値付けこそ経営

と言ったのは稲盛さんでした。最後の最後に悩んでいます。新サービス「CARZY」の料金体系について。初期費用と年会費の取り扱いをどうするか。ウチの費用構造と収益の取りどころ、更にはサービスのブランディングなど、考慮すべき要素は多いのですが、ここを間違えるとせっかくのサービスが台無しになってしまう怖さがあります。

何が正解なのかは蓋を開けてみないと分からないのですが、自分なりに合理的な根拠を見つけて決めました。さあ、これで後はマーケットの反応を見るだけです。今週末、9/2(日)の「関西トリコローレ 2018 with CARZY Live! KOBE」にてお披露目させて頂きますのでお楽しみに!

7年ぶりのアメリカ

モントレーカーウィーク訪問のためにサンフランシスコに来ています。前に来たのが2011年だったので、7年ぶり。うっかりESTAの申請を忘れて大騒ぎになりましたが、ひとまず家族を置いて独りで現地入りしました。

まずはサンフランシスコ国際空港の規模からしてデカい。このサイズ感がアメリカです。SUVを借りましたが、インフィニティのQX80とかいう初めて見るアメリカ仕様モデルがまた無駄にデカい。大体において近年の日産デザインはどうも違和感があって好きになれませんが…。久し振りの海外でのレンタカー運転なので慎重にスタートしますが、アメリカのフリーウェイは広くてやたら車線が多いのです。結構みんな飛ばすので、恐る恐る一番右側をゆっくり走る。荒れた路面、ゴミだらけの路側帯、フリーウェイ脇の景色。ああ、良くも悪くもアメリカだな、と実感します。今回は久し振りの家族旅行を兼ねているので少し張り込んでリッツ・カールトンを取りましたが、古いんですね。丁寧なスタッフの応対に、伝統あるホテルに勤めるプライドとホスピタリティを感じました。そうそう、チップを用意しておかないと…。

荷物をほどいて、ネットに繋いで、メールとSlackをチェック。ちょうど時間が合ったので、会社のスタッフとリモートでスクラムミーティング。これが本当のリモートワークですね。ネット回線がしょぼい(2Mbpsも出ない…)ので音声が通りにくいですが、それでもビデオで顔を見ながら太平洋を挟んで打ち合わせできるのは凄いこと。ローミングしている携帯には普通に日本から用事の電話が掛かってきますし、海外に来ても普通に日本国内の出張と同じ感覚で仕事ができちゃいます。

一通り用事を片付けて、お腹が空いたのでYelpで近くの良さそうなレストランを探す。このYelpが日本における食べログみたいなサイトで、場合によっては連動しているOpenTable経由で予約も完了します。22時で閉まっちゃうらしいので少し急いで向かうと、ほぼ満席状態で賑わってました。アメリカ南部料理のレストランだったので、セントルイス・スタイルのリブステーキを頼んでみる。美味しい。やっぱりアメリカに来たらお肉が外れなし。しかし街は景気が良さそうなのに、やっぱり道中のシャッターの蔭には必ずホームレスの姿があり、勝ち組と負け組の明暗がはっきりしているアメリカらしさを実感します。彼らにも再挑戦のチャンスが与えられることを願います。

明日には家族が遅れて到着する予定なので、またサンフランシスコ空港に出迎えに行きます。今週一週間はアメリカを堪能することにします。というか、サンフランシスコは寒い! マジで夜は上着を羽織らないと冷えます。日本の暑さがちょっと懐かしいカンジ。

リスクへの向き合い方

「普通の投資」を始めよう

とてもいいエントリーですね。私が知る限り、普通の人、特にサラリーマンは、投資を特殊なものと考えています。株に手を出して酷い目にあったとかネガティブなイメージばかりで、リスクを過大視する人が多い。しかし、時代は変わりました。どんなに大きな会社でも潰れる時は潰れます。ましてや体力のない小さな会社なら、自分のことは自分で守る姿勢が大事。だって何かあっても誰もあなたの面倒は見てくれないのだから。

