人の気持ちに配慮はするけど、顔色は伺わない

小さくはあれ会社の経営なんてことをしていると、日々決断の連続です。その度に苦悩します。最近こういうセリフを見かけました。
上に立つ者は下の者の気持ちは汲んでも顔色は窺ったらあかん
マンガの登場人物のセリフなんですが、なるほどなと。上とか下とかいう表現にそもそもどうかと思うところはあるのですが、それでもこれは大事なことなのかもしれません。

チームのメンバーの気持ちに配慮することは絶対に必要です。いくら自分の主張に自信があっても、それを正しく伝えてみんなに支持してもらえなければ結局は実行できない。それでは目的は達成できません。ただ、全員が自分の主張に賛同してくれるかどうかは分からない。恐らく一定数の反対意見があるでしょう。そこは人によって価値観が異なる以上仕方がない。それでも決めて前に進まなければならない。

この時にメンバーの顔色を伺ってしまうとどうなるか。自分の決定に自信が持てなくなり、方針を定めることができずに右往左往することになるでしょう。これがマズい。一定の議論のプロセスを経てチームとして意志決定したことには従ってもらう。ここでリーダーに自信がないと、メンバーに迷いが生じます。これでは方針が正しくてもパフォーマンスが出ないかもしれない。せっかくの意志決定が活かせないのです。充分に議論はする。衆知を集める努力はする。納得がいくまで話し合いをして、疑問点は晴らす。そうやって出した結論は大切にしないと、議論自体に価値がなかったことになってしまいます。もしその結論が間違っていることが分かったら、その時また修正すればいいんです。

リーダーも不安がないわけではありません。むしろ自分の決定が正しかったのかどうか不安だらけです。でもそのストレスに負けずにチームをリードする気概がなければリーダーは勤まりません。自分を信じて進むのみです。