを組む気になりませんし、女性は助手席に座るものという発想が無くなって、本当に必要なら自分で買っちゃいますものね。

で、それは実は日本特有の現象でもなく、ヨーロッパでも同じだと記事にありました。

青木陽子さん曰く、イギリスでスポーツカーや高級車を買うのは次の三つの層だと。

1.クルマは成功のステータス

ーーとくに90年代半ば以降の英国バブルで成功した金融成金とサッカー選手に多い。例:アストンマーチンDB9、妻と子どもはレンジローバーVOGUE



2.エンスーと走り屋

ーーBBC『Top Gear』とジェレミー・クラークソンのファン=色気ゼロ。例:ノーブル、ロータス・エクシージ



3.ミッドライフクライシス男

ーー本物のエンスーではないけれど、昔憧れたオープンスポーツに死ぬまでに一度は乗ってみたい。例:ポルシェ・ボクスター、TVR、大排気量バイク


うわー、TVR乗りはミッドライフクライシス男に分類されちゃいました〜(笑)



※ちなみに、ミッドライフクライシスについてはこちらをどうぞ。



自分が中年である事は認めたくありませんがw、まあクルマ好き連中を見ていると、小遣いを自由に使える独身者かそれなりに懐に余裕のある中年が殆どですからまあ当たってますか。



でもねぇ、、、

もっと沢山の人にクルマの本来の愉しさに気付いて欲しいです。

クルマというものが持つ価値には、実用性と趣味性の二つがあるのですが、日本でのクルマとの付き合い方があまりに実用性に軸が振れすぎですよ。

だから居住性と積載性にばかり目が行って、ミニバンだらけになっちゃう。

それだけじゃないんですよ。

事情が許される方は、是非オープンスポーツに乗ってみて下さい。

で、屋根を開けて走ってみて下さい。

拡がる青空と、風を切って走る爽快感。

あなたが知っていたクルマとは全然違う乗り物がそこにはあります。

こんな楽しみを金持ちのオジサンだけに独占させる必要はありません。

ストイックに考えずに、日本人だってもっと享楽的に生きて良いと思います。

だって、ここは世界に誇るマツダ・ロードスターを生み出した国なのですから。

食の輸出という可能性

古い知人と飲んでいて、農業分野の可能性についての話になりました。

縮小傾向の国内市場に頼らず、海外向けのビジネスを構想した方が可能性の幅が拡がるのは自明。

その際のテーマとして、「食」は有望だよね、と。

基本的に、古い産業分野に一番不足しているのは気の利いた経営者です。

そりゃ田舎の農業分野に、都会でビジネスを経験したやり手の経営者は居ませんよね。

だからこそ、チャンス。

今なら濡れぞうきんですから、幾らでも改善・効率化・新規アイデアの活かせる余地が残っていると思います。

地方で燻っている方は、真面目に検討されては如何でしょうか。



中国で国産粉ミルク低迷、毒物混入の不信続く



Made in Japanの旗印、想像以上に効果的かも。

Facebookが発展するとしたら…

友達の申請後に、承認不要にしちゃうのが良いと思います。

元々実名での活動が前提なんだから、クローズドで身内だけの活動をしたい人は積極的に使っていないはず。

Twitter的にどんどん繋がっちゃう感覚を持ち込んだ方が広がりがある気がします。

勝手にフォローする行為に慣れちゃうと、Facebookで友達申請するのが凄くハードル高く思えちゃうんですよね。

どうしてmixiが下火になったかというと、色々漏洩事件で騒がれてから日記を友達までしか公開しなくなっちゃったのが原因だと思うので。

つまり、新しい繋がりの発見がない。

これはSNSとしては致命的。

どんどん勝手に繋がって、嫌ならブロックしちゃう。

これが今風の感覚かな。

コンテンツがストリーミングとして流れ込んでくるFacebookウォール(ニュースフィード)の感覚はTwitterっぽくて良いので、もっと敷居を下げちゃった方が活性化すると思う。

逆に言うと、そういう新しさが無いとこれ以上拡がらないかな。

少なくとも日本では。

SSD欲しいなあ〜

パソコンの性能進化はドラマティックなブレークスルーはほぼ無くなって、地道なCPUのパワーアップ・メモリーの価格下落、くらいになっています。

その中でパフォーマンスアップに効果的なのが、HDDのSSDへの換装。

おちゃのこネットのサーバーにもリスクの少ないところから順次実験的にSSDを導入していますが、結果は圧倒的です。

プログラムで性能向上を図るのは非常に工数も掛かるし高度なスキルが必要な上に、せっかく枯れている部分に手を入れて余計なバグを誘発させるリスクもあるので、なかなか簡単には手を付けられません。

