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週刊金融日記 第468号 いまさら人に聞けないビットコインの概要とバブル崩壊のタイミングについて、ビットコインは再び暴落するか、レストラン紹介コーナーは自粛中、なぜ新型コロナウイルスは変異で弱毒化しないのか、他

// 週刊金融日記
// 2021年4月28日 第468号
// いまさら人に聞けないビットコインの概要とバブル崩壊のタイミングについて
// ビットコインは再び暴落するか
// レストラン紹介コーナーは自粛中
// なぜ新型コロナウイルスは変異で弱毒化しないのか
// 他

 こんにちは。藤沢数希です。
 大阪などで変異株が猛威を奮い、日本は緊急事態宣言となりました。東京は8時以降消灯、レストランでは酒類提供の自粛要請と、これまでで一番厳しくなっているようです。

●「まるで禁酒法」酒類提供の自粛要請、バー店主は呆然
https://www.asahi.com/articles/ASP4R76BVP4RULOB005.html

●「午後8時以降、街灯以外は消灯を」東京都が関係団体に要請へ
https://jp.reuters.com/article/tokyo-covid19-idJPKBN2CA0HF

★日本は三度目の緊急事態宣言です。

★香港はワクチンバブルというのがはじまり、従業員や客のワクチン接種を条件にバーなども深夜まで営業できるようになります。

★香港のレストランは賑わっていますね。国境管理はどんどん厳しくなり、海外には行けませんし、日本にも簡単に帰れませんが……。

 メルマガ原稿を書き終えたころに、大きなニュースが飛び込んできました。メルマガでも取り上げた紀州のドンファンこと野崎幸助さんの不審死で、ついに容疑者逮捕です。

週刊金融日記 第320号 紀州のドンファンにレクイエム

●資産家“紀州のドン・ファン”不審死で元妻を殺人容疑で逮捕
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210428/k10013002181000.html

 今週も読者から興味深い投稿がいくつもあります。見どころは以下のとおりです。

- 二重変異株はかなりやばそうです
- AIの発達で受験勉強やいま高収入の職業が無意味になったとき何が重要になるのか
- 中国の台湾侵攻から米中戦争に発展した場合香港在住の日本人はどう対処すればいいのか
- 法人税率と社会保険を考えた最適な役員報酬
- 相手が不倫した後に自分も不貞行為を犯した場合どうなるか

 それでは今週もよろしくお願いします。

1.いまさら人に聞けないビットコインの概要とバブル崩壊のタイミングについて

 いつの間にか、ビットコインや暗号資産(=最初に普及した仮想通貨という名称のほうが日本では一般的。英語ではCryptoやCryptocurrency)がとんでもないバブルになっていました。

●仮想通貨の時価総額、合計2兆ドル突破 約2カ月で倍増
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2021-04-06/QR3XRRT0G1L201

 今週のマーケットのところに書きましたが、僕は2017年の春頃、ビットコイン投資家やブロックチェーンの起業家にひょんなことから出会い、これは面白そうだ、ということで口座を開いて暗号資産のトレーディングをはじめました。
 実際に自分のお金とトレーダーとしてのプライドを賭けて、かなりがんばっていたので、いま見ても名バックナンバーになっていると思います。

週刊金融日記 第275号 いまさら人に聞けないビットコインとブロックチェーン・テクノロジー
週刊金融日記 第277号 ビットコイン分裂の経済学 ハードフォークを正しくプライシングする
週刊金融日記 第278号 ビットコイン・アービトラージ 市場に札束が落っこちていた
週刊金融日記 第283号 ショート戦略を理解する
週刊金融日記 第284号 ビットコインのおかげで生きたトレーディングの教科書ができました
週刊金融日記 第297号 世界最大のビットコイン市場であるビットフライヤーのBTC-FXを完全に理解する
週刊金融日記 第311号 五公五民トレーディング戦略PL公開!今年のビットコイン市場を振り返る

 僕はふつうにロングするのではなく、日本の最大手交換所のビットフライヤーのBTC-FXと現物のアービトラージや、ハードフォークのアービトラージなどで収益を上げていました。それらはバックナンバーに細かく書いてあります。

★上に大きく乖離していたBTC-FXをショートして現物ビットコインをロングしたアービトラージで1日で1700万円も儲け、歓喜のスクリーンショットです。懐かしいですね。ちなみに、読み物としては、第278号が面白いです。

 それで、このように複雑なトレーディングをしていると税金の計算が大変なので、明朗会計で2017年末にすべて日本円の現金にして、雑所得で利益のほぼ半分を税金で払いました。2018年の途中までかなりトレーディングしていたのですが、これもすべて日本円の現金にして税金を払い、ポジションをゼロにして、それ以来何もしていませんでした。こうした税金の面倒くささがなければ、いくつかの暗号資産を残しておいたと思うのですが、日本の高い税率と言うより税金計算して申告するのがめんどくさいな、と完全にノーポジションにしていたら、あれよあれよと第二次ビットコインバブルが来てしまい、もちろん乗れませんでした。残念無念。

 さて、第一次ビットコインバブルのときは、僕たちはビットコインがどのようなアルゴリズムで動いているのか勉強したり、サトシ・ナカモトは誰かとか、ブロックチェーンの他の応用だとか、みんなで勉強して、暗号資産が既存の金融の仕組みを置き換えるかもしれないとか、いろんな夢を語っていました。僕は、その上で悲観的なビューを持っていたので、単にロングはせず、前述のようなアービトラージと、出川哲朗CMでピークを迎えたバブル崩壊過程のショートでそこそこ儲けたわけです。
 一度は弾けたビットコインバブルですが、驚くことに、コロナ禍の過剰な金融緩和の中で再びバブルとなりました。そして、この第二次ビットコインバブルでは、見渡す限り、もう誰もビットコインや暗号資産の未来について語っていません。というか、興味もなさそうです。バブルに乗るぞ!とジャブジャブのコロナ緩和マネーの捌け口として、ビットコインや他の暗号資産(=ビットコイン以外の暗号資産をアルトコインと言います)が注目されました。それで、みんなでウェイウェイ買っているというわけです。
 今週はそもそもビットコインや他の暗号資産とは何か、そして、未来はあるのか、ということを私見たっぷりに書きたいと思います。

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