CD屋もDVD屋も本屋もなくなった。そしてRasputinだけになった

東京のホテルに泊まっているのだが、すぐそばに小さなタワーレコードがある。「いつなくなるかなー」と何年も思っているが、全然なくならない。すごいですね。誰が買うんだCD。

シリコンバレーは、もはやCD屋さんというものがなくなって何年もたつ。それまでは、あちこちにTower Recordsがあったが、事業不振で2006年に清算に。そのTower Records店舗のリースをあちこちで引き受けて新規出店、事業拡大してるのがRasputin Musicというチェーンである。中古CD屋さんなり(新品も売ってるみたいですが)。

サイトを見ると、1971年創業とのことなので、実はけっこう老舗ですね。

我が家の近くのTower RecordsがRasputin Musicになった時は結構衝撃を受けた。Rasputin、すごくうさんくさい見た目なので・・・・(名前がうさんくさいだけかもしれないが、ラスプーチンって・・・・)

「CD販売が行き着くところはこれか」

と。

デジタル化の波に音楽の次に飲まれたのが映画。

DVDレンタルのBlockbusterが倒産申請したのが去年。一時は世界に1700店舗あったが、結局衛星放送のDish Networkに買収されて終わった。・・・衛星放送が買うということは、店舗でのレンタル事業はもういらないってことですよね。で、我が家の近所に数点あったBlockbusterもここ数ヶ月ですべて閉店。

そしてその次が本屋である。

511店舗あったチェーンのBordersが清算に入ったのが2011年の2月。9月には最後の店舗が閉じてBordersは消滅した。

二大チェーンのもう一つ、Barnes & Nobleはかろうじて生きている。電子書籍事業に注力し、Nookというリーダーと、オンラインショップを運営。さらに、2010年には電子書籍事業の推進者をCEOにする力の入れようだ。(ちなみに、Nookの開発拠点はPalo Altoのダウンタウンなんですね。知らなかった。)最近、電子書籍事業をスピンアウトするという噂もあり、従来の店舗事業切り捨て間近とも言われる。

そんな今日この頃、我が家の近くのRasputin Musicがこれまた近くの別の場所に移転したのだが、その看板(といっても、Kinko'sでプリントアウトした風のいい加減なものですが)を見て、おおっ、と。

Photo(5)

Rasputin Music にさらに MoviesとBooksがくっついているではないですか。

電子化の流れで、リアルショップでリアルメディアを売れなくなったものが、ブラックホールに引きつけられるようにRasputinに取り込まれていくのですなぁ。

(いちおう、紙の本やCDやDVDもかろうじてまだ買う人はいるけれど、Amazonで買っちゃうので。 )

日本で言えば、タワーレコードも、ツタヤも、紀伊国屋もなくなって、ブックオフしかなくなった感じでしょうか。

CD屋もDVD屋も本屋もなくなった。そしてRasputinだけになった」への8件のフィードバック

  1. TSUTAYAは中古もやってるのでブックオフ成分を含んでる感じでややしぶといかも知れません。

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  2. アメリカで消費者をやっている私はずっと低価格化の恩恵を受けてきていますし、コンテンツや流通のオンライン化、自由化、フリー化は単純に大賛成でした。でもここまでお店や新聞が壊滅状態になると、流石にちょっと心配になります。。。アマゾンも近頃はそのウォルマート化しつつある商法が世間で非難されていますし。。。
    前は日本のサービスはいろいろな点に於いて消費者の自由を奪うものなのではないか、と不満に思っていました。でも近頃はそれもしょうがないのかもと思うようになっています。そのお陰で事業が継続しているのかも知れないですし。。。
    でもそういう考えって、アメリカでは邪道なのでしょうねえ。

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  3. 今はまだ、CDのほうが音質がいいですからねぇ。本物がわからない人にはどうでもいいかもしれませんが。
    ただ、そのうち、音質面でも抜かれるでしょうね。iTunesは結構いいところまで来てます。

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  4. 確かにCDやネットで買い物も いいですが基本的に難しいかもしれませんが真空管アンプを使ってレコードで聴くのが最高ですなぁ…

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