しかしハードウェアリソースの価格低下がもたらしてくれた恩恵を活かして、メモリーをふんだんに積んでデータを展開させてしまえばHDDへのアクセスを減らして高レスポンスを実現出来たりします。

で、HDDそのものを無くしてSSD化すると、それはもう圧倒的な高速化。

お金を掛けられるのであれば、ほぼ全ての環境でオススメです。



ちなみにMacBook ProのStoreを見ると、標準の500GBシリアルATA HDDを512GBのSSDにアップグレードするとプラス12万円ほど。

ほいほい買える値段ではありませんね〜。

でも欲しー

iPadバカ売れ

iPadの成功を誰一人予測できなかった件



う〜ん、1,500万台も売れたんですか〜

正直日本国内の売れ行きは微妙ですけどね。

シェア6%程度という説があるので、仮に正しければ90万台くらいですか。

アーリーアダプター層は既に飛び付いちゃったのでそこには行き渡ったのですが、肝心のマジョリティが付いてきていない印象です。

私の周りの人に聞いても、「プレゼントとかで貰ったら凄く嬉しいんだけど、自分で買うのはちょっと…」という意見が象徴的です。

まだまだキラーコンテンツと言える物がありませんからね。

電子書籍がそれになる可能性は高いと思ってるんですが、本格的な普及はiPad2からかな…。

メディアの裏側

二日ほど東京に出張して、自動車メディアさんの取材に同行させて貰っていました。

いやあ、普段活字になった後に読む記事が、こうやって作られているんだという生の現場が見れて非常に面白かったです。



初日は、メーカー/インポーターさんの新モデルの試乗会に同行。

各媒体の記者さんやモータージャーナリストさんが多数取材に訪れています。

しかし疑問なのは、こうやってお膳立てされた素材を限られた時間で取材するだけでは、誰が書いても代わり映えしない記事にしかならないのでは?という点。

多分実際にそうなんですよね。

だから面白くない。

メーカー/インポーターさんのご機嫌を損ねちゃうと次から呼んでくれないらしいですし。(笑)

そりゃあ本音の記事なんて書けないですわ。



二日目は違います。

某媒体さんの取材に同行させて頂きまして、地方のスーパーカースポットを廻りました。

目の前の素材を前に、対談が弾む弾む。

二時間半、濃い〜〜蘊蓄が弾けまくり!

大事なのは、その背後にある個人の歴史ですよ。

クルマに思い入れのある地方の趣味人が、お金と時間を掛けてスーパーカーを収集し、地域のコミュニティを形成しています。

お店だって、カラーがないと生き残れませんから、経営者のアイデンティティが自然と出ます。

恐らく昔やんちゃだったであろう社長さんの、思いと生き方の反映です。

当然共感するお客さんがそこに集いますよね。

その人の繋がりに価値がある!

クルマ好きの醍醐味は、クルマを通した人の交流にあるんですよね〜



面白い媒体のあり方が良く見えた二日間でした。

Groupon系ビジネスの難しさ

最近、某グルーポン系ビジネス提供社さんとお話しして感じた事を少し。

おせち問題で世間的認知は高まりましたが、改めてこのビジネスの特徴をまとめてみます。



 ・サービス提供価格の50%以上の割り引きが前提

 ・一地域ごとに一日約10程度のクーポンが掲載

 ・販売額の約半分を手数料として徴収



が標準的なパッケージです。

これ、実際の金額で考えると良く分かるのですが、相当な粗利がある商材でないと利益は確保出来ません。

つまり、定価1万円の商材を提供する場合、このパッケージに従えば提供価格は50%引きで5,000円、更にそこから半額手数料で取られますから手元には2,500円しか残りません。

つまり75%引きでの販売に耐えられるコスト構造が必要です。

勿論粗利率の高い商材もあるでしょうが、普通に仕入元から仕入れた商品を販売しているショップさんでは赤字になるでしょうね。

飲食店・美容室・マッサージ店などのリピート型のサービス業の場合は、将来のリピーターさん確保の狙いから利用する意味は充分あるかも知れませんが。



そしてこのビジネスの注意点。

例のおせち事件で図らずも露呈した通り、商材の品質保証に不安が残ります。

本当に前提となる定価で販売されているのか。

クーポンでの割り引きを見越した高めの定価設定がされていないのか?(二重価格の問題)

本当に当初の提供条件を守れるのか?(キャパを超えた販売の危険性)

実はこの問題、提供しているクーポン会社にもジレンマをもたらします。

つまり、お店の実態を考慮して無理の無いクーポン提供条件を考慮すると、お店の為には良い提案になるのですが消費者に訴求しなくなってしまうのです。

例えば、飲食店を例に取りますと、来客がまばらな時間帯、例えば夕方の早い時間帯や、深夜帯にしか使えないクーポン、もしくは休前日には無効なクーポンを提案したとします。

