人生を遊ぼう!

「競争は嫌い」出社は週3日、前沢流の粋な働き方

本当に失礼な話なんですが、前澤友作さんってチャラいイケイケの人だと思ってました。タレントと浮名を流してワイドショーネタになって、調子こいてるな、と。そもそもあのヒゲが好かんw。でも色々インタビューを読んでみて、非常にまっとうで、先進的な考え方をお持ちの経営者なんだとようやく分かってきた気がします。この記事、読んで感銘を受けました。
好きなことを、ただひたすら楽しみながらやる。それがいつの間にかビジネスになっていたんです。

 こんなにモノが売れない時代に、洋服を売って会社を成長させているなんてすごいですね、と言われます。僕自身は、「売り上げを伸ばそう」とか「利益をあげよう」とか、思ったことはありません。それよりも、楽しみながら働ける会社をつくりたい。

 多くの人は「稼ぐため」に会社に入り、働くと思っているでしょう。僕は、その考え方自体が、根本的に間違っていると思うんです。

 働くなんて、一種の”余暇活動”でいい。人生を楽しむため、好きなことをするために会社に入るのが本来のあり方。極端なことを言えば、嫌いなことは、一切、やらなくてもいいとさえ思います。

 どうせ買うなら、誰だって、楽しそうな人から買いたいでしょう。はやっている店ほど、働いている人も楽しそうだと思いませんか?

 好きなことをやるために一つ屋根の下に集まっているのですから、社内で無駄な競争などしません。全社員基本給は一律ですし、ボーナスも全員同じ。いい時はみんなで分け合うし、悪い時は共同責任という考え方です。

 それだとサボる人が出てこないかと心配する人がいますけれど、いいじゃないですか、サボったって。人間なんですから、働きたくない時だってあるでしょう。そんな時は誰かがポンと肩をたたいて、「今日も1日、頑張ろうよ」と声をかけてあげればいい。僕は、むしろ、そんな会社をつくりたい。

 働くのは1日6時間だけでいい

 一人ひとりの能力を業績に応じて細かく評価し、給料に差をつけて、なんてやっているのは、ずっと効率が悪いと僕は思います。そんな時間があるならば、その時間を、お客様のために費やした方がいい。

 人のために役に立ち、人を喜ばせ、結果としてそれが事業になり会社が発展するというのがあるべき姿だったはずなのに、どうすれば隣の同僚に勝てるかとか、どうやったら部長に怒られないように今日一日をしのげるか、なんてことばかり考えるようになってしまったら、会社に行くのがつまらなくなるし、業績も上がらなくなってしまうんじゃないでしょうか?


スタートトゥデイ社長の前沢友作氏
 スタートトゥデイの場合、誰かがサボったり、会社に来なくなったりしても、それはみんなの責任です。来ない人が悪いとは、一切、考えない。

凄い考え方ですよね。でも、分かる気がする。共感できるし、この価値観を実現したいと思える。そんな吸引力があります。会社って伊達に大きくはならないんだな、と感じました。

ずっと、働くことってシンドイことだと思ってきました。食うために人が嫌がる厳しいことや面倒なこと、やりたがらないことをすることが仕事なんだと。でも、もうそんな時代じゃないんですね。特にホワイトカラーの仕事というのは、本人が知的な楽しみを感じられる仕事じゃないともう人が来ない。これは最近読んだ本に書いてあったことですが、真理だと思います。
「頭脳労働者のモチベーションを引き出す唯一の方法は、楽しい仕事を、楽しい仲間とやらせることだ。それ以外に近道はない。」 Jason Fried
実際わたし自身も仕事が楽しくて仕方ありません。新しい構想を考えて実現していくプロセス、それを通じて今まで知らなかったことを知り、新しい体験をする、面白い人と繋がる。これが辛いことのはずがありませんよね。だからもし私が余命●年、なんて宣告を受けても、やることは何も変えないと思います。自分にとって一番楽しい事をしているのですから。

いま世間で高給を得ている仕事とはどんなものでしょうか。プロスポーツ選手、歌手、映画俳優、お笑い芸人、アーティスト。これら全て、生きるために不可欠な仕事ではありません。でもそんな人たちが世の中から圧倒的な支持を得ているのはなぜでしょうか。それが人が生きて行く上でとても大切なものになっているからです。つまり人はもう食べるためではなく、楽しむために生きていると言えるのです。

だから私も仕事というものへのアプローチを意識して変えてみようと思います。「Life is entertainment. 人生を遊ぼう!」