「起業の科学」

起業の科学

Amazonで経営戦略カテゴリーの70週連続ベストセラーだそうです。もしまだお読みでなければ、ご一読をオススメします。

起業セミナー&オフィス見学会「スタートアップを成功させる7つのポイント」

こちらで田所さんに直接尋ねましたので間違いないと思いますが、私は経営はアートだと思っています。田所さんもそこは同意で、本書で実現したかったのは95%の失敗を未然に取り除くこと。しかしそれはそのまま残り5%の成功を導くものではないのです。最終的には、起業家の勘とセンスに依存する、それがスタートアップの世界です。

どんなアイデアを採用するか、誰と組むか、どこから手を付けるか、全てがクリティカルで答えのないテーマです。いくら望んでも目の前の手の届くところに解決の選択肢があるとは限らない。リソースを充分確保しようと考えるから、大企業はスピードで勝てないのです。拙速でも意志決定の速度で勝っていくしかスタートアップに勝ち目はない。その現場でいちいち数字の裏付けを取っていては間に合わない事も多いのです。だから最後にモノを言うのは、経営者の勘なんです。勘とは永年の経験とインプットから総合的に導かれるその人のエッセンス。それが外れている、質が低いということになれば、その起業家にはセンスがないのです。

私にそのセンスがあるのかないのか。答えを出すために用意された時間はそれほど多くはありません。今年一年が勝負です。

AIによる文章執筆

AIによる自動文章作成ツールがあまりにも高精度のテキストを簡単に作り出してしまうため開発陣から「危険過ぎる」と問題視される

現在の第三次ブームと呼ばれるAIが、本物の人工知能なのか、ただの少し賢い変換エンジンなのか、私には分かりません。レイ・カーツワイルが唱えるシンギュラリティが本当に2045年に来るのなら、そろそろ本当の神が現れてくれないと間に合わない気がします。

上記の文章作成ツールも、ある意味データベースから適切な文言を抽出して整形しているだけで、自分で考えて文章を書いているわけではありませんから、”知能”とは呼びにくいですよね。しかしながら、私たちが何かを考えるとき、何か思考のベースとなる材料なり参考となる知識が存在しているわけで、それを元に自分の頭の中にある言葉を選んで組み合わせているだけだとしたら、GPT2のやっていることと大して変わりはない気もします。人は自分たちが思うほどに創造的なことはしていないのではないか、そんなことを考えたりもします。少し怖いですね。

巨人の肩に例えられるとおり、技術の進歩は不可逆的に進んでいきます。良かれ悪しかれ、それが事実である以上、エコやロハスといった左派思想で懐古主義に陥っている余地はないと思っています。AIも、原発も、遺伝子組み換えも、タブー視している暇があるなら、欠点をなくして実用性を向上させるための研究開発に注力すべきだと思っています。新しい技術にマイナス要素は必ず付いてまわりますが、だからといって副作用を理由にその技術を捨てていては進歩はないのです。

私が生きていれば、2045年には79歳。シンギュラリティの到来を私は見てみたいですね。