これはお店のリソースを最大限に活用するという意味では非常に正しい提案なのですが、消費者側から見ると一番希望する条件で使えない使い勝手の悪いクーポンになってしまいます。

お店の利益と消費者の利益がバッティングしてしまうのですね。

お店の側に立つと消費者の利益を損ない、消費者の利益を追求するとお店の負担が高くなって無理が生じる。

このジレンマは解決の難しい問題です。



恐らく、今後もしばらくはGroupon系ビジネスは活発化するでしょう。

しかしトラブルは続発すると思っています。

そうなると、利用した消費者も嫌な思いをし、お店も嬉しくない、歓迎されざる体験だけが蓄積してしまうのではないでしょうか。

実際、このサービスを利用した企業の多くが再度利用する意志を持っていないという調査もあるようです。

そもそも安易な安売りに繋がりやすいサービス形態ですから、よくよく理解と自制心を持って扱わないと、お店にとって一番大事な信用を売り渡してしまう可能性があります。

注意が必要ですね。

愛情の反対は?

何だと思いますか?

憎悪?

違います。

答えは「無関心」

最初にそう応えたのはマザー・テレサでしょうか。

確かにその通り。

相手に期待するという意味ではエネルギーを注ぎ込んでいるのに、帰ってくるものが無である事ほど虚しい事は無い。

逆に考えれば、悪意のある相手に困っている人は無視するのが最上の策であるとも言えます。

深いですね。

Googleショッピングへの対応改良

Googleショッピング設定について



おちゃのこネットのGoogleショッピングサーチへの商品情報フィード機能を改良致しましたので、上記をご参照下さい。

ポイントは下記の通りです。



1.商品のステータス設定

 中古品を明確に状態通知する設定がなかったので、追加しました。お取り扱いの商品が全部中古なら、一括で中古品としてGoogleにフィード出来る機能を追加しています。全商品一括/カテゴリー単位/商品単位、の三つの指定方法を選べます。



2.プロモーションテキストの除外設定

 これが一番難関だったのですが、Googleショッピングサーチは「送料無料」や「期間限定」などの文言がフィードに含まれるとプロモーションテキストと判断して掲載エラーになってしまいます。とはいえ普通はショップに掲載する際によく使う文言ですから、使うなと言われても無理があります。そこで、Googleショッピングサーチ向けのフィードから文言をカットする機能を実装しました。これにより特定の文言を指定して除外する事が出来ます。また、商品説明文の冒頭から**文字をカット、という機能も実装しましたので、問題が無いと思える冒頭の文章だけをフィードするという方法も使用出来ます。



ここまでGoogleと仕様をすり合わせるのに苦労しました。

結構威圧的な態度を取られたりしましてね。

もうちょっと利用ユーザーの気持ちを分かって欲しいものです>Googleさん

電子書籍で出版する意味

続いて電子書籍について考えてみます。

未曾有の出版不況の今日、電子出版の意味とは何でしょうか。



普通に考えて、単に紙の媒体を電子に置き換えただけでは売れ行きが伸びるはずはありません。

電子書籍は紙と違って読むために端末が必要となり、iPadとかiPhoneとかAndroidタブレットとか、何せハードウェアを購入するところからスタートする必要があります。

書店というインフラが全国津々浦々に張り巡らされ、誰もが手に取れる馴染みの深い紙というメディアで届けられる従来型出版物とは普及ベースで天地の差があります。

それでも電子出版をやる意味があるとしたら、次の二点ではないかと思います。



1.費用構造を変える事でコンテンツの質の転化を図る

 クルマ雑誌で顕著なのですが、大手クライアントが広告主として隠然たる影響力を持ってしまっている場合、そのメディアは往々にして単なる広報誌に堕してしまいます。つまり広告主の機嫌を損ねるような記事が書けなくなってしまうのです。今のクルマ雑誌の問題はまさにここで、どんなにつまらない新車でも一通りは試乗とレビュー記事を掲載せねばなりません。一定の批判は盛り込みつつも、予定調和の域を出ず、結果的に読者が読んでいても何ら感動も新しい発見ももたらさないつまらない読書体験しか提供出来なくなります。当然部数は伸びず、廃れますよね。ここを抜本的に変える可能性があるとしたら、極限まで出版に掛かる費用を削減してコスト構造を変える事です。元々の雑誌の本道であった購読料をベースにした採算構造に立ち返る事が出来れば、広告主ではなく読者を向いた記事が作れるのです。これは非常に大きなポイント。