であれば、なるべく若い頃からリスクを評価し、向き合い、どうヘッジするのか、考える癖をつけたほうがいい。そのための訓練としての投資という意味なら、それは万人に必要なスキルと言えると思います。
人生には、投資以外でもたくさんの「リスクをとる機会」が現れます。

転職、結婚、離婚、出産、海外移住、病気になったときの治療方針などなど。

人生でリスクをいっさいとらずに生きていける人なんてほとんどいないはず。

人生を歩んでいくために不可欠な「自分が望む物を手に入れるためにリスクを取って決断し、その結果が良くても悪くても自己責任として冷静に受け入れる」という態度が、投資によってものすごく実践的に身につく。

私は高校生の息子にも証券口座を開設するつもりです。勉強を始めるのに早すぎるということはないし、逆に遅すぎるということもないのです。まだの方は、真剣にお考えになってみてください。

トレンドの向き先

この先、世の中はどこに向かうのだろう。いわゆるトレンドというヤツについて考える。ボンヤリと感じているものを整理してみる。

●組織から個人へ
 今までずっと、組織が優先されてた。会社、チーム、地域コミュニティ、国。個人はチームのために尽くせ、周りに合わせろ、我を張るな。そういう同調圧力にさらされ続け、自分を抑えてきた。このバランスが個に傾きつつあるのを感じる。原因は、個人が情報発信手段を手にしたことにあるのだろう。マクルーハンが言う通り、メディアの変化は社会を変える。

●義務から愉しみへ
 マズローの欲求階段を上がるがごとく、仕事への向き合い方も高度化している。食べるために働くから、自己実現へ、そして遊びへ。低次な仕事はどんどん機械化、ロボット化されていく。社会を構成するための最低限の仕事は人間がする必要がなくなり、ベーシックインカムが実現するかもしれない。その時、人は何をするのか? 残るのは、遊びしかないのだと思う。絵空事だろうか?

●分散と統合
 コンピューターの歴史は分散と統合のシーソー。大型汎用機(統合)→ダウンサイジング(分散)→Web(統合)→モバイル(分散)。さて次は統合の番かな? 中心となる勝ち組サービスにデータが集約化される流れに見える。Google、Amazon、Facebook、Apple、そしてビットコイン? ここはよく分からないし、これからいくらでも新しいサービスが登場すると思う。10年後なんて誰にも予測できない。

トレンドと社会のニーズの解決がマッチしたとき、そのサービスがブレイクするのだと思う。それを意図的に作り出せるのか、運なのか。一つ確かなのは、チャレンジしない者にはノーチャンスだということだけだ。

大塚家具から学ぶべきこと

大塚家具、身売りへ 提携先のTKP軸に最終調整

私は大塚家具を揶揄するつもりはありません。久美子社長も勝久前社長も、それぞれが精一杯の努力をなされたのだと思います。それでも反省点があるとしたら、親子で力を合わせて難局を乗り切る体制が作れなかったのか、というところでしょう。実際問題、身内は揉めやすいんですけどね。恥ずかしながら私も父親とはぶつかりっぱなしで、この歳になってもなかなか素直になれません。双方が我を通してしまうのは、ある意味甘えの現れなのです。他人同士なら相手への配慮や尊重が働くのに、近い血縁者ほど感情むき出しになってしまう。普通に進めていても、高級路線も、大衆路線も、どちらも上手くいかなかったのかもしれない。それでもやはりこの結末は後悔が残るし、後味悪いですよね。一番悲しんでいるのは、古くからの顧客なんじゃないでしょうか。創業は易く守成は難し。私もこの言葉の意味を重く受けとめています。

時流に乗るということ

サイコパス的創業者の明暗を分けるのは何か – スティーブ・ジョブスとエリザベス・ホームズの考察

渡辺千賀さんのBLOGは好きで、ずっと拝見しています。このエントリーにも示唆が沢山詰まっていて、考えさせられます。この、時流に乗る、というところが偉大な結果を出すために重要なポイントで、ここを天性の勘なのか運なのかわかりませんが、乗っかれた者が勝者になるわけです。ジョブスは乗れた。ホームズは無理なターゲットを追ってしまった。

さて、私はどうか? 今まさに試されているのですね。自分を信じるしかありません。