2.ニッチなマーケット向けに採算を確保する

 上記と重なる点もありますが、同じくコストを削減する事で紙では成立しなかったニッチなマーケット向けに何とか市場を確保するチャレンジが成り立ちやすいと思います。紙では残念ながら成り立たなかったEC向けの雑誌市場ですが、デジタルでなら再興出来るのでは、と今考えているところです。書店の状況を想像すると分かるのですが、今新刊書籍の発行点数はむしろ増えており、粗製濫造の感があります。書店の店頭スペースは限られていますから、勢いベストセラーが目立つスペースを占有してニッチなコンテンツは読者の目に触れる事がそもそも難しくなっています。入れ替わりが激しく、売れても充分な補充がなされない粗い販売管理体制の元ではニッチコンテンツはますます生存が難しくなっているのですね。ところが、デジタルの強みはここでも活きてきます。必要としている読者にリーチさえ出来れば、むしろ入手は紙より容易になり、欠品が生じません。更に未来永劫バックナンバーも提供し続ける事が出来ます。これはニッチコンテンツにとって好都合な流通システムなのです。



なので、もっともっと新しいチャレンジが試されてしかるべきなのですが、出版関連企業の腰は重く動きはスローです。

この新市場に参入して活性化する役割を担うのは、むしろ従来出版に関わってこなかった全く新しい企業なのではないでしょうか。

やってみませんか、志のある方。

クルマ雑誌が売れない理由

元気のないクルマ業界で、一番元気がないのがクルマ雑誌です。

何故でしょうか?



私は理由は明快だと思っています。

それは、「顧客の事を考えていないから」



分かり易い例として、女性向けのファッション誌を考えてみて下さい。

ちょっと話が飛躍しますけど、石油資源の枯渇やエネルギー問題、環境やエコといったテーマと密接に関わっているのはクルマに限った話では無いのです。

だって石油から作り出される製品は、プラスティック・化学繊維・化粧品・食品関連などなど非常に多岐に渡っていますから。

ファッション製品だって石油に依存しているという意味ではクルマと同様のところがあるのです。

じゃあ、ファッション誌で「環境のためになるべく長く着回しましょう」とか「この服のCo2排出量は…」なんて言いますか?

ナンセンスですよね。

ファッション誌を買う読者は、その雑誌を読む事で夢を見たいわけです。

今より綺麗な自分、モテる自分、若返る自分、、、

その夢にお金を払うわけです。

作り手も痛いほど分かっているから、必死でおとぎ話を紡ぎ出します。

なるべく現実の世知辛い話題を避けて、生活感を排除します。



クルマ雑誌がやっている事は真逆なのでは?

クルマ雑誌を買う人はどういう人なのでしょうか。

クルマ好きですよね。

環境問題に意識の高い人ではありません。

エコや地球環境に興味があってそういう問題を深耕したい人は、新聞やビジネス誌・専門誌を読みますよ。

誰がわざわざ自分の身銭を切って楽しくもないご託を読まされなきゃならないのか。

そこに疑問を持たないクルマメディア関係者は感性がおかしくなっているとしか思えません。



商売の基本は、顧客の気持ちになって考える事だと思います。

で、顧客目線を忘れないままで、少し、半歩斜め上の提案をしてあげる。

そこに満足感が生まれるのだと思います。

クルママーケット、そんなに悲観するほど枯れてはいないと思いますよ。

Webはローカルと融合へ

年始なので、つらつらと今年の事を考えてみます。

Webの世界にはどんな変化が起きるのでしょうか?

昨年来のソーシャル化はこのまま進化するでしょうね。

あるところで、「Yahoo!はWebの世界に目次を作り、Googleは索引を作った」という表現を見掛けました。

言い得て妙ですね。

それでもまだWebの世界は混沌としており、増える一方の情報を上手く整理出来ずに我々はうろうろするばかりです。

Facebookの使命が人を基軸にWebを整理する事にあるなら、それはまだまだWebの世界に浸透していくでしょう。

当然日本でも。



その次に来るのはなんでしょうか。

私は、「Webとローカルの融合」だと思っています。

「人はモバイルな生き物」です。

一日中パソコンの前に座っているわけではありませんから、当然街を移動します。

今のWebは目の前の現実とリンクしていません。

それを紐付けようというのがセカイカメラを始めとするAR(拡張現実)サービスの目的です。

非常に正しいと思います。

グルーポンもそうですが、リアルに存在する実店舗とWebとの橋渡しをするサービスが伸びていくでしょう。

GPSで現在位置は取れるのですから、自分の周りに気の利いた店がないか、そのお店のクチコミ評価は、オススメ商品/サービス/メニューは、と必要な情報を取り出すニーズに応えるサービスが増えていくはず。

よりパワフルに進化する携帯デバイスのCPUパワーとモバイルブロードバンド回線がそれを支えるインフラになるでしょう。

主戦場はモバイル。

それがよりはっきりする一年になるのではないでしょうか。